様々な原因が重なり、一部で起きている米不足のなかで心配なのは、29日ごろに上陸の恐れがある台風10号です。収穫直前にどのような影響を与えるのでしょうか。
車体より高く跳ね上がる水しぶき。この映像が撮影された栃木では、未明に線状降水帯が発生しました。
週末も列島を襲ったゲリラ雷雨。不安定な天気を引き起こしているのが、現在、日本の南を北上している台風10号です。
29日ごろに西日本へ上陸する見通しで、予想される進路から各地での被害が心配されます。
なかでも心配されるのが、収穫の時期を迎える米です。品薄状態になっている「令和の米騒動」に対し、先週、国は次のような見通しを示しました。
そんな折も折、近付いてくる台風10号。米農家は警戒を強めます。
2週間前、東北を横断した台風5号の影響を受けた岩手の米農家。その後、倒れた稲は回復し、収穫時期が近づくなか、台風が再びやってくるのです。
穂は重くなっていますが、刈るにはまだ早い今の時期。台風の被害を受けると非常に厄介だと話します。
前回の台風にも耐え、今年の米は順調に育ってきているといいます。
台風の影響は、こんな所にも及んでいます。22日に都内のスーパーには、たくさんの種類の米がずらりと並んでいました。ところが、25日に行ってみると、米売り場には1つも米がありませんでした。
前日に入荷したばかりの米がすでになくなってしまいました。
入荷してはなくなる米。個数制限をかけて、店側も多くの消費者に届けようと努力しますが…。
また、注文したはずの米が入手できない人もいました。
注文履歴に表示された「はずれ」の文字。普段から利用する食品のデリバリーサービスで手に入れたかった米は、2歳の息子のためでもありました。
日本生協連によると、多くの地域で抽選販売が実施されています。今後は、新米の供給状況を見て、販売方法を判断するといいます。
多くの人が求めている米。明るい話もあります。
米所・新潟のJAの倉庫には、去年の米が例年と同じ量が備蓄されていました。安定供給に必要な米は確保されているといいます。
本格的な新米の収穫時期を迎えるなかでの台風。対策が難しい米農家は、被害が出ないことを祈るしかありません。
(「グッド!モーニング」2024年8月26日放送分より)