梅雨明け後の猛暑対策が必要な中、千葉・市川学園では夏の制服に「ハーフパンツ」と「ポロシャツ」が採用されている。しかし、生徒の多くはハーフパンツを着用しておらず、着用している生徒は、中学生でもクラスの一部、高校生ではほとんどいなかった。
梅雨明け早々、10年に一度の猛暑に警戒が呼びかけられる中、対策は待ったなしの状況だ。
イット!では制服に「ハーフパンツ」を採用し、話題になっている学校を取材した。
取材したのは、千葉・市川市にある中高一貫校の市川学園。昨年度から夏の制服に男女とも「ハーフパンツ」と「ポロシャツ」を導入している。
市川学園では、制服姿の中にハーフパンツとポロシャツ姿で登校している生徒もいた。
導入するきっかけについて、市川学園の生活指導部副部長・芳賀裕美先生は「海外の学校に短期留学で行くとハーフパンツの学校が結構あったので、うちもいいんじゃないかと。冷房はかけていますが、省エネも言われてますので、そういう意味では必要かなと思う」と話している。
しかし、通学時間に見てみると、ハーフパンツを履いている生徒は、意外にも多くないように見えた。
数えてみると、ハーフパンツ姿は中学生40人のクラスに4人で、さらに高校生になるとクラスに1人もいなかった。
ハーフパンツを着用している中学生からは、「これまで夏でも長ズボンを履かないといけなかったのでうれしい」「(膝)下に爽快感があっていい」「勉強をするときにコンディションを発揮できる服装を重視した結果、涼しい制服が一番良いと思いました」などの声が上がった。
一方で、ハーフパンツを履かない生徒からは「女子はあまり履いてる印象はない」「私は履きたくない。ミニスカートの方がかわいいから」「スカートが夏服用で涼しいからいいかな。スカートが好きというのがあります」と言う声が上がった。
また、男子の制服についても「(色が)黒などの方が上のポロシャツの色に合うんじゃないかなと思う」「偏見になるかもしれないが、ハーフパンツは子供っぽくて買うつもりはない」と言う意見があった。
暑い中、長ズボンを着用する新橋のサラリーマンのみなさんに、大人のハーフパンツの着用について質問した。
長ズボンを着用する理由について、会社員は「大事な話をするときは、身なりはきちんとという教育を受けてきているから」と答えた。
回答者の足元をサーモカメラで見てみると、温度が高い赤色が目立っていた。裾をめくってもらうと、温度が下がったため、ハーフパンツによる効果はあるように思われる。
しかし、営業職をする会社員からは「(同僚や取引先に)びっくりされちゃう。短パンとTシャツで行ったら。休みですかって言われちゃう」との声も上がっていた。
女性目線では、ハーフパンツで出社する男性についてどう思うかを聞いた。
医療関係者は「お客さんの目線に立ったときにだらしなく見えたりするんじゃないかな。そういう意味でちょっと厳しいんだと思う」と話した。
一方で、大学事務の女性からは「もともと男の人は暑そうな格好されてるから、夏でも涼しげなほうが私はいい」との声も上がっていた。
クールビズも浸透する中、意見は様々だが、今後ビジネスマナーでハーフパンツが公認されることはあるのだろうか。
日本サービスマナー協会講師・宮内優衣さんは「(ハーフパンツは)カジュアル感が強くなってしまう。だからこそ控えるべきという世界の風潮がございます」と解説。
一方で、「気温も年々上がってきていますので、10年、20年後にスタンダードになることもないとは言えない」とも話している。(「イット!」 7月18日放送より)