三重・熊野市で5日、渓流で“やかん”を頭にかぶった鹿の姿が撮影された。やかんをかぶった鹿は、おびえた様子で直立不動で川の中に立っていたという。鹿を見つけた男性は、約1時間の格闘の末に救出。男性は、鉄分をとるのに鉄をなめたのではと推察した。
三重・熊野市で5日午前11時ごろ、渓流で見つかったのは「新種の動物」ではなく、“やかん”を頭にかぶった鹿だ。
見つけた人は、あまりの光景に撮影しながら、「かわいそうよねぇ。やかんかぶって、これ」と話す。
鹿は視界がふさがれ、おびえているのか、その場から1歩も動こうとしない。
鹿は首を左右に動かして、やかんを外そうとするが、見事にすっぽりとはまっている。偶然、この山で猟師を営む男性が発見し、すぐに鹿を助け出そうと試みたものの、外れなかったという。
男性は当時を振り返り、「すぐ(やかんが)外れると思ったんですけど、全然もう力いっぱい引っ張っても取れなくて…」と話す。
その後、約1時間にわたる格闘の末、ようやくやかんを外すことができたという。
また鹿について、男性は「やっぱりちょっと元気がないような感じだったので」と話す。鹿はやせ細り、かなり衰弱している様子だったという。
男性は、「(やかんの)中に、もしかしたら水が入っていて、それを飲もうとして、かぶってしまったのか」と推察した。
続けて、「(鹿は)鉄分をとるのに鉄をなめたりするんですけど、そういうこともあるかもしれません」とも語っていた。
“偶然”なのか、それとも“誰かのイタズラ”なのか。その後、やかんが外れた鹿は、「15秒くらいボケーって立っている状態で、そっからは急にわれに返ったかのように、川を全速力で走って川の向こう岸の山を駆けのぼっていった」という。(「イット!」 7月17日放送より)