23日は気象庁が今年最多の40の都道府県に熱中症警戒アラートを発表するなど連日、全国的に暑い日が続いています。ただ、こうした暑さのなかでも周りの街は35℃以上の猛暑日なのに、今年一度も30℃を超えていないという町があります。夜は花火大会の鑑賞をするのに毛布を用意するほどの涼しさだということです。
ギラギラと照りつける、灼熱(しゃくねつ)の太陽。23日に全国で最も暑かったのは、千葉県市原市で39.0℃。関東各地の最高気温は、35℃以上の猛暑日が続出。
さらに、涼しい街で知られる千葉県勝浦市や茨城県北茨城市でも、23日は30℃以上の真夏日を記録しています。
気象庁は23日「熱中症警戒アラート」を今年最多となる40の都道府県に発表。関東では、熱中症の疑いで327人が救急搬送されました。
23日、全国で257地点が35℃以上の猛暑日を記録するなか、番組は、30℃以上の真夏日にすら届いていない、新たな涼しいスポットを発見!その場所とは?
雄大な山が映し出す、圧巻の光景。東京から最短2時間半。福島県北西部にある人口およそ2390人の北塩原村。日本百名山の磐梯山(ばんだいさん)の麓にあり、標高およそ800メートルの裏磐梯地区です。
色鮮やかなエメラルドグリーンやコバルトブルーなど、8つの湖沼からなる「五色沼湖沼群」。天候や季節、見る角度などによって様々な色彩が見られることから“神秘の湖沼”と言われ、「ミシュラン・グリーンガイド一つ星」に認定されています。
裏磐梯最大の湖「桧原湖」では、磐梯山を眺めながらの遊覧船で、大自然を堪能できる至福のひととき。カヌーなどのアクティビティも楽しめ、桧原湖を眺めながらの露天風呂は格別です。夜には、無数の星が広がり、自然の宝庫としても知られています。
番組は、23日に真夏日を記録しなかった裏磐梯へ。東京都心の同時間帯と比べても8℃以上の温度差がありました。
23日の北塩原村の最高気温は28.8℃、去年7月の平均気温は21.2℃。1978年の観測開始以来「猛暑日」を一度も記録していません。
それだけでなく、30℃以上の「真夏日」が今年1日もないなど、真夏日知らずのスポットでもあるのです。
五色沼の一つに、サーモカメラを当ててみると、沼の表面は真っ青!温度はおよそ24℃を示しています。
リゾートホテルのホームページでは、トップ画面に「平均気温20℃の裏磐梯」という文字がありました。
涼しさを前面に押し出している裏磐梯。
豪快に流れ落ちる圧巻の光景!落差25メートルの「小野川不動滝」。「小野川湧水」として名水百選にも選定され、力強い水しぶきは、爽快感を感じられます。手元の温度計は24℃!
23日、福島県各地の最高気温は福島市で36.5℃、伊達で37.1℃など「猛暑日」が目立つなか、北塩原村は30℃以下と、いかに涼しいかが分かります。
あまりの涼しさに、23日に35℃の猛暑日を記録した北塩原村と隣接する喜多方市民はこのように話します。
裏磐梯では、長袖を着ている人も多く目立ちます。
週末、桧原湖の湖畔は、多くの人であふれかえっていました。
観光の中心地の駐車場は、どこも満車。止まっている車をみると「習志野」や「成田」「越谷」など、首都圏ナンバーも目立ちます。
この人混みのワケは、夜空に打ちあがる500発の花火!幻想的な光景が湖畔を彩ります。
花火が見える松原キャンプ場では、花火を見るため手には「毛布」を持ち、半袖だった女の子とその母親は、冷えてきたのか一枚上着を羽織ります。
この日、北塩原村の午後8時の気温は22.3℃。最高気温27.0℃から、5℃ほど気温が下がっています。
段違いの涼しさを誇る「裏磐梯」涼しさを求めて「移住」をする人も増えています。
東京・品川から4年前に移住してきたこちらの女性は、夏の東京の暑さに耐えられず、体調を崩したことをきっかけに移住したといいます。
今年4月に移住してきた関口さん一家は、裏磐梯出身の母・楓さん(30代)の希望で、移住を決めたといいます。
北塩原村では、今年3月から移住者呼び込みの一環として、子育て世帯や若い夫婦向けに新築戸建の村営住宅を安い家賃で提供する制度を開始しました。
子どもの数が多いほど家賃が安く、関口さんは子ども2人で「3万8000円」。この制度の移住者“第1号”です。
家の中を案内してもらうと…。
家のすぐそばには川が流れ、クーラーなしでも涼しい風が吹くといいます。
村役場によると、移住に力を入れ始めた3年前から、問い合わせ件数が右肩上がり。夏の涼しさを求めての相談も多いといいます。
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2024年7月24日放送分より)