鹿児島市の認定こども園で男児の首付近を切りつけたとして、同園の保育士の女(21)が殺人未遂の疑いで逮捕された事件を受け、園は9日、保護者説明会を開いた。
終了後に取材に応じた園側の代理人弁護士によると、女のクラスは、園児が切り傷や擦り傷を負うことが多かったという。園は原因究明に向けて第三者を含めた調査委員会を設置し、女との関連も調査する方針。
代理人弁護士によると、女は2月から園で勤務。4月からクラス担任を任され、勤務態度は真面目だった一方、女のクラスは、他のクラスに比べて園児がけがを負うことが多かったことが、日誌の記録などから確認された。
また、事件当時は、園児らは園庭で遊んだ後、教室に戻る途中だった。周囲には女以外に職員が4人いたが、ほんの数秒間の出来事だったため、切りつけの疑いがあることには気づかなかったという。女も男児の救護にあたっていた。
女は7日午前11時頃、園の玄関付近で、男児の首付近を刃物のようなもので切りつけた疑いが持たれている。鹿児島県警の調べに対し、「けがを負わせたことは間違いないが、殺すつもりはなかった」と容疑を一部否認している。
9日の説明会は非公開で2回に分けてあり、各約2時間行われた。理事長や園長が謝罪したうえで、事件の経緯を説明。保護者からは、再発防止策についての要望があったという。