茨城県保険医協会は1日、健康保険証とマイナンバーカードを一体化した「マイナ保険証」に関する医療機関への調査結果を発表した。
昨年10月からの約3か月間で、約6割の医療機関が「トラブルがあった」と回答した。
調査は昨年11月24日~今年1月10日、県内の医療機関を対象に実施し、332施設から回答を得た。
トラブルの有無で「あった」と答えたのは196施設で59%を占めた。トラブルの内容(複数回答)は、「名前や住所で旧字体が表示されない」が158件(31%)と最も多く、「最新の加入保険の種類や名前などの情報が反映されない」の94件(18%)が続いた。他人の個人情報がひもづけられた例も4件あった。
一方、同協会は1~2月、マイナ保険証に関する県民の意向調査も実施。回答者は619人で、9割超が60歳以上だった。調査結果では、マイナ保険証の利用に関して「不安を感じている」とした人が81%に上った。マイナ保険証を持っていない人も393人と63%を占め、理由に「情報漏えいの不安があるから」と回答したのは、そのうち70%にあたる278人だった。
同協会の高橋秀夫会長は「マイナ保険証の利用方法について、住民や医療機関への説明が不十分だと感じる。トラブルを減らし、不安解消につなげてほしい」と語った。