熱帯や亜熱帯地域の海域に生息し、凶暴とされるオオメジロザメが、宮崎市の大淀川河口付近で釣り上げられた。
国内の分布域は主に沖縄県の海域とされ、研究者は「海水温の上昇で、(より北側でも)生息できる環境が整っているのではないか」とみている。
宮崎大出身で市内の河口域の魚に詳しい日本さかな専門学校(神奈川県三浦市)の講師、緒方悠輝也さん(28)によると、オオメジロザメは大きい個体で体長3メートルを超える。淡水でも生息でき、他のサメより気性は荒く、人を襲うこともあるという。
今回の個体は体長1メートル26、体重18・5キロ。宮崎市の会社員、河野貴一郎さん(39)が14日、大淀川河口付近で、ルアーを使って釣り上げた。連絡を受けた緒方さんらが、顔の先が丸いといった特徴から、オオメジロザメと確認した。
緒方さんによると、大淀川の河口付近では、2016年にもオオメジロザメが釣り上げられ、付近ではサメに食べられたようなコイの死骸も複数見つかった。河野さんも、サメの群れを見たことがあるという。
緒方さんは「過度に恐れることはないが、見かけた場合は慌てず、ゆっくりと水辺から離れてもらいたい。血のにおいに反応するため、傷がある場合は川に入ることを控えてほしい」と呼びかけている。