紀子さまがいま、ひっそりと孤立を深めている。宮内庁が人事異動によって、紀子さまを意思決定のプロセスから外そうとしているのだ。「将来の天皇」から母親を遠ざける狙いとは何か。緊迫の内幕。
「あ、危ない!」
紀子さま(57歳)を見守っていた宮内庁の職員は、思わず声をあげそうになった。3月10日、東京大空襲の犠牲者を追悼する「春季慰霊大法要」が東京都慰霊堂(墨田区)で営まれ、秋篠宮ご夫妻がご出席した際のことだ。
会場に入り、秋篠宮さま(58歳)の3mほど後ろを歩いていた紀子さま。早足で歩く秋篠宮さまに追いつこうとお急ぎになられたのか、左足のヒールがカーペットに引っかかり、あわや転倒という場面があったのだ。
「小池百合子都知事が出席するということもあり、当日は多数のメディアが集まっていました。それだけに紀子さまには、『秋篠宮さまと並んで歩かなければ』という気持ちがあったのかもしれません。紀子さまの『焦り』が表れていた、象徴的な場面でした」(宮内庁関係者)
昨年末からストレスによる「胃腸の機能的な不調」に悩まされてきた紀子さまだが、現在も体調が完全に回復したという発表はない。
紀子さまは悠仁さま(17歳)を支え守り立てていきたいという気持ちが誰よりも強いことで知られるだけに、長らく続く秋篠宮家バッシングに心を痛めてきた。
「愛子さま(22歳)が4月から日本赤十字社にご就職され、その熱心な勤務ぶりが絶賛されています。また、天皇皇后両陛下は3月以降、2度にわたって能登半島地震の被災地を訪問。やはり称賛の声があがっている。これらに対し、『秋篠宮家としても……』という焦りが紀子さまにあるのは確かでしょう」(皇室ジャーナリスト)
だが、紀子さまの「ストレス」の原因はそれだけではない。背景には、宮内庁が進めてきた、「紀子さま包囲網」とも呼べる体制があると、宮内庁関係者が明かす。
「秋篠宮家に対するバッシングに心を痛めていた紀子さまはこれまで、公務での服装や会見での発表の文言など、すべてをご自身でチェックしていました。ご意向にそぐわない場合には、厳しい言葉で職員を叱責なさることもたびたびあった。
しかし宮内庁は、むしろ紀子さまが前面に出ていることが、秋篠宮家の人気回復のうえで逆効果になっているのではないかと考えたのです。そこで宮内庁は、紀子さまに対しても物おじせず意見を言うことができ、最善策を打てる人材を配置することにしました」
その代表的な人物こそ、今年2月に皇嗣職大夫に就任した元警視総監の吉田尚正氏(63歳)だ。
灘校、東大を経て警察庁に入庁した吉田氏は、福岡県警本部長時代に「工藤会壊滅作戦」を指揮したことで知られるバリバリの武闘派。どんな難局にあっても顔色一つ変えず、的確に淡々と指示を出すことから、警察庁時代の部下たちからは「仕事の鬼」と畏敬の念を抱かれていた。
「皇嗣職大夫は秋篠宮さまご一家の事務・広報全般を統括する、最重要ポストです。吉田氏の前任である加地隆治氏も警察キャリアでしたが、紀子さまにまったく意見を言うことができず、皇室担当記者の間では『まるで子供の使いだ』と揶揄されていました。
宮内庁としては、この状況を何とかしなければ秋篠宮家の人気回復はありえないとし、吉田氏に白羽の矢を立てた。吉田氏は民間に勤めれば皇嗣職大夫の数倍の給与をもらえたはずですが、同じく元警視総監で宮内庁長官の西村泰彦氏に直々に口説かれ、重責を背負う覚悟を決めたそうです」(宮内庁担当記者)
「包囲網人事」は吉田氏だけではない。4月1日付の人事では、宮内庁内で「報道のエキスパート」と呼ばれる人物も秋篠宮家に送り込まれた。
「皇嗣職宮務官に就任した工藤茂宣氏です。これまで、宮務官には警察庁からの出向者を起用するケースが多かったですが、工藤氏は『宮内庁総務課報道専門官』を長く務めてきた。報道のプロであるうえ、宮内庁の意も汲むことができる人物として期待されている。今後、会見や報道対応は、吉田氏と工藤氏の主導で行われていくことになるでしょう」(同前)
宮家内での孤立を肌で感じ、その焦りがあるからこそ、紀子さまは体調不良からの回復にも時間がかかっているのかもしれない。
そんな紀子さまに追い打ちをかけるような「心痛の種」が、実はあった――。
つづく後編記事『体調不良の原因か…紀子さまの心痛の種になっている「小室圭さんが無職」になる可能性』では、いま起きている「危機的な状況」について、詳しく報じます。
「週刊現代」2024年4月27日・5月4日合併号より
体調不良の原因か…紀子さまの心痛の種になっている「小室圭さんが無職」になる可能性