日経平均株価が史上初めて4万円を突破した4日、日本株に投資している人からは喜びと期待の声が上がる一方、「実感がない」「いつ落ちるのか不安」と冷めた反応も多かった。
銀行や証券会社が立ち並ぶ東京・日本橋兜町では、株価を示す電光掲示板の数字を写真に収める人の姿が見られた。通り掛かった70代女性=中央区=は「20~30年前に買った株がこんなに上がるとは思っていなくてびっくり」と喜ぶ。メーカー勤務の男性(51)=足立区=も「会社の確定拠出年金が恩恵を受けていてうれしい。これからもっと上がってほしい」と興奮気味。「日本は物価高で収入がそれに追い付いていない。だから景気の変化は感じないが、今後のためにも増えてほしい」とさらなる上昇に期待した。
一方、サラリーマンらが多く行き交う新橋のSL広場。不動産会社で運用コンサルタントをしている田中銀さん(23)は「インフレもあって潤っている実感はないし、そんなに活気づいている感じもない」と淡々とした様子。無職男性(72)は「実感はないし、日本株を持っていないので恩恵もない。バブルの頃も物価は上がっていたが、それ以上に給料が上がっていた。今はいつ落ちるのかという不安の方が大きい」と語った。