横に大きく揺れる成田空港の情報カメラ。週末、再び震度4の地震が千葉県を襲った。この揺れは、東京でも。
そうした中、千葉県内のスーパーでは異変が。空っぽになった売り場の棚。いたる店舗で水の売り切れが相次いでいた。
実際に千葉県内のスーパーを取材すると、週末に水が完売したことで、4日朝に急きょ大量の水を入荷したが、2リットルの水を段ボールで4箱大量買いする人もいた。20ケースあった水は、3時間ほどでほぼ完売した。
スーパーチェーンカワグチ・牧本俊則店長「普段はまずないことですね。明日も50ケース頼んでいて、この流れならなくなっちゃう」
千葉県では2日までに、3日連続で震度4の地震を観測。震度1以上の揺れを含めると、2月27日から3月3日までに、その数は30回を超えている。
国土地理院は、千葉県東方沖で、プレートの境界がゆっくり滑る「スロースリップ」を検出したと発表。「スロースリップ」とは、いったいどんな現象なのか、東京大学地震研究所の青木准教授によると…。
東京大学 地震研究所・青木陽介准教授「通常の地震は、たまった力が一気に解放されるので、揺れも大きくなりますので、被害も大きくなります。“スロースリップ”の場合は、1カ月くらいの時間をかけて、ゆっくりゆっくりと力が解放されているというのが特徴」
さらに、このスロースリップという現象は、東日本大震災の前にも起きていたという。
東京大学 地震研究所・青木陽介准教授「東日本大震災を引き起こしましたけど、この地震の前に10年ほどかけて、震源付近で“スロースリップ”が進行して、大きな地震に至ったということがあります」
青木准教授によると、千葉県内で起きているスロースリップが大地震を誘発する可能性は否定できないという。
2011年3月に千葉・旭市で撮影された映像には、画面右側から津波が押し寄せ、車が波にのみ込まれる様子が映っている。東日本大震災での津波被害は、千葉県でも甚大なものだった。
千葉県東方沖などを震源とする群発地震。津波を経験した住民たちは不安な日々を送っている。
千葉・旭市民「地震があって津波があったということが体にしみついているから、日中でも座ってガタっていうと、『あっ』と思っちゃう」
相次ぐ地震を受け、政府の地震調査委員会は、震度5弱程度の強い揺れが起きるような地震活動が、数週間から数カ月続く可能性があると注意を呼びかけている。