三重県伊勢市にある「伊勢神宮」は、実は正式名称ではない。正しくは「神宮」であり、皇室の始祖である天照大御神(あまてらすおおみかみ)を祀る、日本に数多ある神社の中心的存在だ。
【写真】ワイドパンツにブラウス姿の愛子さま。他、賓客を案内する天皇陛下、笑い合うご一家、NYデートする小室さん眞子さんも
愛子さまが3月下旬、その伊勢神宮を参拝される。
「中学生だった2014年、天皇皇后両陛下とご一緒に参拝されていますが、単独でのご参拝は初めてです。1泊2日のご日程で、奈良県の神武天皇陵も参拝される予定です」(皇室記者)
本来であれば2年以上前、愛子さまが成人になられた直後に伊勢神宮を参拝されるはずだった。ところが、20才の誕生日を迎えた2021年はコロナ禍のまっただ中だった。
「愛子さまが参拝されるとなれば、どうしても一般の人が集まってしまいます。間違ってもコロナ感染を拡大させるようなことはしてはならないと、慎重にならざるを得ませんでした」(前出・皇室記者)
一方、この春に愛子さまのご訪問が囁かれていた、能登半島地震の被災地には、両陛下のみが足を運ばれるという。
「3月22日を軸に、石川県入りされ、上空からヘリコプターで被災状況を視察されるほか、避難所などを訪問される方向で調整が進められています。
“愛子さまもご一緒に”という声はありましたが、陛下が誕生日に際した記者会見で“訪問できるようになりましたら、雅子とともに被災地へのお見舞いができればと考えております”と述べられたように、お見舞いのお気持ちをまずは両陛下でお示しになりたいというご意向のようです」(宮内庁関係者)
愛子さまは3月20日に大学の卒業式を迎えられる。昨年末の卒業論文提出以降、大学の春休み中の現在も、愛子さまは閑散とする学習院大学のキャンパスへ、卒業に向けた手続きや書類の提出などのために足を運ばれていたという。
そして、4月からは日本赤十字社の嘱託職員としてのご勤務が始まる。
「学生から社会人へと変わるこの春は、愛子さまにとって人生の大きな節目です。就職のご準備などもあるため、今回は両陛下とは“別行動”されることになったのでしょう」(前出・宮内庁関係者)
皇室では、男性皇族は成人の折に伊勢参拝するのが恒例となっていた。これには「成年皇族として、より務めを果たしていく」という決意の意味がある。
「現行の皇室典範では、愛子さまは結婚されれば皇室を出られます。ですが、公務の担い手不足という現在の皇室の状況を考えると、愛子さまがご結婚後もなんらかの形で公的な活動を続けられるのは間違いありません。そればかりか、『愛子天皇』への世間の声は増すばかりで、政治的な議論の行方によっては、即位される可能性もゼロではありません。
今回、被災地への思いは遠くからはせられるにとどめ、伊勢神宮参拝に全集中されることになった背景には、今後『生涯皇族』として皇室の将来を担われる愛子さまの、誓いの意味合いもあるのでしょう」(皇室ジャーナリスト)
春は門出の季節。愛子さまは、社会人として、皇族としても、新たな一歩を踏み出されようとしている。
※女性セブン2024年3月21日号