立憲民主党の梅谷守衆院議員(50)=新潟6区=が、選挙区内の町内会の会合などで日本酒を配ったことが事務所への取材などで判明した。選挙区内での寄付行為を禁じる公職選挙法(寄付の禁止)に抵触する可能性がある。
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梅谷氏の事務所は取材に対し「ご指摘の物品等は、おのおのの会合の対価として提供した」と回答し、日本酒を渡したことを認めた。「今後は対価としてであっても、疑義を生じさせかねない物品等の提供は差し控える」とした。
また上越市内の町内会長の男性が、今年1月下旬に開かれた町内会長会の総会で梅谷氏から日本酒を受け取ったと、毎日新聞の取材に証言した。男性によると、梅谷氏は日本酒の一升瓶を持参。「遅れてしまい懇親会に出席できないので、お酒を皆さんで飲んでください」とあいさつし、5分ほどで帰ったという。男性は「町内会の皆を喜ばせるために持ってきたと思う。悪気なく配っている感じだった」と話した。
梅谷氏は2018、22年にも、無病息災を祈る地域の小正月行事「さいの神」に出席した際にも日本酒を持ってきており、町内会の帳簿に記録が残っているという。
公職選挙法は政治家が選挙区内の有権者に金品を寄付することを禁じており、罰則は50万円以下の罰金。
梅谷氏は商社勤務や国会議員秘書を経て県議を2期務め、21年の衆院選で初当選した。県内の衆院小選挙区の定数を6から5に削減する区割り変更に伴い、新5区から立候補する予定。【内田帆ノ佳、中津川甫】