JR山陽線、宇部線でレールのつなぎ目に設置されているケーブルが切断されて持ち去られる被害が相次いでいる事件で、山口県警宇部署は20日、山口県宇部市若松町の会社役員、河原大貴容疑者(27)を窃盗の疑いで逮捕した。転売目的だったとみて捜査を進めている。
JR宇部線などでケーブル、100カ所以上切断被害
逮捕容疑は1月25日から2月8日までの間、宇部市の山陽線厚東駅から東に約1・3キロの地点で、「レールボンド」と呼ばれる銅製のケーブル32本(時価計33万6000円相当)を盗んだとしている。防犯カメラの映像などを基に特定した。同署は、事件に関与した別の容疑者がいる可能性があるとみて調べている。河原容疑者の認否は明らかにしていない。
レールボンドは車両の位置の把握などのために設置されている導線の束。JR西日本によると、2月7日から16日にかけて山陽線と宇部線で同様の被害があり、両線で約220カ所(約450本)が切断されて持ち去られているという。列車が一時運休を余儀なくされるなどの影響も出ていた。【小澤優奈】