旧優生保護法に基づく不妊手術を強制されたなどとして、熊本県内の2人が国に損害賠償を求めている訴訟で、原告の渡辺数美さんが自宅で亡くなっていたことがわかった。
79歳だった。来月13日に福岡高裁で控訴審判決が予定されている。
弁護団によると、今月10日に亡くなっているのが見つかり、死因は不明。福岡県出身で、変形性関節症を患い、10歳頃に説明がないまま睾丸(こうがん)の摘出手術を受けた。昨年1月、熊本地裁は渡辺さんと女性(77)の訴えを認めて国に計2200万円の賠償を命じ、国が控訴した。弁護団は訴訟の承継ができないか検討する。