能登半島地震は、あすで発生から1か月を迎えます。仮設住宅「第1号」が誕生しましたが、“動く住宅”=「ムービングハウス」と名付けられたこの家。災害に欠かせない多くの機能がいま注目されています。
【写真を見る】石川県輪島市に仮設住宅の第1号が完成。4人家族でもゆったり生活。動く住宅「ムービングハウス」に注目。わずか3時間で完成する「インスタントハウス」も活躍
地震の被災者を受け入れる仮設住宅がきょう石川県の輪島市内に完成しました
被災者が待ちに待った仮設住宅。これは北海道の住宅メーカーが開発した『ムービングハウス』というもの。
トラックに積んで容易に移動できるため、被災地にいち早く運ぶことができ、ライフラインさえ確保できれば、その日のうちに使い始めることができるんです。
縦にも横にも連結可能で、家族構成に応じて間取りも変えられます。
輪島市に完成した仮設住宅の間取りも2DKと4DKがあり、家族で入居しても広々と使うことができそうです。
一般の住宅と同等の耐震性もあり、北海道対応の建物のため断熱性にも優れ、遮音性も高いといいます。
耐用年数は100年以上。応急仮設住宅の役目を終えたあとも、そのまま別の場所に移動し、宿泊施設や保育所、飲食店などに利用することも可能なんです。
被災した男性:「我々が想像したよりしっかりしてますよ。 避難所だと落ち着きませんから」
ムービングハウスの設置は、珠洲市でもきょうから開始されました。
40世帯が住むことができるようになるといいます。
日本ムービングハウス協会 佐々木 信博さん:「この仮設住宅の中って、ほとんどが一度使われたものなんですよ。 西日本豪雨であったりとか、熊本の水害であって、そういうことに使われて、それをリメイクしてまた持ってきています。」
今回、石川県で使用する仮設住宅は、熊本県の災害時に活躍した建物もあるそうで、何度も使えることが最大のメリットだといいます。
さらに、空気で膨らませる仮設住宅も・・・
開発したのは、建築設計が専門の名古屋工業大学・北川教授。
部品の数を極力減らし、設置時間が短くなるようにしました。
約3時間で完成。これは輪島市の避難所にも設置されています。
避難している人:「天井もきれいだし、暖かい」
実は北川教授、地震直後に輪島市に入り、屋内用の段ボール製インスタントハウスを設置。
こちらは15分ほどで組み立てることができるそうです。
あすで、地震発生から1か月・・・少しでも安心して暮らせるよう、仮設住宅の設置を急いでいます。