エビ1尾3500円、カニ4足3万円…外国人観光客向けに、相場が高騰しまくっていた大阪・難波の「黒門市場」。今年7月、黒門市場の現状についてレポートしたところ多くの反響が寄せられた。あれから5ヶ月、黒門市場に変化はあったのか。 炎上効果? 良心的な値段のお店が増加 「あの記事が出てから、ネットで『ぼったくり商店街』って炎上したでしょ? それはここで働く人たちも気にしていて、今は全体的に値段は下がったね」
そう語るのは、黒門市場で長年、鮮魚店を営む50代の男性だ。 黒門市場といえば、江戸時代後期の1822~1823年に誕生し、質の高い“ほんまもん”の品物が手に入る市場とあって、難波の飲食店の仕入れから一般客まで多くの人々が往来してきた由緒正しき商店街だ。 黒門市場(撮影/集英社オンライン) しかし、インバウンド需要の高まりによって、かつての面影は失われてしまっていた。ある旅行業界関係者はこう語る。 「もともと黒門市場は『ある程度高いけど、質のいいモノが手に入る』という安心感があった。しかしインバウンドの影響で、外国人観光客に合わせた“観光地価格”に値上げする店が増えていき、地元の常連客が離れていった。近年では、SNSで『高すぎて行かない』『黒門市場は変わってしまった』などのカキコミも相次いでいた」 集英社オンラインが今年7月に黒門市場の様子についてレポートしたところ、タラバガニ4足3万円、エビ1尾3500円など、観光地価格どころではない強気の値段設定で商売している店が多数見つかった。しかし、現在の黒門市場の状況について、冒頭の男性はこう続ける。 にぎわいを見せるアーケード通り(撮影/集英社オンライン) 「これまではインバウンド価格でやってましたけど、今は地元の人に買ってもらえるように良心的な価格で商売する店も増えましたね。ある店舗は、毎日16時のタイムセールで値引きしてますし、リピーター客に一品サービスしている店もあります」 中国人オーナーの店舗は依然高額 12月某日、再び黒門市場を訪れるとタラバガニは4足で1万5000円~1万9000円と、5ヶ月前の価格に比べるとかなり下がっていた。一方で、依然として高額な値段設定をつけている店舗もある。 ホタテは1個1500円、岩牡蠣1個1500円、タコ足1本1500円、神戸牛肉串1本3000円など、魚介類においては産地が記載されていない店も多いため、適正な相場はわからないが、日本人の感覚としてはおいそれと購入したくなる金額ではない。しかし、そういった店にも外国人観光客は大勢押し寄せていた。 この状況について、黒門市場の某老舗店舗の60代の男性はこう話す。 だいぶリーズナブルになったが、一部の店舗の料金設定はまだまだ高額だ(撮影/集英社オンライン) 「たしかに最近はどこも『適正価格で商売していこう』という雰囲気になってるけど、それは昔からここで商売している人たちに限った話。インバウンド需要が高まってからオープンした店は中国人がオーナーのところがほとんどで、そういう店はいまだに値下げの動きは感じられないね」 それでも客足は途絶えないという。それはなぜか。 「ああいう店には、だいたい中国語を話せる店員がいてコミュニケーションが取りやすいのが理由だろうね。8月には福島第一原発の処理水問題があったから中国人観光客が来なくなっちゃうんじゃないかと心配してたんだけど、そんなのどこ吹く風。彼らは日本の海産物を『うまいうまい』と言って食べてるからね」(同) 1ヶ月の家賃が400万円以上するテナントも 黒門市場で1個3000円のウニを食べていた中国人カップルに翻訳アプリを通して話しかけると、「すごくおいしい、毎日食べたい」と答え、「3000円は高くないですか?」と聞いても、「高くない。安心して食べられる」と満足気だった。 中国系の店舗が広がった理由について黒門市場で60年以上営業している店舗の40代店主が教えてくれた。 「黒門市場は歴史のある商店街なので、どうしても二代目、三代目といった跡継ぎが見つからずに廃業してしまう店も多い。そこに近年、中国人のオーナーがインバウンド需要に目をつけてテナントを借りだした。うちは祖父の代から借りているから、家賃はそこまでかかりませんが、新規テナントに対しての家賃はかなり高いらしい。そのコストを回収するために高値で売ってるのでしょう」 中国人と思われる観光客でごった返す店内(撮影/集英社オンライン) 黒門市場の「親栄会」や「黒門会」といったメイン通りに属するエリアの店舗は、1ヶ月の家賃が400万円を超えるテナントもあるという。 黒門市場商店街振興組合も、市場の店舗に向けて「適正価格(百貨店の販売価格と同程度)で商売しましょう」と呼びかけているが、中国系の店舗に指導するのは難しいという。 「新しくオープンした店は組合に加入していない店も多い。そもそも彼らはインバウンド需要を見込んでオープンしてるから、“地元のお客さん”とか“地域密着”なんて関係ないんです。まぁ、迷惑な話ですけど、商売人である以上、値段をいくらに設定しようが自由ですからね」 年末年始に向けてますます活気を増すであろう黒門市場。果たして地元民を笑顔にできる日は戻って来るのだろうか。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
エビ1尾3500円、カニ4足3万円…外国人観光客向けに、相場が高騰しまくっていた大阪・難波の「黒門市場」。今年7月、黒門市場の現状についてレポートしたところ多くの反響が寄せられた。あれから5ヶ月、黒門市場に変化はあったのか。
炎上効果? 良心的な値段のお店が増加 「あの記事が出てから、ネットで『ぼったくり商店街』って炎上したでしょ? それはここで働く人たちも気にしていて、今は全体的に値段は下がったね」
そう語るのは、黒門市場で長年、鮮魚店を営む50代の男性だ。 黒門市場といえば、江戸時代後期の1822~1823年に誕生し、質の高い“ほんまもん”の品物が手に入る市場とあって、難波の飲食店の仕入れから一般客まで多くの人々が往来してきた由緒正しき商店街だ。 黒門市場(撮影/集英社オンライン) しかし、インバウンド需要の高まりによって、かつての面影は失われてしまっていた。ある旅行業界関係者はこう語る。 「もともと黒門市場は『ある程度高いけど、質のいいモノが手に入る』という安心感があった。しかしインバウンドの影響で、外国人観光客に合わせた“観光地価格”に値上げする店が増えていき、地元の常連客が離れていった。近年では、SNSで『高すぎて行かない』『黒門市場は変わってしまった』などのカキコミも相次いでいた」 集英社オンラインが今年7月に黒門市場の様子についてレポートしたところ、タラバガニ4足3万円、エビ1尾3500円など、観光地価格どころではない強気の値段設定で商売している店が多数見つかった。しかし、現在の黒門市場の状況について、冒頭の男性はこう続ける。 にぎわいを見せるアーケード通り(撮影/集英社オンライン) 「これまではインバウンド価格でやってましたけど、今は地元の人に買ってもらえるように良心的な価格で商売する店も増えましたね。ある店舗は、毎日16時のタイムセールで値引きしてますし、リピーター客に一品サービスしている店もあります」 中国人オーナーの店舗は依然高額 12月某日、再び黒門市場を訪れるとタラバガニは4足で1万5000円~1万9000円と、5ヶ月前の価格に比べるとかなり下がっていた。一方で、依然として高額な値段設定をつけている店舗もある。 ホタテは1個1500円、岩牡蠣1個1500円、タコ足1本1500円、神戸牛肉串1本3000円など、魚介類においては産地が記載されていない店も多いため、適正な相場はわからないが、日本人の感覚としてはおいそれと購入したくなる金額ではない。しかし、そういった店にも外国人観光客は大勢押し寄せていた。 この状況について、黒門市場の某老舗店舗の60代の男性はこう話す。 だいぶリーズナブルになったが、一部の店舗の料金設定はまだまだ高額だ(撮影/集英社オンライン) 「たしかに最近はどこも『適正価格で商売していこう』という雰囲気になってるけど、それは昔からここで商売している人たちに限った話。インバウンド需要が高まってからオープンした店は中国人がオーナーのところがほとんどで、そういう店はいまだに値下げの動きは感じられないね」 それでも客足は途絶えないという。それはなぜか。 「ああいう店には、だいたい中国語を話せる店員がいてコミュニケーションが取りやすいのが理由だろうね。8月には福島第一原発の処理水問題があったから中国人観光客が来なくなっちゃうんじゃないかと心配してたんだけど、そんなのどこ吹く風。彼らは日本の海産物を『うまいうまい』と言って食べてるからね」(同) 1ヶ月の家賃が400万円以上するテナントも 黒門市場で1個3000円のウニを食べていた中国人カップルに翻訳アプリを通して話しかけると、「すごくおいしい、毎日食べたい」と答え、「3000円は高くないですか?」と聞いても、「高くない。安心して食べられる」と満足気だった。 中国系の店舗が広がった理由について黒門市場で60年以上営業している店舗の40代店主が教えてくれた。 「黒門市場は歴史のある商店街なので、どうしても二代目、三代目といった跡継ぎが見つからずに廃業してしまう店も多い。そこに近年、中国人のオーナーがインバウンド需要に目をつけてテナントを借りだした。うちは祖父の代から借りているから、家賃はそこまでかかりませんが、新規テナントに対しての家賃はかなり高いらしい。そのコストを回収するために高値で売ってるのでしょう」 中国人と思われる観光客でごった返す店内(撮影/集英社オンライン) 黒門市場の「親栄会」や「黒門会」といったメイン通りに属するエリアの店舗は、1ヶ月の家賃が400万円を超えるテナントもあるという。 黒門市場商店街振興組合も、市場の店舗に向けて「適正価格(百貨店の販売価格と同程度)で商売しましょう」と呼びかけているが、中国系の店舗に指導するのは難しいという。 「新しくオープンした店は組合に加入していない店も多い。そもそも彼らはインバウンド需要を見込んでオープンしてるから、“地元のお客さん”とか“地域密着”なんて関係ないんです。まぁ、迷惑な話ですけど、商売人である以上、値段をいくらに設定しようが自由ですからね」 年末年始に向けてますます活気を増すであろう黒門市場。果たして地元民を笑顔にできる日は戻って来るのだろうか。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
炎上効果? 良心的な値段のお店が増加 「あの記事が出てから、ネットで『ぼったくり商店街』って炎上したでしょ? それはここで働く人たちも気にしていて、今は全体的に値段は下がったね」
そう語るのは、黒門市場で長年、鮮魚店を営む50代の男性だ。 黒門市場といえば、江戸時代後期の1822~1823年に誕生し、質の高い“ほんまもん”の品物が手に入る市場とあって、難波の飲食店の仕入れから一般客まで多くの人々が往来してきた由緒正しき商店街だ。 黒門市場(撮影/集英社オンライン) しかし、インバウンド需要の高まりによって、かつての面影は失われてしまっていた。ある旅行業界関係者はこう語る。 「もともと黒門市場は『ある程度高いけど、質のいいモノが手に入る』という安心感があった。しかしインバウンドの影響で、外国人観光客に合わせた“観光地価格”に値上げする店が増えていき、地元の常連客が離れていった。近年では、SNSで『高すぎて行かない』『黒門市場は変わってしまった』などのカキコミも相次いでいた」 集英社オンラインが今年7月に黒門市場の様子についてレポートしたところ、タラバガニ4足3万円、エビ1尾3500円など、観光地価格どころではない強気の値段設定で商売している店が多数見つかった。しかし、現在の黒門市場の状況について、冒頭の男性はこう続ける。 にぎわいを見せるアーケード通り(撮影/集英社オンライン) 「これまではインバウンド価格でやってましたけど、今は地元の人に買ってもらえるように良心的な価格で商売する店も増えましたね。ある店舗は、毎日16時のタイムセールで値引きしてますし、リピーター客に一品サービスしている店もあります」 中国人オーナーの店舗は依然高額 12月某日、再び黒門市場を訪れるとタラバガニは4足で1万5000円~1万9000円と、5ヶ月前の価格に比べるとかなり下がっていた。一方で、依然として高額な値段設定をつけている店舗もある。 ホタテは1個1500円、岩牡蠣1個1500円、タコ足1本1500円、神戸牛肉串1本3000円など、魚介類においては産地が記載されていない店も多いため、適正な相場はわからないが、日本人の感覚としてはおいそれと購入したくなる金額ではない。しかし、そういった店にも外国人観光客は大勢押し寄せていた。 この状況について、黒門市場の某老舗店舗の60代の男性はこう話す。 だいぶリーズナブルになったが、一部の店舗の料金設定はまだまだ高額だ(撮影/集英社オンライン) 「たしかに最近はどこも『適正価格で商売していこう』という雰囲気になってるけど、それは昔からここで商売している人たちに限った話。インバウンド需要が高まってからオープンした店は中国人がオーナーのところがほとんどで、そういう店はいまだに値下げの動きは感じられないね」 それでも客足は途絶えないという。それはなぜか。 「ああいう店には、だいたい中国語を話せる店員がいてコミュニケーションが取りやすいのが理由だろうね。8月には福島第一原発の処理水問題があったから中国人観光客が来なくなっちゃうんじゃないかと心配してたんだけど、そんなのどこ吹く風。彼らは日本の海産物を『うまいうまい』と言って食べてるからね」(同) 1ヶ月の家賃が400万円以上するテナントも 黒門市場で1個3000円のウニを食べていた中国人カップルに翻訳アプリを通して話しかけると、「すごくおいしい、毎日食べたい」と答え、「3000円は高くないですか?」と聞いても、「高くない。安心して食べられる」と満足気だった。 中国系の店舗が広がった理由について黒門市場で60年以上営業している店舗の40代店主が教えてくれた。 「黒門市場は歴史のある商店街なので、どうしても二代目、三代目といった跡継ぎが見つからずに廃業してしまう店も多い。そこに近年、中国人のオーナーがインバウンド需要に目をつけてテナントを借りだした。うちは祖父の代から借りているから、家賃はそこまでかかりませんが、新規テナントに対しての家賃はかなり高いらしい。そのコストを回収するために高値で売ってるのでしょう」 中国人と思われる観光客でごった返す店内(撮影/集英社オンライン) 黒門市場の「親栄会」や「黒門会」といったメイン通りに属するエリアの店舗は、1ヶ月の家賃が400万円を超えるテナントもあるという。 黒門市場商店街振興組合も、市場の店舗に向けて「適正価格(百貨店の販売価格と同程度)で商売しましょう」と呼びかけているが、中国系の店舗に指導するのは難しいという。 「新しくオープンした店は組合に加入していない店も多い。そもそも彼らはインバウンド需要を見込んでオープンしてるから、“地元のお客さん”とか“地域密着”なんて関係ないんです。まぁ、迷惑な話ですけど、商売人である以上、値段をいくらに設定しようが自由ですからね」 年末年始に向けてますます活気を増すであろう黒門市場。果たして地元民を笑顔にできる日は戻って来るのだろうか。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
「あの記事が出てから、ネットで『ぼったくり商店街』って炎上したでしょ? それはここで働く人たちも気にしていて、今は全体的に値段は下がったね」
そう語るのは、黒門市場で長年、鮮魚店を営む50代の男性だ。 黒門市場といえば、江戸時代後期の1822~1823年に誕生し、質の高い“ほんまもん”の品物が手に入る市場とあって、難波の飲食店の仕入れから一般客まで多くの人々が往来してきた由緒正しき商店街だ。 黒門市場(撮影/集英社オンライン) しかし、インバウンド需要の高まりによって、かつての面影は失われてしまっていた。ある旅行業界関係者はこう語る。 「もともと黒門市場は『ある程度高いけど、質のいいモノが手に入る』という安心感があった。しかしインバウンドの影響で、外国人観光客に合わせた“観光地価格”に値上げする店が増えていき、地元の常連客が離れていった。近年では、SNSで『高すぎて行かない』『黒門市場は変わってしまった』などのカキコミも相次いでいた」 集英社オンラインが今年7月に黒門市場の様子についてレポートしたところ、タラバガニ4足3万円、エビ1尾3500円など、観光地価格どころではない強気の値段設定で商売している店が多数見つかった。しかし、現在の黒門市場の状況について、冒頭の男性はこう続ける。 にぎわいを見せるアーケード通り(撮影/集英社オンライン) 「これまではインバウンド価格でやってましたけど、今は地元の人に買ってもらえるように良心的な価格で商売する店も増えましたね。ある店舗は、毎日16時のタイムセールで値引きしてますし、リピーター客に一品サービスしている店もあります」 中国人オーナーの店舗は依然高額 12月某日、再び黒門市場を訪れるとタラバガニは4足で1万5000円~1万9000円と、5ヶ月前の価格に比べるとかなり下がっていた。一方で、依然として高額な値段設定をつけている店舗もある。 ホタテは1個1500円、岩牡蠣1個1500円、タコ足1本1500円、神戸牛肉串1本3000円など、魚介類においては産地が記載されていない店も多いため、適正な相場はわからないが、日本人の感覚としてはおいそれと購入したくなる金額ではない。しかし、そういった店にも外国人観光客は大勢押し寄せていた。 この状況について、黒門市場の某老舗店舗の60代の男性はこう話す。 だいぶリーズナブルになったが、一部の店舗の料金設定はまだまだ高額だ(撮影/集英社オンライン) 「たしかに最近はどこも『適正価格で商売していこう』という雰囲気になってるけど、それは昔からここで商売している人たちに限った話。インバウンド需要が高まってからオープンした店は中国人がオーナーのところがほとんどで、そういう店はいまだに値下げの動きは感じられないね」 それでも客足は途絶えないという。それはなぜか。 「ああいう店には、だいたい中国語を話せる店員がいてコミュニケーションが取りやすいのが理由だろうね。8月には福島第一原発の処理水問題があったから中国人観光客が来なくなっちゃうんじゃないかと心配してたんだけど、そんなのどこ吹く風。彼らは日本の海産物を『うまいうまい』と言って食べてるからね」(同) 1ヶ月の家賃が400万円以上するテナントも 黒門市場で1個3000円のウニを食べていた中国人カップルに翻訳アプリを通して話しかけると、「すごくおいしい、毎日食べたい」と答え、「3000円は高くないですか?」と聞いても、「高くない。安心して食べられる」と満足気だった。 中国系の店舗が広がった理由について黒門市場で60年以上営業している店舗の40代店主が教えてくれた。 「黒門市場は歴史のある商店街なので、どうしても二代目、三代目といった跡継ぎが見つからずに廃業してしまう店も多い。そこに近年、中国人のオーナーがインバウンド需要に目をつけてテナントを借りだした。うちは祖父の代から借りているから、家賃はそこまでかかりませんが、新規テナントに対しての家賃はかなり高いらしい。そのコストを回収するために高値で売ってるのでしょう」 中国人と思われる観光客でごった返す店内(撮影/集英社オンライン) 黒門市場の「親栄会」や「黒門会」といったメイン通りに属するエリアの店舗は、1ヶ月の家賃が400万円を超えるテナントもあるという。 黒門市場商店街振興組合も、市場の店舗に向けて「適正価格(百貨店の販売価格と同程度)で商売しましょう」と呼びかけているが、中国系の店舗に指導するのは難しいという。 「新しくオープンした店は組合に加入していない店も多い。そもそも彼らはインバウンド需要を見込んでオープンしてるから、“地元のお客さん”とか“地域密着”なんて関係ないんです。まぁ、迷惑な話ですけど、商売人である以上、値段をいくらに設定しようが自由ですからね」 年末年始に向けてますます活気を増すであろう黒門市場。果たして地元民を笑顔にできる日は戻って来るのだろうか。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
「あの記事が出てから、ネットで『ぼったくり商店街』って炎上したでしょ? それはここで働く人たちも気にしていて、今は全体的に値段は下がったね」
そう語るのは、黒門市場で長年、鮮魚店を営む50代の男性だ。 黒門市場といえば、江戸時代後期の1822~1823年に誕生し、質の高い“ほんまもん”の品物が手に入る市場とあって、難波の飲食店の仕入れから一般客まで多くの人々が往来してきた由緒正しき商店街だ。 黒門市場(撮影/集英社オンライン) しかし、インバウンド需要の高まりによって、かつての面影は失われてしまっていた。ある旅行業界関係者はこう語る。 「もともと黒門市場は『ある程度高いけど、質のいいモノが手に入る』という安心感があった。しかしインバウンドの影響で、外国人観光客に合わせた“観光地価格”に値上げする店が増えていき、地元の常連客が離れていった。近年では、SNSで『高すぎて行かない』『黒門市場は変わってしまった』などのカキコミも相次いでいた」 集英社オンラインが今年7月に黒門市場の様子についてレポートしたところ、タラバガニ4足3万円、エビ1尾3500円など、観光地価格どころではない強気の値段設定で商売している店が多数見つかった。しかし、現在の黒門市場の状況について、冒頭の男性はこう続ける。 にぎわいを見せるアーケード通り(撮影/集英社オンライン) 「これまではインバウンド価格でやってましたけど、今は地元の人に買ってもらえるように良心的な価格で商売する店も増えましたね。ある店舗は、毎日16時のタイムセールで値引きしてますし、リピーター客に一品サービスしている店もあります」 中国人オーナーの店舗は依然高額 12月某日、再び黒門市場を訪れるとタラバガニは4足で1万5000円~1万9000円と、5ヶ月前の価格に比べるとかなり下がっていた。一方で、依然として高額な値段設定をつけている店舗もある。 ホタテは1個1500円、岩牡蠣1個1500円、タコ足1本1500円、神戸牛肉串1本3000円など、魚介類においては産地が記載されていない店も多いため、適正な相場はわからないが、日本人の感覚としてはおいそれと購入したくなる金額ではない。しかし、そういった店にも外国人観光客は大勢押し寄せていた。 この状況について、黒門市場の某老舗店舗の60代の男性はこう話す。 だいぶリーズナブルになったが、一部の店舗の料金設定はまだまだ高額だ(撮影/集英社オンライン) 「たしかに最近はどこも『適正価格で商売していこう』という雰囲気になってるけど、それは昔からここで商売している人たちに限った話。インバウンド需要が高まってからオープンした店は中国人がオーナーのところがほとんどで、そういう店はいまだに値下げの動きは感じられないね」 それでも客足は途絶えないという。それはなぜか。 「ああいう店には、だいたい中国語を話せる店員がいてコミュニケーションが取りやすいのが理由だろうね。8月には福島第一原発の処理水問題があったから中国人観光客が来なくなっちゃうんじゃないかと心配してたんだけど、そんなのどこ吹く風。彼らは日本の海産物を『うまいうまい』と言って食べてるからね」(同) 1ヶ月の家賃が400万円以上するテナントも 黒門市場で1個3000円のウニを食べていた中国人カップルに翻訳アプリを通して話しかけると、「すごくおいしい、毎日食べたい」と答え、「3000円は高くないですか?」と聞いても、「高くない。安心して食べられる」と満足気だった。 中国系の店舗が広がった理由について黒門市場で60年以上営業している店舗の40代店主が教えてくれた。 「黒門市場は歴史のある商店街なので、どうしても二代目、三代目といった跡継ぎが見つからずに廃業してしまう店も多い。そこに近年、中国人のオーナーがインバウンド需要に目をつけてテナントを借りだした。うちは祖父の代から借りているから、家賃はそこまでかかりませんが、新規テナントに対しての家賃はかなり高いらしい。そのコストを回収するために高値で売ってるのでしょう」 中国人と思われる観光客でごった返す店内(撮影/集英社オンライン) 黒門市場の「親栄会」や「黒門会」といったメイン通りに属するエリアの店舗は、1ヶ月の家賃が400万円を超えるテナントもあるという。 黒門市場商店街振興組合も、市場の店舗に向けて「適正価格(百貨店の販売価格と同程度)で商売しましょう」と呼びかけているが、中国系の店舗に指導するのは難しいという。 「新しくオープンした店は組合に加入していない店も多い。そもそも彼らはインバウンド需要を見込んでオープンしてるから、“地元のお客さん”とか“地域密着”なんて関係ないんです。まぁ、迷惑な話ですけど、商売人である以上、値段をいくらに設定しようが自由ですからね」 年末年始に向けてますます活気を増すであろう黒門市場。果たして地元民を笑顔にできる日は戻って来るのだろうか。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
そう語るのは、黒門市場で長年、鮮魚店を営む50代の男性だ。
黒門市場といえば、江戸時代後期の1822~1823年に誕生し、質の高い“ほんまもん”の品物が手に入る市場とあって、難波の飲食店の仕入れから一般客まで多くの人々が往来してきた由緒正しき商店街だ。 黒門市場(撮影/集英社オンライン) しかし、インバウンド需要の高まりによって、かつての面影は失われてしまっていた。ある旅行業界関係者はこう語る。 「もともと黒門市場は『ある程度高いけど、質のいいモノが手に入る』という安心感があった。しかしインバウンドの影響で、外国人観光客に合わせた“観光地価格”に値上げする店が増えていき、地元の常連客が離れていった。近年では、SNSで『高すぎて行かない』『黒門市場は変わってしまった』などのカキコミも相次いでいた」 集英社オンラインが今年7月に黒門市場の様子についてレポートしたところ、タラバガニ4足3万円、エビ1尾3500円など、観光地価格どころではない強気の値段設定で商売している店が多数見つかった。しかし、現在の黒門市場の状況について、冒頭の男性はこう続ける。 にぎわいを見せるアーケード通り(撮影/集英社オンライン) 「これまではインバウンド価格でやってましたけど、今は地元の人に買ってもらえるように良心的な価格で商売する店も増えましたね。ある店舗は、毎日16時のタイムセールで値引きしてますし、リピーター客に一品サービスしている店もあります」 中国人オーナーの店舗は依然高額 12月某日、再び黒門市場を訪れるとタラバガニは4足で1万5000円~1万9000円と、5ヶ月前の価格に比べるとかなり下がっていた。一方で、依然として高額な値段設定をつけている店舗もある。 ホタテは1個1500円、岩牡蠣1個1500円、タコ足1本1500円、神戸牛肉串1本3000円など、魚介類においては産地が記載されていない店も多いため、適正な相場はわからないが、日本人の感覚としてはおいそれと購入したくなる金額ではない。しかし、そういった店にも外国人観光客は大勢押し寄せていた。 この状況について、黒門市場の某老舗店舗の60代の男性はこう話す。 だいぶリーズナブルになったが、一部の店舗の料金設定はまだまだ高額だ(撮影/集英社オンライン) 「たしかに最近はどこも『適正価格で商売していこう』という雰囲気になってるけど、それは昔からここで商売している人たちに限った話。インバウンド需要が高まってからオープンした店は中国人がオーナーのところがほとんどで、そういう店はいまだに値下げの動きは感じられないね」 それでも客足は途絶えないという。それはなぜか。 「ああいう店には、だいたい中国語を話せる店員がいてコミュニケーションが取りやすいのが理由だろうね。8月には福島第一原発の処理水問題があったから中国人観光客が来なくなっちゃうんじゃないかと心配してたんだけど、そんなのどこ吹く風。彼らは日本の海産物を『うまいうまい』と言って食べてるからね」(同) 1ヶ月の家賃が400万円以上するテナントも 黒門市場で1個3000円のウニを食べていた中国人カップルに翻訳アプリを通して話しかけると、「すごくおいしい、毎日食べたい」と答え、「3000円は高くないですか?」と聞いても、「高くない。安心して食べられる」と満足気だった。 中国系の店舗が広がった理由について黒門市場で60年以上営業している店舗の40代店主が教えてくれた。 「黒門市場は歴史のある商店街なので、どうしても二代目、三代目といった跡継ぎが見つからずに廃業してしまう店も多い。そこに近年、中国人のオーナーがインバウンド需要に目をつけてテナントを借りだした。うちは祖父の代から借りているから、家賃はそこまでかかりませんが、新規テナントに対しての家賃はかなり高いらしい。そのコストを回収するために高値で売ってるのでしょう」 中国人と思われる観光客でごった返す店内(撮影/集英社オンライン) 黒門市場の「親栄会」や「黒門会」といったメイン通りに属するエリアの店舗は、1ヶ月の家賃が400万円を超えるテナントもあるという。 黒門市場商店街振興組合も、市場の店舗に向けて「適正価格(百貨店の販売価格と同程度)で商売しましょう」と呼びかけているが、中国系の店舗に指導するのは難しいという。 「新しくオープンした店は組合に加入していない店も多い。そもそも彼らはインバウンド需要を見込んでオープンしてるから、“地元のお客さん”とか“地域密着”なんて関係ないんです。まぁ、迷惑な話ですけど、商売人である以上、値段をいくらに設定しようが自由ですからね」 年末年始に向けてますます活気を増すであろう黒門市場。果たして地元民を笑顔にできる日は戻って来るのだろうか。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
黒門市場といえば、江戸時代後期の1822~1823年に誕生し、質の高い“ほんまもん”の品物が手に入る市場とあって、難波の飲食店の仕入れから一般客まで多くの人々が往来してきた由緒正しき商店街だ。
黒門市場(撮影/集英社オンライン) しかし、インバウンド需要の高まりによって、かつての面影は失われてしまっていた。ある旅行業界関係者はこう語る。 「もともと黒門市場は『ある程度高いけど、質のいいモノが手に入る』という安心感があった。しかしインバウンドの影響で、外国人観光客に合わせた“観光地価格”に値上げする店が増えていき、地元の常連客が離れていった。近年では、SNSで『高すぎて行かない』『黒門市場は変わってしまった』などのカキコミも相次いでいた」 集英社オンラインが今年7月に黒門市場の様子についてレポートしたところ、タラバガニ4足3万円、エビ1尾3500円など、観光地価格どころではない強気の値段設定で商売している店が多数見つかった。しかし、現在の黒門市場の状況について、冒頭の男性はこう続ける。 にぎわいを見せるアーケード通り(撮影/集英社オンライン) 「これまではインバウンド価格でやってましたけど、今は地元の人に買ってもらえるように良心的な価格で商売する店も増えましたね。ある店舗は、毎日16時のタイムセールで値引きしてますし、リピーター客に一品サービスしている店もあります」 中国人オーナーの店舗は依然高額 12月某日、再び黒門市場を訪れるとタラバガニは4足で1万5000円~1万9000円と、5ヶ月前の価格に比べるとかなり下がっていた。一方で、依然として高額な値段設定をつけている店舗もある。 ホタテは1個1500円、岩牡蠣1個1500円、タコ足1本1500円、神戸牛肉串1本3000円など、魚介類においては産地が記載されていない店も多いため、適正な相場はわからないが、日本人の感覚としてはおいそれと購入したくなる金額ではない。しかし、そういった店にも外国人観光客は大勢押し寄せていた。 この状況について、黒門市場の某老舗店舗の60代の男性はこう話す。 だいぶリーズナブルになったが、一部の店舗の料金設定はまだまだ高額だ(撮影/集英社オンライン) 「たしかに最近はどこも『適正価格で商売していこう』という雰囲気になってるけど、それは昔からここで商売している人たちに限った話。インバウンド需要が高まってからオープンした店は中国人がオーナーのところがほとんどで、そういう店はいまだに値下げの動きは感じられないね」 それでも客足は途絶えないという。それはなぜか。 「ああいう店には、だいたい中国語を話せる店員がいてコミュニケーションが取りやすいのが理由だろうね。8月には福島第一原発の処理水問題があったから中国人観光客が来なくなっちゃうんじゃないかと心配してたんだけど、そんなのどこ吹く風。彼らは日本の海産物を『うまいうまい』と言って食べてるからね」(同) 1ヶ月の家賃が400万円以上するテナントも 黒門市場で1個3000円のウニを食べていた中国人カップルに翻訳アプリを通して話しかけると、「すごくおいしい、毎日食べたい」と答え、「3000円は高くないですか?」と聞いても、「高くない。安心して食べられる」と満足気だった。 中国系の店舗が広がった理由について黒門市場で60年以上営業している店舗の40代店主が教えてくれた。 「黒門市場は歴史のある商店街なので、どうしても二代目、三代目といった跡継ぎが見つからずに廃業してしまう店も多い。そこに近年、中国人のオーナーがインバウンド需要に目をつけてテナントを借りだした。うちは祖父の代から借りているから、家賃はそこまでかかりませんが、新規テナントに対しての家賃はかなり高いらしい。そのコストを回収するために高値で売ってるのでしょう」 中国人と思われる観光客でごった返す店内(撮影/集英社オンライン) 黒門市場の「親栄会」や「黒門会」といったメイン通りに属するエリアの店舗は、1ヶ月の家賃が400万円を超えるテナントもあるという。 黒門市場商店街振興組合も、市場の店舗に向けて「適正価格(百貨店の販売価格と同程度)で商売しましょう」と呼びかけているが、中国系の店舗に指導するのは難しいという。 「新しくオープンした店は組合に加入していない店も多い。そもそも彼らはインバウンド需要を見込んでオープンしてるから、“地元のお客さん”とか“地域密着”なんて関係ないんです。まぁ、迷惑な話ですけど、商売人である以上、値段をいくらに設定しようが自由ですからね」 年末年始に向けてますます活気を増すであろう黒門市場。果たして地元民を笑顔にできる日は戻って来るのだろうか。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
黒門市場(撮影/集英社オンライン) しかし、インバウンド需要の高まりによって、かつての面影は失われてしまっていた。ある旅行業界関係者はこう語る。 「もともと黒門市場は『ある程度高いけど、質のいいモノが手に入る』という安心感があった。しかしインバウンドの影響で、外国人観光客に合わせた“観光地価格”に値上げする店が増えていき、地元の常連客が離れていった。近年では、SNSで『高すぎて行かない』『黒門市場は変わってしまった』などのカキコミも相次いでいた」 集英社オンラインが今年7月に黒門市場の様子についてレポートしたところ、タラバガニ4足3万円、エビ1尾3500円など、観光地価格どころではない強気の値段設定で商売している店が多数見つかった。しかし、現在の黒門市場の状況について、冒頭の男性はこう続ける。 にぎわいを見せるアーケード通り(撮影/集英社オンライン) 「これまではインバウンド価格でやってましたけど、今は地元の人に買ってもらえるように良心的な価格で商売する店も増えましたね。ある店舗は、毎日16時のタイムセールで値引きしてますし、リピーター客に一品サービスしている店もあります」 中国人オーナーの店舗は依然高額 12月某日、再び黒門市場を訪れるとタラバガニは4足で1万5000円~1万9000円と、5ヶ月前の価格に比べるとかなり下がっていた。一方で、依然として高額な値段設定をつけている店舗もある。 ホタテは1個1500円、岩牡蠣1個1500円、タコ足1本1500円、神戸牛肉串1本3000円など、魚介類においては産地が記載されていない店も多いため、適正な相場はわからないが、日本人の感覚としてはおいそれと購入したくなる金額ではない。しかし、そういった店にも外国人観光客は大勢押し寄せていた。 この状況について、黒門市場の某老舗店舗の60代の男性はこう話す。 だいぶリーズナブルになったが、一部の店舗の料金設定はまだまだ高額だ(撮影/集英社オンライン) 「たしかに最近はどこも『適正価格で商売していこう』という雰囲気になってるけど、それは昔からここで商売している人たちに限った話。インバウンド需要が高まってからオープンした店は中国人がオーナーのところがほとんどで、そういう店はいまだに値下げの動きは感じられないね」 それでも客足は途絶えないという。それはなぜか。 「ああいう店には、だいたい中国語を話せる店員がいてコミュニケーションが取りやすいのが理由だろうね。8月には福島第一原発の処理水問題があったから中国人観光客が来なくなっちゃうんじゃないかと心配してたんだけど、そんなのどこ吹く風。彼らは日本の海産物を『うまいうまい』と言って食べてるからね」(同) 1ヶ月の家賃が400万円以上するテナントも 黒門市場で1個3000円のウニを食べていた中国人カップルに翻訳アプリを通して話しかけると、「すごくおいしい、毎日食べたい」と答え、「3000円は高くないですか?」と聞いても、「高くない。安心して食べられる」と満足気だった。 中国系の店舗が広がった理由について黒門市場で60年以上営業している店舗の40代店主が教えてくれた。 「黒門市場は歴史のある商店街なので、どうしても二代目、三代目といった跡継ぎが見つからずに廃業してしまう店も多い。そこに近年、中国人のオーナーがインバウンド需要に目をつけてテナントを借りだした。うちは祖父の代から借りているから、家賃はそこまでかかりませんが、新規テナントに対しての家賃はかなり高いらしい。そのコストを回収するために高値で売ってるのでしょう」 中国人と思われる観光客でごった返す店内(撮影/集英社オンライン) 黒門市場の「親栄会」や「黒門会」といったメイン通りに属するエリアの店舗は、1ヶ月の家賃が400万円を超えるテナントもあるという。 黒門市場商店街振興組合も、市場の店舗に向けて「適正価格(百貨店の販売価格と同程度)で商売しましょう」と呼びかけているが、中国系の店舗に指導するのは難しいという。 「新しくオープンした店は組合に加入していない店も多い。そもそも彼らはインバウンド需要を見込んでオープンしてるから、“地元のお客さん”とか“地域密着”なんて関係ないんです。まぁ、迷惑な話ですけど、商売人である以上、値段をいくらに設定しようが自由ですからね」 年末年始に向けてますます活気を増すであろう黒門市場。果たして地元民を笑顔にできる日は戻って来るのだろうか。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
黒門市場(撮影/集英社オンライン)
黒門市場(撮影/集英社オンライン)
しかし、インバウンド需要の高まりによって、かつての面影は失われてしまっていた。ある旅行業界関係者はこう語る。 「もともと黒門市場は『ある程度高いけど、質のいいモノが手に入る』という安心感があった。しかしインバウンドの影響で、外国人観光客に合わせた“観光地価格”に値上げする店が増えていき、地元の常連客が離れていった。近年では、SNSで『高すぎて行かない』『黒門市場は変わってしまった』などのカキコミも相次いでいた」 集英社オンラインが今年7月に黒門市場の様子についてレポートしたところ、タラバガニ4足3万円、エビ1尾3500円など、観光地価格どころではない強気の値段設定で商売している店が多数見つかった。しかし、現在の黒門市場の状況について、冒頭の男性はこう続ける。 にぎわいを見せるアーケード通り(撮影/集英社オンライン) 「これまではインバウンド価格でやってましたけど、今は地元の人に買ってもらえるように良心的な価格で商売する店も増えましたね。ある店舗は、毎日16時のタイムセールで値引きしてますし、リピーター客に一品サービスしている店もあります」 中国人オーナーの店舗は依然高額 12月某日、再び黒門市場を訪れるとタラバガニは4足で1万5000円~1万9000円と、5ヶ月前の価格に比べるとかなり下がっていた。一方で、依然として高額な値段設定をつけている店舗もある。 ホタテは1個1500円、岩牡蠣1個1500円、タコ足1本1500円、神戸牛肉串1本3000円など、魚介類においては産地が記載されていない店も多いため、適正な相場はわからないが、日本人の感覚としてはおいそれと購入したくなる金額ではない。しかし、そういった店にも外国人観光客は大勢押し寄せていた。 この状況について、黒門市場の某老舗店舗の60代の男性はこう話す。 だいぶリーズナブルになったが、一部の店舗の料金設定はまだまだ高額だ(撮影/集英社オンライン) 「たしかに最近はどこも『適正価格で商売していこう』という雰囲気になってるけど、それは昔からここで商売している人たちに限った話。インバウンド需要が高まってからオープンした店は中国人がオーナーのところがほとんどで、そういう店はいまだに値下げの動きは感じられないね」 それでも客足は途絶えないという。それはなぜか。 「ああいう店には、だいたい中国語を話せる店員がいてコミュニケーションが取りやすいのが理由だろうね。8月には福島第一原発の処理水問題があったから中国人観光客が来なくなっちゃうんじゃないかと心配してたんだけど、そんなのどこ吹く風。彼らは日本の海産物を『うまいうまい』と言って食べてるからね」(同) 1ヶ月の家賃が400万円以上するテナントも 黒門市場で1個3000円のウニを食べていた中国人カップルに翻訳アプリを通して話しかけると、「すごくおいしい、毎日食べたい」と答え、「3000円は高くないですか?」と聞いても、「高くない。安心して食べられる」と満足気だった。 中国系の店舗が広がった理由について黒門市場で60年以上営業している店舗の40代店主が教えてくれた。 「黒門市場は歴史のある商店街なので、どうしても二代目、三代目といった跡継ぎが見つからずに廃業してしまう店も多い。そこに近年、中国人のオーナーがインバウンド需要に目をつけてテナントを借りだした。うちは祖父の代から借りているから、家賃はそこまでかかりませんが、新規テナントに対しての家賃はかなり高いらしい。そのコストを回収するために高値で売ってるのでしょう」 中国人と思われる観光客でごった返す店内(撮影/集英社オンライン) 黒門市場の「親栄会」や「黒門会」といったメイン通りに属するエリアの店舗は、1ヶ月の家賃が400万円を超えるテナントもあるという。 黒門市場商店街振興組合も、市場の店舗に向けて「適正価格(百貨店の販売価格と同程度)で商売しましょう」と呼びかけているが、中国系の店舗に指導するのは難しいという。 「新しくオープンした店は組合に加入していない店も多い。そもそも彼らはインバウンド需要を見込んでオープンしてるから、“地元のお客さん”とか“地域密着”なんて関係ないんです。まぁ、迷惑な話ですけど、商売人である以上、値段をいくらに設定しようが自由ですからね」 年末年始に向けてますます活気を増すであろう黒門市場。果たして地元民を笑顔にできる日は戻って来るのだろうか。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
しかし、インバウンド需要の高まりによって、かつての面影は失われてしまっていた。ある旅行業界関係者はこう語る。
「もともと黒門市場は『ある程度高いけど、質のいいモノが手に入る』という安心感があった。しかしインバウンドの影響で、外国人観光客に合わせた“観光地価格”に値上げする店が増えていき、地元の常連客が離れていった。近年では、SNSで『高すぎて行かない』『黒門市場は変わってしまった』などのカキコミも相次いでいた」 集英社オンラインが今年7月に黒門市場の様子についてレポートしたところ、タラバガニ4足3万円、エビ1尾3500円など、観光地価格どころではない強気の値段設定で商売している店が多数見つかった。しかし、現在の黒門市場の状況について、冒頭の男性はこう続ける。 にぎわいを見せるアーケード通り(撮影/集英社オンライン) 「これまではインバウンド価格でやってましたけど、今は地元の人に買ってもらえるように良心的な価格で商売する店も増えましたね。ある店舗は、毎日16時のタイムセールで値引きしてますし、リピーター客に一品サービスしている店もあります」 中国人オーナーの店舗は依然高額 12月某日、再び黒門市場を訪れるとタラバガニは4足で1万5000円~1万9000円と、5ヶ月前の価格に比べるとかなり下がっていた。一方で、依然として高額な値段設定をつけている店舗もある。 ホタテは1個1500円、岩牡蠣1個1500円、タコ足1本1500円、神戸牛肉串1本3000円など、魚介類においては産地が記載されていない店も多いため、適正な相場はわからないが、日本人の感覚としてはおいそれと購入したくなる金額ではない。しかし、そういった店にも外国人観光客は大勢押し寄せていた。 この状況について、黒門市場の某老舗店舗の60代の男性はこう話す。 だいぶリーズナブルになったが、一部の店舗の料金設定はまだまだ高額だ(撮影/集英社オンライン) 「たしかに最近はどこも『適正価格で商売していこう』という雰囲気になってるけど、それは昔からここで商売している人たちに限った話。インバウンド需要が高まってからオープンした店は中国人がオーナーのところがほとんどで、そういう店はいまだに値下げの動きは感じられないね」 それでも客足は途絶えないという。それはなぜか。 「ああいう店には、だいたい中国語を話せる店員がいてコミュニケーションが取りやすいのが理由だろうね。8月には福島第一原発の処理水問題があったから中国人観光客が来なくなっちゃうんじゃないかと心配してたんだけど、そんなのどこ吹く風。彼らは日本の海産物を『うまいうまい』と言って食べてるからね」(同) 1ヶ月の家賃が400万円以上するテナントも 黒門市場で1個3000円のウニを食べていた中国人カップルに翻訳アプリを通して話しかけると、「すごくおいしい、毎日食べたい」と答え、「3000円は高くないですか?」と聞いても、「高くない。安心して食べられる」と満足気だった。 中国系の店舗が広がった理由について黒門市場で60年以上営業している店舗の40代店主が教えてくれた。 「黒門市場は歴史のある商店街なので、どうしても二代目、三代目といった跡継ぎが見つからずに廃業してしまう店も多い。そこに近年、中国人のオーナーがインバウンド需要に目をつけてテナントを借りだした。うちは祖父の代から借りているから、家賃はそこまでかかりませんが、新規テナントに対しての家賃はかなり高いらしい。そのコストを回収するために高値で売ってるのでしょう」 中国人と思われる観光客でごった返す店内(撮影/集英社オンライン) 黒門市場の「親栄会」や「黒門会」といったメイン通りに属するエリアの店舗は、1ヶ月の家賃が400万円を超えるテナントもあるという。 黒門市場商店街振興組合も、市場の店舗に向けて「適正価格(百貨店の販売価格と同程度)で商売しましょう」と呼びかけているが、中国系の店舗に指導するのは難しいという。 「新しくオープンした店は組合に加入していない店も多い。そもそも彼らはインバウンド需要を見込んでオープンしてるから、“地元のお客さん”とか“地域密着”なんて関係ないんです。まぁ、迷惑な話ですけど、商売人である以上、値段をいくらに設定しようが自由ですからね」 年末年始に向けてますます活気を増すであろう黒門市場。果たして地元民を笑顔にできる日は戻って来るのだろうか。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
「もともと黒門市場は『ある程度高いけど、質のいいモノが手に入る』という安心感があった。しかしインバウンドの影響で、外国人観光客に合わせた“観光地価格”に値上げする店が増えていき、地元の常連客が離れていった。近年では、SNSで『高すぎて行かない』『黒門市場は変わってしまった』などのカキコミも相次いでいた」
集英社オンラインが今年7月に黒門市場の様子についてレポートしたところ、タラバガニ4足3万円、エビ1尾3500円など、観光地価格どころではない強気の値段設定で商売している店が多数見つかった。しかし、現在の黒門市場の状況について、冒頭の男性はこう続ける。 にぎわいを見せるアーケード通り(撮影/集英社オンライン) 「これまではインバウンド価格でやってましたけど、今は地元の人に買ってもらえるように良心的な価格で商売する店も増えましたね。ある店舗は、毎日16時のタイムセールで値引きしてますし、リピーター客に一品サービスしている店もあります」 中国人オーナーの店舗は依然高額 12月某日、再び黒門市場を訪れるとタラバガニは4足で1万5000円~1万9000円と、5ヶ月前の価格に比べるとかなり下がっていた。一方で、依然として高額な値段設定をつけている店舗もある。 ホタテは1個1500円、岩牡蠣1個1500円、タコ足1本1500円、神戸牛肉串1本3000円など、魚介類においては産地が記載されていない店も多いため、適正な相場はわからないが、日本人の感覚としてはおいそれと購入したくなる金額ではない。しかし、そういった店にも外国人観光客は大勢押し寄せていた。 この状況について、黒門市場の某老舗店舗の60代の男性はこう話す。 だいぶリーズナブルになったが、一部の店舗の料金設定はまだまだ高額だ(撮影/集英社オンライン) 「たしかに最近はどこも『適正価格で商売していこう』という雰囲気になってるけど、それは昔からここで商売している人たちに限った話。インバウンド需要が高まってからオープンした店は中国人がオーナーのところがほとんどで、そういう店はいまだに値下げの動きは感じられないね」 それでも客足は途絶えないという。それはなぜか。 「ああいう店には、だいたい中国語を話せる店員がいてコミュニケーションが取りやすいのが理由だろうね。8月には福島第一原発の処理水問題があったから中国人観光客が来なくなっちゃうんじゃないかと心配してたんだけど、そんなのどこ吹く風。彼らは日本の海産物を『うまいうまい』と言って食べてるからね」(同) 1ヶ月の家賃が400万円以上するテナントも 黒門市場で1個3000円のウニを食べていた中国人カップルに翻訳アプリを通して話しかけると、「すごくおいしい、毎日食べたい」と答え、「3000円は高くないですか?」と聞いても、「高くない。安心して食べられる」と満足気だった。 中国系の店舗が広がった理由について黒門市場で60年以上営業している店舗の40代店主が教えてくれた。 「黒門市場は歴史のある商店街なので、どうしても二代目、三代目といった跡継ぎが見つからずに廃業してしまう店も多い。そこに近年、中国人のオーナーがインバウンド需要に目をつけてテナントを借りだした。うちは祖父の代から借りているから、家賃はそこまでかかりませんが、新規テナントに対しての家賃はかなり高いらしい。そのコストを回収するために高値で売ってるのでしょう」 中国人と思われる観光客でごった返す店内(撮影/集英社オンライン) 黒門市場の「親栄会」や「黒門会」といったメイン通りに属するエリアの店舗は、1ヶ月の家賃が400万円を超えるテナントもあるという。 黒門市場商店街振興組合も、市場の店舗に向けて「適正価格(百貨店の販売価格と同程度)で商売しましょう」と呼びかけているが、中国系の店舗に指導するのは難しいという。 「新しくオープンした店は組合に加入していない店も多い。そもそも彼らはインバウンド需要を見込んでオープンしてるから、“地元のお客さん”とか“地域密着”なんて関係ないんです。まぁ、迷惑な話ですけど、商売人である以上、値段をいくらに設定しようが自由ですからね」 年末年始に向けてますます活気を増すであろう黒門市場。果たして地元民を笑顔にできる日は戻って来るのだろうか。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
集英社オンラインが今年7月に黒門市場の様子についてレポートしたところ、タラバガニ4足3万円、エビ1尾3500円など、観光地価格どころではない強気の値段設定で商売している店が多数見つかった。しかし、現在の黒門市場の状況について、冒頭の男性はこう続ける。
にぎわいを見せるアーケード通り(撮影/集英社オンライン) 「これまではインバウンド価格でやってましたけど、今は地元の人に買ってもらえるように良心的な価格で商売する店も増えましたね。ある店舗は、毎日16時のタイムセールで値引きしてますし、リピーター客に一品サービスしている店もあります」 中国人オーナーの店舗は依然高額 12月某日、再び黒門市場を訪れるとタラバガニは4足で1万5000円~1万9000円と、5ヶ月前の価格に比べるとかなり下がっていた。一方で、依然として高額な値段設定をつけている店舗もある。 ホタテは1個1500円、岩牡蠣1個1500円、タコ足1本1500円、神戸牛肉串1本3000円など、魚介類においては産地が記載されていない店も多いため、適正な相場はわからないが、日本人の感覚としてはおいそれと購入したくなる金額ではない。しかし、そういった店にも外国人観光客は大勢押し寄せていた。 この状況について、黒門市場の某老舗店舗の60代の男性はこう話す。 だいぶリーズナブルになったが、一部の店舗の料金設定はまだまだ高額だ(撮影/集英社オンライン) 「たしかに最近はどこも『適正価格で商売していこう』という雰囲気になってるけど、それは昔からここで商売している人たちに限った話。インバウンド需要が高まってからオープンした店は中国人がオーナーのところがほとんどで、そういう店はいまだに値下げの動きは感じられないね」 それでも客足は途絶えないという。それはなぜか。 「ああいう店には、だいたい中国語を話せる店員がいてコミュニケーションが取りやすいのが理由だろうね。8月には福島第一原発の処理水問題があったから中国人観光客が来なくなっちゃうんじゃないかと心配してたんだけど、そんなのどこ吹く風。彼らは日本の海産物を『うまいうまい』と言って食べてるからね」(同) 1ヶ月の家賃が400万円以上するテナントも 黒門市場で1個3000円のウニを食べていた中国人カップルに翻訳アプリを通して話しかけると、「すごくおいしい、毎日食べたい」と答え、「3000円は高くないですか?」と聞いても、「高くない。安心して食べられる」と満足気だった。 中国系の店舗が広がった理由について黒門市場で60年以上営業している店舗の40代店主が教えてくれた。 「黒門市場は歴史のある商店街なので、どうしても二代目、三代目といった跡継ぎが見つからずに廃業してしまう店も多い。そこに近年、中国人のオーナーがインバウンド需要に目をつけてテナントを借りだした。うちは祖父の代から借りているから、家賃はそこまでかかりませんが、新規テナントに対しての家賃はかなり高いらしい。そのコストを回収するために高値で売ってるのでしょう」 中国人と思われる観光客でごった返す店内(撮影/集英社オンライン) 黒門市場の「親栄会」や「黒門会」といったメイン通りに属するエリアの店舗は、1ヶ月の家賃が400万円を超えるテナントもあるという。 黒門市場商店街振興組合も、市場の店舗に向けて「適正価格(百貨店の販売価格と同程度)で商売しましょう」と呼びかけているが、中国系の店舗に指導するのは難しいという。 「新しくオープンした店は組合に加入していない店も多い。そもそも彼らはインバウンド需要を見込んでオープンしてるから、“地元のお客さん”とか“地域密着”なんて関係ないんです。まぁ、迷惑な話ですけど、商売人である以上、値段をいくらに設定しようが自由ですからね」 年末年始に向けてますます活気を増すであろう黒門市場。果たして地元民を笑顔にできる日は戻って来るのだろうか。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
にぎわいを見せるアーケード通り(撮影/集英社オンライン) 「これまではインバウンド価格でやってましたけど、今は地元の人に買ってもらえるように良心的な価格で商売する店も増えましたね。ある店舗は、毎日16時のタイムセールで値引きしてますし、リピーター客に一品サービスしている店もあります」 中国人オーナーの店舗は依然高額 12月某日、再び黒門市場を訪れるとタラバガニは4足で1万5000円~1万9000円と、5ヶ月前の価格に比べるとかなり下がっていた。一方で、依然として高額な値段設定をつけている店舗もある。 ホタテは1個1500円、岩牡蠣1個1500円、タコ足1本1500円、神戸牛肉串1本3000円など、魚介類においては産地が記載されていない店も多いため、適正な相場はわからないが、日本人の感覚としてはおいそれと購入したくなる金額ではない。しかし、そういった店にも外国人観光客は大勢押し寄せていた。 この状況について、黒門市場の某老舗店舗の60代の男性はこう話す。 だいぶリーズナブルになったが、一部の店舗の料金設定はまだまだ高額だ(撮影/集英社オンライン) 「たしかに最近はどこも『適正価格で商売していこう』という雰囲気になってるけど、それは昔からここで商売している人たちに限った話。インバウンド需要が高まってからオープンした店は中国人がオーナーのところがほとんどで、そういう店はいまだに値下げの動きは感じられないね」 それでも客足は途絶えないという。それはなぜか。 「ああいう店には、だいたい中国語を話せる店員がいてコミュニケーションが取りやすいのが理由だろうね。8月には福島第一原発の処理水問題があったから中国人観光客が来なくなっちゃうんじゃないかと心配してたんだけど、そんなのどこ吹く風。彼らは日本の海産物を『うまいうまい』と言って食べてるからね」(同) 1ヶ月の家賃が400万円以上するテナントも 黒門市場で1個3000円のウニを食べていた中国人カップルに翻訳アプリを通して話しかけると、「すごくおいしい、毎日食べたい」と答え、「3000円は高くないですか?」と聞いても、「高くない。安心して食べられる」と満足気だった。 中国系の店舗が広がった理由について黒門市場で60年以上営業している店舗の40代店主が教えてくれた。 「黒門市場は歴史のある商店街なので、どうしても二代目、三代目といった跡継ぎが見つからずに廃業してしまう店も多い。そこに近年、中国人のオーナーがインバウンド需要に目をつけてテナントを借りだした。うちは祖父の代から借りているから、家賃はそこまでかかりませんが、新規テナントに対しての家賃はかなり高いらしい。そのコストを回収するために高値で売ってるのでしょう」 中国人と思われる観光客でごった返す店内(撮影/集英社オンライン) 黒門市場の「親栄会」や「黒門会」といったメイン通りに属するエリアの店舗は、1ヶ月の家賃が400万円を超えるテナントもあるという。 黒門市場商店街振興組合も、市場の店舗に向けて「適正価格(百貨店の販売価格と同程度)で商売しましょう」と呼びかけているが、中国系の店舗に指導するのは難しいという。 「新しくオープンした店は組合に加入していない店も多い。そもそも彼らはインバウンド需要を見込んでオープンしてるから、“地元のお客さん”とか“地域密着”なんて関係ないんです。まぁ、迷惑な話ですけど、商売人である以上、値段をいくらに設定しようが自由ですからね」 年末年始に向けてますます活気を増すであろう黒門市場。果たして地元民を笑顔にできる日は戻って来るのだろうか。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
にぎわいを見せるアーケード通り(撮影/集英社オンライン)
にぎわいを見せるアーケード通り(撮影/集英社オンライン)
「これまではインバウンド価格でやってましたけど、今は地元の人に買ってもらえるように良心的な価格で商売する店も増えましたね。ある店舗は、毎日16時のタイムセールで値引きしてますし、リピーター客に一品サービスしている店もあります」 中国人オーナーの店舗は依然高額 12月某日、再び黒門市場を訪れるとタラバガニは4足で1万5000円~1万9000円と、5ヶ月前の価格に比べるとかなり下がっていた。一方で、依然として高額な値段設定をつけている店舗もある。 ホタテは1個1500円、岩牡蠣1個1500円、タコ足1本1500円、神戸牛肉串1本3000円など、魚介類においては産地が記載されていない店も多いため、適正な相場はわからないが、日本人の感覚としてはおいそれと購入したくなる金額ではない。しかし、そういった店にも外国人観光客は大勢押し寄せていた。 この状況について、黒門市場の某老舗店舗の60代の男性はこう話す。 だいぶリーズナブルになったが、一部の店舗の料金設定はまだまだ高額だ(撮影/集英社オンライン) 「たしかに最近はどこも『適正価格で商売していこう』という雰囲気になってるけど、それは昔からここで商売している人たちに限った話。インバウンド需要が高まってからオープンした店は中国人がオーナーのところがほとんどで、そういう店はいまだに値下げの動きは感じられないね」 それでも客足は途絶えないという。それはなぜか。 「ああいう店には、だいたい中国語を話せる店員がいてコミュニケーションが取りやすいのが理由だろうね。8月には福島第一原発の処理水問題があったから中国人観光客が来なくなっちゃうんじゃないかと心配してたんだけど、そんなのどこ吹く風。彼らは日本の海産物を『うまいうまい』と言って食べてるからね」(同) 1ヶ月の家賃が400万円以上するテナントも 黒門市場で1個3000円のウニを食べていた中国人カップルに翻訳アプリを通して話しかけると、「すごくおいしい、毎日食べたい」と答え、「3000円は高くないですか?」と聞いても、「高くない。安心して食べられる」と満足気だった。 中国系の店舗が広がった理由について黒門市場で60年以上営業している店舗の40代店主が教えてくれた。 「黒門市場は歴史のある商店街なので、どうしても二代目、三代目といった跡継ぎが見つからずに廃業してしまう店も多い。そこに近年、中国人のオーナーがインバウンド需要に目をつけてテナントを借りだした。うちは祖父の代から借りているから、家賃はそこまでかかりませんが、新規テナントに対しての家賃はかなり高いらしい。そのコストを回収するために高値で売ってるのでしょう」 中国人と思われる観光客でごった返す店内(撮影/集英社オンライン) 黒門市場の「親栄会」や「黒門会」といったメイン通りに属するエリアの店舗は、1ヶ月の家賃が400万円を超えるテナントもあるという。 黒門市場商店街振興組合も、市場の店舗に向けて「適正価格(百貨店の販売価格と同程度)で商売しましょう」と呼びかけているが、中国系の店舗に指導するのは難しいという。 「新しくオープンした店は組合に加入していない店も多い。そもそも彼らはインバウンド需要を見込んでオープンしてるから、“地元のお客さん”とか“地域密着”なんて関係ないんです。まぁ、迷惑な話ですけど、商売人である以上、値段をいくらに設定しようが自由ですからね」 年末年始に向けてますます活気を増すであろう黒門市場。果たして地元民を笑顔にできる日は戻って来るのだろうか。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
「これまではインバウンド価格でやってましたけど、今は地元の人に買ってもらえるように良心的な価格で商売する店も増えましたね。ある店舗は、毎日16時のタイムセールで値引きしてますし、リピーター客に一品サービスしている店もあります」
中国人オーナーの店舗は依然高額 12月某日、再び黒門市場を訪れるとタラバガニは4足で1万5000円~1万9000円と、5ヶ月前の価格に比べるとかなり下がっていた。一方で、依然として高額な値段設定をつけている店舗もある。 ホタテは1個1500円、岩牡蠣1個1500円、タコ足1本1500円、神戸牛肉串1本3000円など、魚介類においては産地が記載されていない店も多いため、適正な相場はわからないが、日本人の感覚としてはおいそれと購入したくなる金額ではない。しかし、そういった店にも外国人観光客は大勢押し寄せていた。 この状況について、黒門市場の某老舗店舗の60代の男性はこう話す。 だいぶリーズナブルになったが、一部の店舗の料金設定はまだまだ高額だ(撮影/集英社オンライン) 「たしかに最近はどこも『適正価格で商売していこう』という雰囲気になってるけど、それは昔からここで商売している人たちに限った話。インバウンド需要が高まってからオープンした店は中国人がオーナーのところがほとんどで、そういう店はいまだに値下げの動きは感じられないね」 それでも客足は途絶えないという。それはなぜか。 「ああいう店には、だいたい中国語を話せる店員がいてコミュニケーションが取りやすいのが理由だろうね。8月には福島第一原発の処理水問題があったから中国人観光客が来なくなっちゃうんじゃないかと心配してたんだけど、そんなのどこ吹く風。彼らは日本の海産物を『うまいうまい』と言って食べてるからね」(同) 1ヶ月の家賃が400万円以上するテナントも 黒門市場で1個3000円のウニを食べていた中国人カップルに翻訳アプリを通して話しかけると、「すごくおいしい、毎日食べたい」と答え、「3000円は高くないですか?」と聞いても、「高くない。安心して食べられる」と満足気だった。 中国系の店舗が広がった理由について黒門市場で60年以上営業している店舗の40代店主が教えてくれた。 「黒門市場は歴史のある商店街なので、どうしても二代目、三代目といった跡継ぎが見つからずに廃業してしまう店も多い。そこに近年、中国人のオーナーがインバウンド需要に目をつけてテナントを借りだした。うちは祖父の代から借りているから、家賃はそこまでかかりませんが、新規テナントに対しての家賃はかなり高いらしい。そのコストを回収するために高値で売ってるのでしょう」 中国人と思われる観光客でごった返す店内(撮影/集英社オンライン) 黒門市場の「親栄会」や「黒門会」といったメイン通りに属するエリアの店舗は、1ヶ月の家賃が400万円を超えるテナントもあるという。 黒門市場商店街振興組合も、市場の店舗に向けて「適正価格(百貨店の販売価格と同程度)で商売しましょう」と呼びかけているが、中国系の店舗に指導するのは難しいという。 「新しくオープンした店は組合に加入していない店も多い。そもそも彼らはインバウンド需要を見込んでオープンしてるから、“地元のお客さん”とか“地域密着”なんて関係ないんです。まぁ、迷惑な話ですけど、商売人である以上、値段をいくらに設定しようが自由ですからね」 年末年始に向けてますます活気を増すであろう黒門市場。果たして地元民を笑顔にできる日は戻って来るのだろうか。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
中国人オーナーの店舗は依然高額 12月某日、再び黒門市場を訪れるとタラバガニは4足で1万5000円~1万9000円と、5ヶ月前の価格に比べるとかなり下がっていた。一方で、依然として高額な値段設定をつけている店舗もある。 ホタテは1個1500円、岩牡蠣1個1500円、タコ足1本1500円、神戸牛肉串1本3000円など、魚介類においては産地が記載されていない店も多いため、適正な相場はわからないが、日本人の感覚としてはおいそれと購入したくなる金額ではない。しかし、そういった店にも外国人観光客は大勢押し寄せていた。 この状況について、黒門市場の某老舗店舗の60代の男性はこう話す。 だいぶリーズナブルになったが、一部の店舗の料金設定はまだまだ高額だ(撮影/集英社オンライン) 「たしかに最近はどこも『適正価格で商売していこう』という雰囲気になってるけど、それは昔からここで商売している人たちに限った話。インバウンド需要が高まってからオープンした店は中国人がオーナーのところがほとんどで、そういう店はいまだに値下げの動きは感じられないね」 それでも客足は途絶えないという。それはなぜか。 「ああいう店には、だいたい中国語を話せる店員がいてコミュニケーションが取りやすいのが理由だろうね。8月には福島第一原発の処理水問題があったから中国人観光客が来なくなっちゃうんじゃないかと心配してたんだけど、そんなのどこ吹く風。彼らは日本の海産物を『うまいうまい』と言って食べてるからね」(同) 1ヶ月の家賃が400万円以上するテナントも 黒門市場で1個3000円のウニを食べていた中国人カップルに翻訳アプリを通して話しかけると、「すごくおいしい、毎日食べたい」と答え、「3000円は高くないですか?」と聞いても、「高くない。安心して食べられる」と満足気だった。 中国系の店舗が広がった理由について黒門市場で60年以上営業している店舗の40代店主が教えてくれた。 「黒門市場は歴史のある商店街なので、どうしても二代目、三代目といった跡継ぎが見つからずに廃業してしまう店も多い。そこに近年、中国人のオーナーがインバウンド需要に目をつけてテナントを借りだした。うちは祖父の代から借りているから、家賃はそこまでかかりませんが、新規テナントに対しての家賃はかなり高いらしい。そのコストを回収するために高値で売ってるのでしょう」 中国人と思われる観光客でごった返す店内(撮影/集英社オンライン) 黒門市場の「親栄会」や「黒門会」といったメイン通りに属するエリアの店舗は、1ヶ月の家賃が400万円を超えるテナントもあるという。 黒門市場商店街振興組合も、市場の店舗に向けて「適正価格(百貨店の販売価格と同程度)で商売しましょう」と呼びかけているが、中国系の店舗に指導するのは難しいという。 「新しくオープンした店は組合に加入していない店も多い。そもそも彼らはインバウンド需要を見込んでオープンしてるから、“地元のお客さん”とか“地域密着”なんて関係ないんです。まぁ、迷惑な話ですけど、商売人である以上、値段をいくらに設定しようが自由ですからね」 年末年始に向けてますます活気を増すであろう黒門市場。果たして地元民を笑顔にできる日は戻って来るのだろうか。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
12月某日、再び黒門市場を訪れるとタラバガニは4足で1万5000円~1万9000円と、5ヶ月前の価格に比べるとかなり下がっていた。一方で、依然として高額な値段設定をつけている店舗もある。 ホタテは1個1500円、岩牡蠣1個1500円、タコ足1本1500円、神戸牛肉串1本3000円など、魚介類においては産地が記載されていない店も多いため、適正な相場はわからないが、日本人の感覚としてはおいそれと購入したくなる金額ではない。しかし、そういった店にも外国人観光客は大勢押し寄せていた。 この状況について、黒門市場の某老舗店舗の60代の男性はこう話す。 だいぶリーズナブルになったが、一部の店舗の料金設定はまだまだ高額だ(撮影/集英社オンライン) 「たしかに最近はどこも『適正価格で商売していこう』という雰囲気になってるけど、それは昔からここで商売している人たちに限った話。インバウンド需要が高まってからオープンした店は中国人がオーナーのところがほとんどで、そういう店はいまだに値下げの動きは感じられないね」 それでも客足は途絶えないという。それはなぜか。 「ああいう店には、だいたい中国語を話せる店員がいてコミュニケーションが取りやすいのが理由だろうね。8月には福島第一原発の処理水問題があったから中国人観光客が来なくなっちゃうんじゃないかと心配してたんだけど、そんなのどこ吹く風。彼らは日本の海産物を『うまいうまい』と言って食べてるからね」(同) 1ヶ月の家賃が400万円以上するテナントも 黒門市場で1個3000円のウニを食べていた中国人カップルに翻訳アプリを通して話しかけると、「すごくおいしい、毎日食べたい」と答え、「3000円は高くないですか?」と聞いても、「高くない。安心して食べられる」と満足気だった。 中国系の店舗が広がった理由について黒門市場で60年以上営業している店舗の40代店主が教えてくれた。 「黒門市場は歴史のある商店街なので、どうしても二代目、三代目といった跡継ぎが見つからずに廃業してしまう店も多い。そこに近年、中国人のオーナーがインバウンド需要に目をつけてテナントを借りだした。うちは祖父の代から借りているから、家賃はそこまでかかりませんが、新規テナントに対しての家賃はかなり高いらしい。そのコストを回収するために高値で売ってるのでしょう」 中国人と思われる観光客でごった返す店内(撮影/集英社オンライン) 黒門市場の「親栄会」や「黒門会」といったメイン通りに属するエリアの店舗は、1ヶ月の家賃が400万円を超えるテナントもあるという。 黒門市場商店街振興組合も、市場の店舗に向けて「適正価格(百貨店の販売価格と同程度)で商売しましょう」と呼びかけているが、中国系の店舗に指導するのは難しいという。 「新しくオープンした店は組合に加入していない店も多い。そもそも彼らはインバウンド需要を見込んでオープンしてるから、“地元のお客さん”とか“地域密着”なんて関係ないんです。まぁ、迷惑な話ですけど、商売人である以上、値段をいくらに設定しようが自由ですからね」 年末年始に向けてますます活気を増すであろう黒門市場。果たして地元民を笑顔にできる日は戻って来るのだろうか。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
12月某日、再び黒門市場を訪れるとタラバガニは4足で1万5000円~1万9000円と、5ヶ月前の価格に比べるとかなり下がっていた。一方で、依然として高額な値段設定をつけている店舗もある。
ホタテは1個1500円、岩牡蠣1個1500円、タコ足1本1500円、神戸牛肉串1本3000円など、魚介類においては産地が記載されていない店も多いため、適正な相場はわからないが、日本人の感覚としてはおいそれと購入したくなる金額ではない。しかし、そういった店にも外国人観光客は大勢押し寄せていた。 この状況について、黒門市場の某老舗店舗の60代の男性はこう話す。 だいぶリーズナブルになったが、一部の店舗の料金設定はまだまだ高額だ(撮影/集英社オンライン) 「たしかに最近はどこも『適正価格で商売していこう』という雰囲気になってるけど、それは昔からここで商売している人たちに限った話。インバウンド需要が高まってからオープンした店は中国人がオーナーのところがほとんどで、そういう店はいまだに値下げの動きは感じられないね」 それでも客足は途絶えないという。それはなぜか。 「ああいう店には、だいたい中国語を話せる店員がいてコミュニケーションが取りやすいのが理由だろうね。8月には福島第一原発の処理水問題があったから中国人観光客が来なくなっちゃうんじゃないかと心配してたんだけど、そんなのどこ吹く風。彼らは日本の海産物を『うまいうまい』と言って食べてるからね」(同) 1ヶ月の家賃が400万円以上するテナントも 黒門市場で1個3000円のウニを食べていた中国人カップルに翻訳アプリを通して話しかけると、「すごくおいしい、毎日食べたい」と答え、「3000円は高くないですか?」と聞いても、「高くない。安心して食べられる」と満足気だった。 中国系の店舗が広がった理由について黒門市場で60年以上営業している店舗の40代店主が教えてくれた。 「黒門市場は歴史のある商店街なので、どうしても二代目、三代目といった跡継ぎが見つからずに廃業してしまう店も多い。そこに近年、中国人のオーナーがインバウンド需要に目をつけてテナントを借りだした。うちは祖父の代から借りているから、家賃はそこまでかかりませんが、新規テナントに対しての家賃はかなり高いらしい。そのコストを回収するために高値で売ってるのでしょう」 中国人と思われる観光客でごった返す店内(撮影/集英社オンライン) 黒門市場の「親栄会」や「黒門会」といったメイン通りに属するエリアの店舗は、1ヶ月の家賃が400万円を超えるテナントもあるという。 黒門市場商店街振興組合も、市場の店舗に向けて「適正価格(百貨店の販売価格と同程度)で商売しましょう」と呼びかけているが、中国系の店舗に指導するのは難しいという。 「新しくオープンした店は組合に加入していない店も多い。そもそも彼らはインバウンド需要を見込んでオープンしてるから、“地元のお客さん”とか“地域密着”なんて関係ないんです。まぁ、迷惑な話ですけど、商売人である以上、値段をいくらに設定しようが自由ですからね」 年末年始に向けてますます活気を増すであろう黒門市場。果たして地元民を笑顔にできる日は戻って来るのだろうか。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
ホタテは1個1500円、岩牡蠣1個1500円、タコ足1本1500円、神戸牛肉串1本3000円など、魚介類においては産地が記載されていない店も多いため、適正な相場はわからないが、日本人の感覚としてはおいそれと購入したくなる金額ではない。しかし、そういった店にも外国人観光客は大勢押し寄せていた。
この状況について、黒門市場の某老舗店舗の60代の男性はこう話す。 だいぶリーズナブルになったが、一部の店舗の料金設定はまだまだ高額だ(撮影/集英社オンライン) 「たしかに最近はどこも『適正価格で商売していこう』という雰囲気になってるけど、それは昔からここで商売している人たちに限った話。インバウンド需要が高まってからオープンした店は中国人がオーナーのところがほとんどで、そういう店はいまだに値下げの動きは感じられないね」 それでも客足は途絶えないという。それはなぜか。 「ああいう店には、だいたい中国語を話せる店員がいてコミュニケーションが取りやすいのが理由だろうね。8月には福島第一原発の処理水問題があったから中国人観光客が来なくなっちゃうんじゃないかと心配してたんだけど、そんなのどこ吹く風。彼らは日本の海産物を『うまいうまい』と言って食べてるからね」(同) 1ヶ月の家賃が400万円以上するテナントも 黒門市場で1個3000円のウニを食べていた中国人カップルに翻訳アプリを通して話しかけると、「すごくおいしい、毎日食べたい」と答え、「3000円は高くないですか?」と聞いても、「高くない。安心して食べられる」と満足気だった。 中国系の店舗が広がった理由について黒門市場で60年以上営業している店舗の40代店主が教えてくれた。 「黒門市場は歴史のある商店街なので、どうしても二代目、三代目といった跡継ぎが見つからずに廃業してしまう店も多い。そこに近年、中国人のオーナーがインバウンド需要に目をつけてテナントを借りだした。うちは祖父の代から借りているから、家賃はそこまでかかりませんが、新規テナントに対しての家賃はかなり高いらしい。そのコストを回収するために高値で売ってるのでしょう」 中国人と思われる観光客でごった返す店内(撮影/集英社オンライン) 黒門市場の「親栄会」や「黒門会」といったメイン通りに属するエリアの店舗は、1ヶ月の家賃が400万円を超えるテナントもあるという。 黒門市場商店街振興組合も、市場の店舗に向けて「適正価格(百貨店の販売価格と同程度)で商売しましょう」と呼びかけているが、中国系の店舗に指導するのは難しいという。 「新しくオープンした店は組合に加入していない店も多い。そもそも彼らはインバウンド需要を見込んでオープンしてるから、“地元のお客さん”とか“地域密着”なんて関係ないんです。まぁ、迷惑な話ですけど、商売人である以上、値段をいくらに設定しようが自由ですからね」 年末年始に向けてますます活気を増すであろう黒門市場。果たして地元民を笑顔にできる日は戻って来るのだろうか。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
この状況について、黒門市場の某老舗店舗の60代の男性はこう話す。
だいぶリーズナブルになったが、一部の店舗の料金設定はまだまだ高額だ(撮影/集英社オンライン) 「たしかに最近はどこも『適正価格で商売していこう』という雰囲気になってるけど、それは昔からここで商売している人たちに限った話。インバウンド需要が高まってからオープンした店は中国人がオーナーのところがほとんどで、そういう店はいまだに値下げの動きは感じられないね」 それでも客足は途絶えないという。それはなぜか。 「ああいう店には、だいたい中国語を話せる店員がいてコミュニケーションが取りやすいのが理由だろうね。8月には福島第一原発の処理水問題があったから中国人観光客が来なくなっちゃうんじゃないかと心配してたんだけど、そんなのどこ吹く風。彼らは日本の海産物を『うまいうまい』と言って食べてるからね」(同) 1ヶ月の家賃が400万円以上するテナントも 黒門市場で1個3000円のウニを食べていた中国人カップルに翻訳アプリを通して話しかけると、「すごくおいしい、毎日食べたい」と答え、「3000円は高くないですか?」と聞いても、「高くない。安心して食べられる」と満足気だった。 中国系の店舗が広がった理由について黒門市場で60年以上営業している店舗の40代店主が教えてくれた。 「黒門市場は歴史のある商店街なので、どうしても二代目、三代目といった跡継ぎが見つからずに廃業してしまう店も多い。そこに近年、中国人のオーナーがインバウンド需要に目をつけてテナントを借りだした。うちは祖父の代から借りているから、家賃はそこまでかかりませんが、新規テナントに対しての家賃はかなり高いらしい。そのコストを回収するために高値で売ってるのでしょう」 中国人と思われる観光客でごった返す店内(撮影/集英社オンライン) 黒門市場の「親栄会」や「黒門会」といったメイン通りに属するエリアの店舗は、1ヶ月の家賃が400万円を超えるテナントもあるという。 黒門市場商店街振興組合も、市場の店舗に向けて「適正価格(百貨店の販売価格と同程度)で商売しましょう」と呼びかけているが、中国系の店舗に指導するのは難しいという。 「新しくオープンした店は組合に加入していない店も多い。そもそも彼らはインバウンド需要を見込んでオープンしてるから、“地元のお客さん”とか“地域密着”なんて関係ないんです。まぁ、迷惑な話ですけど、商売人である以上、値段をいくらに設定しようが自由ですからね」 年末年始に向けてますます活気を増すであろう黒門市場。果たして地元民を笑顔にできる日は戻って来るのだろうか。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
だいぶリーズナブルになったが、一部の店舗の料金設定はまだまだ高額だ(撮影/集英社オンライン) 「たしかに最近はどこも『適正価格で商売していこう』という雰囲気になってるけど、それは昔からここで商売している人たちに限った話。インバウンド需要が高まってからオープンした店は中国人がオーナーのところがほとんどで、そういう店はいまだに値下げの動きは感じられないね」 それでも客足は途絶えないという。それはなぜか。 「ああいう店には、だいたい中国語を話せる店員がいてコミュニケーションが取りやすいのが理由だろうね。8月には福島第一原発の処理水問題があったから中国人観光客が来なくなっちゃうんじゃないかと心配してたんだけど、そんなのどこ吹く風。彼らは日本の海産物を『うまいうまい』と言って食べてるからね」(同) 1ヶ月の家賃が400万円以上するテナントも 黒門市場で1個3000円のウニを食べていた中国人カップルに翻訳アプリを通して話しかけると、「すごくおいしい、毎日食べたい」と答え、「3000円は高くないですか?」と聞いても、「高くない。安心して食べられる」と満足気だった。 中国系の店舗が広がった理由について黒門市場で60年以上営業している店舗の40代店主が教えてくれた。 「黒門市場は歴史のある商店街なので、どうしても二代目、三代目といった跡継ぎが見つからずに廃業してしまう店も多い。そこに近年、中国人のオーナーがインバウンド需要に目をつけてテナントを借りだした。うちは祖父の代から借りているから、家賃はそこまでかかりませんが、新規テナントに対しての家賃はかなり高いらしい。そのコストを回収するために高値で売ってるのでしょう」 中国人と思われる観光客でごった返す店内(撮影/集英社オンライン) 黒門市場の「親栄会」や「黒門会」といったメイン通りに属するエリアの店舗は、1ヶ月の家賃が400万円を超えるテナントもあるという。 黒門市場商店街振興組合も、市場の店舗に向けて「適正価格(百貨店の販売価格と同程度)で商売しましょう」と呼びかけているが、中国系の店舗に指導するのは難しいという。 「新しくオープンした店は組合に加入していない店も多い。そもそも彼らはインバウンド需要を見込んでオープンしてるから、“地元のお客さん”とか“地域密着”なんて関係ないんです。まぁ、迷惑な話ですけど、商売人である以上、値段をいくらに設定しようが自由ですからね」 年末年始に向けてますます活気を増すであろう黒門市場。果たして地元民を笑顔にできる日は戻って来るのだろうか。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
だいぶリーズナブルになったが、一部の店舗の料金設定はまだまだ高額だ(撮影/集英社オンライン)
だいぶリーズナブルになったが、一部の店舗の料金設定はまだまだ高額だ(撮影/集英社オンライン)
「たしかに最近はどこも『適正価格で商売していこう』という雰囲気になってるけど、それは昔からここで商売している人たちに限った話。インバウンド需要が高まってからオープンした店は中国人がオーナーのところがほとんどで、そういう店はいまだに値下げの動きは感じられないね」 それでも客足は途絶えないという。それはなぜか。 「ああいう店には、だいたい中国語を話せる店員がいてコミュニケーションが取りやすいのが理由だろうね。8月には福島第一原発の処理水問題があったから中国人観光客が来なくなっちゃうんじゃないかと心配してたんだけど、そんなのどこ吹く風。彼らは日本の海産物を『うまいうまい』と言って食べてるからね」(同) 1ヶ月の家賃が400万円以上するテナントも 黒門市場で1個3000円のウニを食べていた中国人カップルに翻訳アプリを通して話しかけると、「すごくおいしい、毎日食べたい」と答え、「3000円は高くないですか?」と聞いても、「高くない。安心して食べられる」と満足気だった。 中国系の店舗が広がった理由について黒門市場で60年以上営業している店舗の40代店主が教えてくれた。 「黒門市場は歴史のある商店街なので、どうしても二代目、三代目といった跡継ぎが見つからずに廃業してしまう店も多い。そこに近年、中国人のオーナーがインバウンド需要に目をつけてテナントを借りだした。うちは祖父の代から借りているから、家賃はそこまでかかりませんが、新規テナントに対しての家賃はかなり高いらしい。そのコストを回収するために高値で売ってるのでしょう」 中国人と思われる観光客でごった返す店内(撮影/集英社オンライン) 黒門市場の「親栄会」や「黒門会」といったメイン通りに属するエリアの店舗は、1ヶ月の家賃が400万円を超えるテナントもあるという。 黒門市場商店街振興組合も、市場の店舗に向けて「適正価格(百貨店の販売価格と同程度)で商売しましょう」と呼びかけているが、中国系の店舗に指導するのは難しいという。 「新しくオープンした店は組合に加入していない店も多い。そもそも彼らはインバウンド需要を見込んでオープンしてるから、“地元のお客さん”とか“地域密着”なんて関係ないんです。まぁ、迷惑な話ですけど、商売人である以上、値段をいくらに設定しようが自由ですからね」 年末年始に向けてますます活気を増すであろう黒門市場。果たして地元民を笑顔にできる日は戻って来るのだろうか。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
「たしかに最近はどこも『適正価格で商売していこう』という雰囲気になってるけど、それは昔からここで商売している人たちに限った話。インバウンド需要が高まってからオープンした店は中国人がオーナーのところがほとんどで、そういう店はいまだに値下げの動きは感じられないね」
それでも客足は途絶えないという。それはなぜか。 「ああいう店には、だいたい中国語を話せる店員がいてコミュニケーションが取りやすいのが理由だろうね。8月には福島第一原発の処理水問題があったから中国人観光客が来なくなっちゃうんじゃないかと心配してたんだけど、そんなのどこ吹く風。彼らは日本の海産物を『うまいうまい』と言って食べてるからね」(同) 1ヶ月の家賃が400万円以上するテナントも 黒門市場で1個3000円のウニを食べていた中国人カップルに翻訳アプリを通して話しかけると、「すごくおいしい、毎日食べたい」と答え、「3000円は高くないですか?」と聞いても、「高くない。安心して食べられる」と満足気だった。 中国系の店舗が広がった理由について黒門市場で60年以上営業している店舗の40代店主が教えてくれた。 「黒門市場は歴史のある商店街なので、どうしても二代目、三代目といった跡継ぎが見つからずに廃業してしまう店も多い。そこに近年、中国人のオーナーがインバウンド需要に目をつけてテナントを借りだした。うちは祖父の代から借りているから、家賃はそこまでかかりませんが、新規テナントに対しての家賃はかなり高いらしい。そのコストを回収するために高値で売ってるのでしょう」 中国人と思われる観光客でごった返す店内(撮影/集英社オンライン) 黒門市場の「親栄会」や「黒門会」といったメイン通りに属するエリアの店舗は、1ヶ月の家賃が400万円を超えるテナントもあるという。 黒門市場商店街振興組合も、市場の店舗に向けて「適正価格(百貨店の販売価格と同程度)で商売しましょう」と呼びかけているが、中国系の店舗に指導するのは難しいという。 「新しくオープンした店は組合に加入していない店も多い。そもそも彼らはインバウンド需要を見込んでオープンしてるから、“地元のお客さん”とか“地域密着”なんて関係ないんです。まぁ、迷惑な話ですけど、商売人である以上、値段をいくらに設定しようが自由ですからね」 年末年始に向けてますます活気を増すであろう黒門市場。果たして地元民を笑顔にできる日は戻って来るのだろうか。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
それでも客足は途絶えないという。それはなぜか。
「ああいう店には、だいたい中国語を話せる店員がいてコミュニケーションが取りやすいのが理由だろうね。8月には福島第一原発の処理水問題があったから中国人観光客が来なくなっちゃうんじゃないかと心配してたんだけど、そんなのどこ吹く風。彼らは日本の海産物を『うまいうまい』と言って食べてるからね」(同) 1ヶ月の家賃が400万円以上するテナントも 黒門市場で1個3000円のウニを食べていた中国人カップルに翻訳アプリを通して話しかけると、「すごくおいしい、毎日食べたい」と答え、「3000円は高くないですか?」と聞いても、「高くない。安心して食べられる」と満足気だった。 中国系の店舗が広がった理由について黒門市場で60年以上営業している店舗の40代店主が教えてくれた。 「黒門市場は歴史のある商店街なので、どうしても二代目、三代目といった跡継ぎが見つからずに廃業してしまう店も多い。そこに近年、中国人のオーナーがインバウンド需要に目をつけてテナントを借りだした。うちは祖父の代から借りているから、家賃はそこまでかかりませんが、新規テナントに対しての家賃はかなり高いらしい。そのコストを回収するために高値で売ってるのでしょう」 中国人と思われる観光客でごった返す店内(撮影/集英社オンライン) 黒門市場の「親栄会」や「黒門会」といったメイン通りに属するエリアの店舗は、1ヶ月の家賃が400万円を超えるテナントもあるという。 黒門市場商店街振興組合も、市場の店舗に向けて「適正価格(百貨店の販売価格と同程度)で商売しましょう」と呼びかけているが、中国系の店舗に指導するのは難しいという。 「新しくオープンした店は組合に加入していない店も多い。そもそも彼らはインバウンド需要を見込んでオープンしてるから、“地元のお客さん”とか“地域密着”なんて関係ないんです。まぁ、迷惑な話ですけど、商売人である以上、値段をいくらに設定しようが自由ですからね」 年末年始に向けてますます活気を増すであろう黒門市場。果たして地元民を笑顔にできる日は戻って来るのだろうか。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
「ああいう店には、だいたい中国語を話せる店員がいてコミュニケーションが取りやすいのが理由だろうね。8月には福島第一原発の処理水問題があったから中国人観光客が来なくなっちゃうんじゃないかと心配してたんだけど、そんなのどこ吹く風。彼らは日本の海産物を『うまいうまい』と言って食べてるからね」(同)
1ヶ月の家賃が400万円以上するテナントも 黒門市場で1個3000円のウニを食べていた中国人カップルに翻訳アプリを通して話しかけると、「すごくおいしい、毎日食べたい」と答え、「3000円は高くないですか?」と聞いても、「高くない。安心して食べられる」と満足気だった。 中国系の店舗が広がった理由について黒門市場で60年以上営業している店舗の40代店主が教えてくれた。 「黒門市場は歴史のある商店街なので、どうしても二代目、三代目といった跡継ぎが見つからずに廃業してしまう店も多い。そこに近年、中国人のオーナーがインバウンド需要に目をつけてテナントを借りだした。うちは祖父の代から借りているから、家賃はそこまでかかりませんが、新規テナントに対しての家賃はかなり高いらしい。そのコストを回収するために高値で売ってるのでしょう」 中国人と思われる観光客でごった返す店内(撮影/集英社オンライン) 黒門市場の「親栄会」や「黒門会」といったメイン通りに属するエリアの店舗は、1ヶ月の家賃が400万円を超えるテナントもあるという。 黒門市場商店街振興組合も、市場の店舗に向けて「適正価格(百貨店の販売価格と同程度)で商売しましょう」と呼びかけているが、中国系の店舗に指導するのは難しいという。 「新しくオープンした店は組合に加入していない店も多い。そもそも彼らはインバウンド需要を見込んでオープンしてるから、“地元のお客さん”とか“地域密着”なんて関係ないんです。まぁ、迷惑な話ですけど、商売人である以上、値段をいくらに設定しようが自由ですからね」 年末年始に向けてますます活気を増すであろう黒門市場。果たして地元民を笑顔にできる日は戻って来るのだろうか。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
1ヶ月の家賃が400万円以上するテナントも 黒門市場で1個3000円のウニを食べていた中国人カップルに翻訳アプリを通して話しかけると、「すごくおいしい、毎日食べたい」と答え、「3000円は高くないですか?」と聞いても、「高くない。安心して食べられる」と満足気だった。 中国系の店舗が広がった理由について黒門市場で60年以上営業している店舗の40代店主が教えてくれた。 「黒門市場は歴史のある商店街なので、どうしても二代目、三代目といった跡継ぎが見つからずに廃業してしまう店も多い。そこに近年、中国人のオーナーがインバウンド需要に目をつけてテナントを借りだした。うちは祖父の代から借りているから、家賃はそこまでかかりませんが、新規テナントに対しての家賃はかなり高いらしい。そのコストを回収するために高値で売ってるのでしょう」 中国人と思われる観光客でごった返す店内(撮影/集英社オンライン) 黒門市場の「親栄会」や「黒門会」といったメイン通りに属するエリアの店舗は、1ヶ月の家賃が400万円を超えるテナントもあるという。 黒門市場商店街振興組合も、市場の店舗に向けて「適正価格(百貨店の販売価格と同程度)で商売しましょう」と呼びかけているが、中国系の店舗に指導するのは難しいという。 「新しくオープンした店は組合に加入していない店も多い。そもそも彼らはインバウンド需要を見込んでオープンしてるから、“地元のお客さん”とか“地域密着”なんて関係ないんです。まぁ、迷惑な話ですけど、商売人である以上、値段をいくらに設定しようが自由ですからね」 年末年始に向けてますます活気を増すであろう黒門市場。果たして地元民を笑顔にできる日は戻って来るのだろうか。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
黒門市場で1個3000円のウニを食べていた中国人カップルに翻訳アプリを通して話しかけると、「すごくおいしい、毎日食べたい」と答え、「3000円は高くないですか?」と聞いても、「高くない。安心して食べられる」と満足気だった。 中国系の店舗が広がった理由について黒門市場で60年以上営業している店舗の40代店主が教えてくれた。 「黒門市場は歴史のある商店街なので、どうしても二代目、三代目といった跡継ぎが見つからずに廃業してしまう店も多い。そこに近年、中国人のオーナーがインバウンド需要に目をつけてテナントを借りだした。うちは祖父の代から借りているから、家賃はそこまでかかりませんが、新規テナントに対しての家賃はかなり高いらしい。そのコストを回収するために高値で売ってるのでしょう」 中国人と思われる観光客でごった返す店内(撮影/集英社オンライン) 黒門市場の「親栄会」や「黒門会」といったメイン通りに属するエリアの店舗は、1ヶ月の家賃が400万円を超えるテナントもあるという。 黒門市場商店街振興組合も、市場の店舗に向けて「適正価格(百貨店の販売価格と同程度)で商売しましょう」と呼びかけているが、中国系の店舗に指導するのは難しいという。 「新しくオープンした店は組合に加入していない店も多い。そもそも彼らはインバウンド需要を見込んでオープンしてるから、“地元のお客さん”とか“地域密着”なんて関係ないんです。まぁ、迷惑な話ですけど、商売人である以上、値段をいくらに設定しようが自由ですからね」 年末年始に向けてますます活気を増すであろう黒門市場。果たして地元民を笑顔にできる日は戻って来るのだろうか。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
黒門市場で1個3000円のウニを食べていた中国人カップルに翻訳アプリを通して話しかけると、「すごくおいしい、毎日食べたい」と答え、「3000円は高くないですか?」と聞いても、「高くない。安心して食べられる」と満足気だった。
中国系の店舗が広がった理由について黒門市場で60年以上営業している店舗の40代店主が教えてくれた。 「黒門市場は歴史のある商店街なので、どうしても二代目、三代目といった跡継ぎが見つからずに廃業してしまう店も多い。そこに近年、中国人のオーナーがインバウンド需要に目をつけてテナントを借りだした。うちは祖父の代から借りているから、家賃はそこまでかかりませんが、新規テナントに対しての家賃はかなり高いらしい。そのコストを回収するために高値で売ってるのでしょう」 中国人と思われる観光客でごった返す店内(撮影/集英社オンライン) 黒門市場の「親栄会」や「黒門会」といったメイン通りに属するエリアの店舗は、1ヶ月の家賃が400万円を超えるテナントもあるという。 黒門市場商店街振興組合も、市場の店舗に向けて「適正価格(百貨店の販売価格と同程度)で商売しましょう」と呼びかけているが、中国系の店舗に指導するのは難しいという。 「新しくオープンした店は組合に加入していない店も多い。そもそも彼らはインバウンド需要を見込んでオープンしてるから、“地元のお客さん”とか“地域密着”なんて関係ないんです。まぁ、迷惑な話ですけど、商売人である以上、値段をいくらに設定しようが自由ですからね」 年末年始に向けてますます活気を増すであろう黒門市場。果たして地元民を笑顔にできる日は戻って来るのだろうか。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
中国系の店舗が広がった理由について黒門市場で60年以上営業している店舗の40代店主が教えてくれた。
「黒門市場は歴史のある商店街なので、どうしても二代目、三代目といった跡継ぎが見つからずに廃業してしまう店も多い。そこに近年、中国人のオーナーがインバウンド需要に目をつけてテナントを借りだした。うちは祖父の代から借りているから、家賃はそこまでかかりませんが、新規テナントに対しての家賃はかなり高いらしい。そのコストを回収するために高値で売ってるのでしょう」 中国人と思われる観光客でごった返す店内(撮影/集英社オンライン) 黒門市場の「親栄会」や「黒門会」といったメイン通りに属するエリアの店舗は、1ヶ月の家賃が400万円を超えるテナントもあるという。 黒門市場商店街振興組合も、市場の店舗に向けて「適正価格(百貨店の販売価格と同程度)で商売しましょう」と呼びかけているが、中国系の店舗に指導するのは難しいという。 「新しくオープンした店は組合に加入していない店も多い。そもそも彼らはインバウンド需要を見込んでオープンしてるから、“地元のお客さん”とか“地域密着”なんて関係ないんです。まぁ、迷惑な話ですけど、商売人である以上、値段をいくらに設定しようが自由ですからね」 年末年始に向けてますます活気を増すであろう黒門市場。果たして地元民を笑顔にできる日は戻って来るのだろうか。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
「黒門市場は歴史のある商店街なので、どうしても二代目、三代目といった跡継ぎが見つからずに廃業してしまう店も多い。そこに近年、中国人のオーナーがインバウンド需要に目をつけてテナントを借りだした。うちは祖父の代から借りているから、家賃はそこまでかかりませんが、新規テナントに対しての家賃はかなり高いらしい。そのコストを回収するために高値で売ってるのでしょう」
中国人と思われる観光客でごった返す店内(撮影/集英社オンライン) 黒門市場の「親栄会」や「黒門会」といったメイン通りに属するエリアの店舗は、1ヶ月の家賃が400万円を超えるテナントもあるという。 黒門市場商店街振興組合も、市場の店舗に向けて「適正価格(百貨店の販売価格と同程度)で商売しましょう」と呼びかけているが、中国系の店舗に指導するのは難しいという。 「新しくオープンした店は組合に加入していない店も多い。そもそも彼らはインバウンド需要を見込んでオープンしてるから、“地元のお客さん”とか“地域密着”なんて関係ないんです。まぁ、迷惑な話ですけど、商売人である以上、値段をいくらに設定しようが自由ですからね」 年末年始に向けてますます活気を増すであろう黒門市場。果たして地元民を笑顔にできる日は戻って来るのだろうか。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
中国人と思われる観光客でごった返す店内(撮影/集英社オンライン) 黒門市場の「親栄会」や「黒門会」といったメイン通りに属するエリアの店舗は、1ヶ月の家賃が400万円を超えるテナントもあるという。 黒門市場商店街振興組合も、市場の店舗に向けて「適正価格(百貨店の販売価格と同程度)で商売しましょう」と呼びかけているが、中国系の店舗に指導するのは難しいという。 「新しくオープンした店は組合に加入していない店も多い。そもそも彼らはインバウンド需要を見込んでオープンしてるから、“地元のお客さん”とか“地域密着”なんて関係ないんです。まぁ、迷惑な話ですけど、商売人である以上、値段をいくらに設定しようが自由ですからね」 年末年始に向けてますます活気を増すであろう黒門市場。果たして地元民を笑顔にできる日は戻って来るのだろうか。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
中国人と思われる観光客でごった返す店内(撮影/集英社オンライン)
中国人と思われる観光客でごった返す店内(撮影/集英社オンライン)
黒門市場の「親栄会」や「黒門会」といったメイン通りに属するエリアの店舗は、1ヶ月の家賃が400万円を超えるテナントもあるという。 黒門市場商店街振興組合も、市場の店舗に向けて「適正価格(百貨店の販売価格と同程度)で商売しましょう」と呼びかけているが、中国系の店舗に指導するのは難しいという。 「新しくオープンした店は組合に加入していない店も多い。そもそも彼らはインバウンド需要を見込んでオープンしてるから、“地元のお客さん”とか“地域密着”なんて関係ないんです。まぁ、迷惑な話ですけど、商売人である以上、値段をいくらに設定しようが自由ですからね」 年末年始に向けてますます活気を増すであろう黒門市場。果たして地元民を笑顔にできる日は戻って来るのだろうか。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
黒門市場の「親栄会」や「黒門会」といったメイン通りに属するエリアの店舗は、1ヶ月の家賃が400万円を超えるテナントもあるという。
黒門市場商店街振興組合も、市場の店舗に向けて「適正価格(百貨店の販売価格と同程度)で商売しましょう」と呼びかけているが、中国系の店舗に指導するのは難しいという。 「新しくオープンした店は組合に加入していない店も多い。そもそも彼らはインバウンド需要を見込んでオープンしてるから、“地元のお客さん”とか“地域密着”なんて関係ないんです。まぁ、迷惑な話ですけど、商売人である以上、値段をいくらに設定しようが自由ですからね」 年末年始に向けてますます活気を増すであろう黒門市場。果たして地元民を笑顔にできる日は戻って来るのだろうか。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
黒門市場商店街振興組合も、市場の店舗に向けて「適正価格(百貨店の販売価格と同程度)で商売しましょう」と呼びかけているが、中国系の店舗に指導するのは難しいという。
「新しくオープンした店は組合に加入していない店も多い。そもそも彼らはインバウンド需要を見込んでオープンしてるから、“地元のお客さん”とか“地域密着”なんて関係ないんです。まぁ、迷惑な話ですけど、商売人である以上、値段をいくらに設定しようが自由ですからね」 年末年始に向けてますます活気を増すであろう黒門市場。果たして地元民を笑顔にできる日は戻って来るのだろうか。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
「新しくオープンした店は組合に加入していない店も多い。そもそも彼らはインバウンド需要を見込んでオープンしてるから、“地元のお客さん”とか“地域密着”なんて関係ないんです。まぁ、迷惑な話ですけど、商売人である以上、値段をいくらに設定しようが自由ですからね」
年末年始に向けてますます活気を増すであろう黒門市場。果たして地元民を笑顔にできる日は戻って来るのだろうか。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
年末年始に向けてますます活気を増すであろう黒門市場。果たして地元民を笑顔にできる日は戻って来るのだろうか。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
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