住民が捕獲したハブを自分のものと偽り、鹿児島県伊仙町などから捕獲奨励金9万円を不正に受け取っていたとして、県は4日、徳之島保健所(徳之島町)のハブ対策専門員の男性(32)を懲戒免職とした。
県によると、男性は今年4月から勤務している会計年度任用職員で、徳之島の3町(伊仙、徳之島、天城)で住民が捕獲したハブを集め、徳之島保健所で保管する業務などに携わっている。
伊仙町から11月上旬、「いつもはハブを持って来ない住民が大量に持ち込んでいる」と県に相談があり、調べたところ、一度役場に持ち込まれたハブが再度持ち込まれていたことが判明。男性は保健所にハブを移動させる際、保管箱から抜き取って自分の箱に移し、親族や知人に依頼するなどして持ち込んでいたという。
役場に持ち込まれたハブは捕獲奨励金として1匹あたり3000円を支給。市町村と県が半額ずつ負担している。男性は30匹分の奨励金9万円を不正に得ていたことを認め、「飲食代や牛の餌代に充てた」などと話している。弁済の意思を示しているという。