2011年に創業、2年後に、“日本一のカレー激戦区”と言われる神田で開催された神田カレーグランプリで優勝。優勝をきっかけに、東京を中心に北海道から九州まで全国で90店舗以上のフランチャイズチェーン(FC)のある日乃屋カレー。
【画像】「店舗担当者が数字を改ざんした」“詐欺的オーナー集め”を実名告発した瀬戸麻希氏 その人気カレーFCに独占禁止法違反の疑いが生じていることが「週刊文春」の取材でわかった。日乃屋カレー(公式HPより) 今回、実名で証言を行ったのは、2022年2月から、大阪の北浜でFCを経営する瀬戸麻希氏(33)。瀬戸氏は、野菜などの仕入れ値高騰にもかかわらず、カレーの定価が上げられないこと、そもそも日乃屋カレーから提示されたシミュレーション通りに利益が出ないことなどを理由に、閉店を決意した。
データを見た店舗担当者が“改ざん”「閉店することを店舗担当者に伝えると、北浜店の次のオーナーを探しはじめました。オーナー募集に必要だということで、私の持っている北浜店の損益データを提供しました。そのデータを見た店舗担当者が売上と仕入れ費、人件費の数字を改ざんしたのです」 店舗担当者は、修正を入れたことを瀬戸氏に認め次のように説明したという。「担当者には電話で、休日の日祝を営業日にした上、50%近いの平均原価を37%ほどに入れ替えたと言われました」日乃屋カレーの回答は… 法的に問題はないのか、FC契約や企業法務に詳しい杉本拓也弁護士に聞いた。「実際の店舗の損益の数字を偽り、オーナーを募集する行為は、独立禁止法で禁止される不公正な取引方法の一つの『ぎまん的顧客誘引』に該当する恐れがあります。飲食店FCの場合、立地条件や金銭面、権利義務などを記載した法定開示書面の交付と説明が必要になります。これらがない場合、公正取引委員会の指導対象になります」 一方の、日乃屋カレーに質問状を送ると、担当者が対面で取材に応じた。「現状利益を出していない店舗と利益改善の見込みのある店舗にはオーナーチェンジを提案しています。改ざんではなく、損益データをもらい、日乃屋カレーの通常のやり方での北浜店のデータを出しました。次のオーナーは現在の売上データを引き継ぐわけではなく、オーナーのやり方自体で売上や収益は全部変わっていくと思います」 瀬戸氏によれば、日乃屋カレー側から、入居する物件に関して「契約違反行為」をするよう提案されたこともあったという。「週刊文春電子版」では、瀬戸氏と店舗担当者のやりとりの音声、店舗側への厳しい契約状況、告発に対する日乃屋カレーの回答を詳報する。(「週刊文春」編集部/週刊文春)
その人気カレーFCに独占禁止法違反の疑いが生じていることが「週刊文春」の取材でわかった。
日乃屋カレー(公式HPより)
今回、実名で証言を行ったのは、2022年2月から、大阪の北浜でFCを経営する瀬戸麻希氏(33)。瀬戸氏は、野菜などの仕入れ値高騰にもかかわらず、カレーの定価が上げられないこと、そもそも日乃屋カレーから提示されたシミュレーション通りに利益が出ないことなどを理由に、閉店を決意した。
「閉店することを店舗担当者に伝えると、北浜店の次のオーナーを探しはじめました。オーナー募集に必要だということで、私の持っている北浜店の損益データを提供しました。そのデータを見た店舗担当者が売上と仕入れ費、人件費の数字を改ざんしたのです」
店舗担当者は、修正を入れたことを瀬戸氏に認め次のように説明したという。
「担当者には電話で、休日の日祝を営業日にした上、50%近いの平均原価を37%ほどに入れ替えたと言われました」
法的に問題はないのか、FC契約や企業法務に詳しい杉本拓也弁護士に聞いた。
「実際の店舗の損益の数字を偽り、オーナーを募集する行為は、独立禁止法で禁止される不公正な取引方法の一つの『ぎまん的顧客誘引』に該当する恐れがあります。飲食店FCの場合、立地条件や金銭面、権利義務などを記載した法定開示書面の交付と説明が必要になります。これらがない場合、公正取引委員会の指導対象になります」
一方の、日乃屋カレーに質問状を送ると、担当者が対面で取材に応じた。「現状利益を出していない店舗と利益改善の見込みのある店舗にはオーナーチェンジを提案しています。改ざんではなく、損益データをもらい、日乃屋カレーの通常のやり方での北浜店のデータを出しました。次のオーナーは現在の売上データを引き継ぐわけではなく、オーナーのやり方自体で売上や収益は全部変わっていくと思います」 瀬戸氏によれば、日乃屋カレー側から、入居する物件に関して「契約違反行為」をするよう提案されたこともあったという。「週刊文春電子版」では、瀬戸氏と店舗担当者のやりとりの音声、店舗側への厳しい契約状況、告発に対する日乃屋カレーの回答を詳報する。(「週刊文春」編集部/週刊文春)
一方の、日乃屋カレーに質問状を送ると、担当者が対面で取材に応じた。
「現状利益を出していない店舗と利益改善の見込みのある店舗にはオーナーチェンジを提案しています。改ざんではなく、損益データをもらい、日乃屋カレーの通常のやり方での北浜店のデータを出しました。次のオーナーは現在の売上データを引き継ぐわけではなく、オーナーのやり方自体で売上や収益は全部変わっていくと思います」
瀬戸氏によれば、日乃屋カレー側から、入居する物件に関して「契約違反行為」をするよう提案されたこともあったという。
「週刊文春電子版」では、瀬戸氏と店舗担当者のやりとりの音声、店舗側への厳しい契約状況、告発に対する日乃屋カレーの回答を詳報する。
(「週刊文春」編集部/週刊文春)