Googleの口コミに対し「ちいせえヤツだな!」「ウチのようなカス宿を誉めていただいてありがとうございます」など「率直すぎる返信」をしている宿があるとして、X(旧ツイッター)で話題になっている。
その真意はどこにあるのか。J-CASTニュースは2023年12月14日、話題になっている宿のオーナーに話を聞いた。
話題となっている宿はGoogleの口コミで、景色や料理を褒めるレビューに対し「ウチのようなカス宿を誉めていただいてありがとうございます」「心から感謝致します!」などとコメント。ほかにも酒が美味しくなかったとのレビューには「そこかよ!ちいせえヤツだな!」、宿泊していない人からの批判的なレビューには「まず、あなたは泊まっていない」「私に近づかないように。ずっと孤独でいて下さい!」などと返信している。一方で、宿泊を検討している旨の好意的なコメントには「お会いできる日を楽しみにしております」と丁寧な返信も見られる。
これに対しXでは「潔くて気持ち良いな」「素直過ぎてめちゃくちゃ好きかもしれんwww」などの声が寄せられている。
この宿は、北海道・えりも町、襟裳岬の近くにある1971年創業の「お刺身旅館 さんすいかく」(えりも町)。オーナーによると、市場でなく漁師や仲買から仕入れた地物の魚を使ったお刺身を食べられることが特長で、時期や日によって獲れる魚は異なるものの「美味しいのは『サメガレイ』や『アブラボウズ』」。「この魚を刺身で食べたことがない」という感想が多いという。なお、12月から4月下旬までは営業しておらず、一般の客の受け入れはしていない。
オーナーは取材に、話題となっている一連の返信は自身が書き込んだものだと明らかにした。2003年頃、予約サイトの「じゃらん」や楽天トラベルなどに掲載を始めた時期からこのような率直な返信をしているといい、
と話した。「うちが提供しているサービスについてのレビューであれば、それは泊まった方の主観なので、甘んじて受けます」としつつ、口コミは客との交流の場だと考えている。
口コミへの返信を見て、宿泊を検討している人が宿を選ぶ参考になればいいとも話す。
口コミの中には、宿泊は2名から受け付けており1人旅を否定されたという旨のレビューもある。これには「うるせえわカス」と返信している。
受け付けを2名からとしている理由を尋ねると、「1つは(食事の)仕入れ上の理由です。その日にお1人しかいない場合には赤字になるので。他にお客様がお泊まりになる場合には受ける場合もあります」と説明。その上で、もう1つの理由を次のように明かした。
少々特殊な方法だが、「そのやり方がダメだという人は、そもそもうちに合わないですね。私は私のやり方でやっているので、不満があるなら泊まらなければいいだけですので」と考えを話した。
Xを中心に話題になったことについての反響を尋ねると、「(話題になっているのは)ネット上だけなので、特にないですね。ワード検索をすると、いいとか悪いとか意見があるみたいですが、それは私には関係ない」としつつも、電話番号を使って勝手に求人に応募される被害を受けていると明かした。