ビッグモーターに異変が起きていた。保険金不正請求疑惑、街路樹への除草剤疑惑とさまざまな問題が浮上する中古車販売大手ビッグモーター。先日、返済期限が迫っていた借入金90億円を返済したと報じられていたが、内部留保があり今すぐ資金繰りに行き詰まるわけではないという。しかし、SNSでは店舗から車が消えたとの指摘が相次いでいる…。
ビッグモーターは取引のある銀行に対して借り換えを要請していたが、拒否されていた。借入金90億円は現預金から返済されたとみられる。同社は300億円以上の現預金があり、すぐに資金繰りに行き詰まる状況にはないという。
とはいえ、保険金不正請求疑惑の影響は大きく、同社店舗から客足は遠のいている。さらに、SNSでは「全然車ないじゃん」「さらに車が減った」と店舗に異変が起きているとの指摘が相次いでいる。
本当か。店舗前の街路樹から除草剤成分が検出された所沢店を訪れると、街路樹がまったくなくなっていた一方で車はあった。しかし、よく見ると値札のついている車はほとんどなかった。
「車の在庫めっちゃ少ない」とSNSで書かれていた練馬店も訪れた。この店舗でも街路樹から除草剤成分が検出されたというが、意外と街路樹はフサフサに茂っていた。肝心の車はというと、なぜかほとんどが軽自動車だった。
調べてみると、軽自動車だらけになっている店舗の報告がSNSにいくつか上がっていた。一体、ほかの車はどこへ行ったのか。一部では現金確保のために車をオークションに回すともささやかれている。
オークションについては実業家の堀江貴文氏が20日に出演した「サンデー・ジャポン」(TBS系)で語っていた。かつて中古車販売「ライブドアオート」を経営していた堀江氏は中古車販売事業が儲かるのかと聞かれて、「一番どこが儲かるかというとオートオークションなんです」と説明。
「ビッグモーターとかいろんな会社が展示しているものあるでしょ。自社流通で自社で買い取ったものを自社で売っていることもあるんですけど、裏に買い取ったやつを売れる市場があるんです。犲屬遼洲瓩澆燭い覆里あって、そこにみんな車を持っていくんです。そこですごい競りが行われている。欲しい車はだいたいそこで手に入る。オークション会社がメチャクチャ儲かる。それをやりたかった」(同)
たとえオークションで車を売りさばいても、今後の展望ははっきりしてこない。街路樹問題では先述の所沢店前について埼玉県が被害届を提出し、さいたま市も浦和美園店前のケヤキが枯死したとして同様に被害届を提出。愛知・名古屋市もこの問題で被害届の提出や損害賠償請求を検討している。神奈川県や東京都も被害届提出に言及。警察沙汰になれば今以上のダメージは避けられない。道のりは険しい。