8月23日、“男性から金銭を騙し取るマニュアル”を販売したとして、詐欺ほう助の疑いで住所不定・自称店員の渡辺真衣容疑者(25)が愛知県警に逮捕された。彼女は、男性からお金をもらう“頂き女子”の生みの親として「りりちゃん」と名乗り、パパ活男性の心をつかむ独自のマニュアル「頂き女子の参考書~お金を頂くための設定と極秘会話法~」を1~3万円で販売し、これまでに数十人が購入している。
【写真】警察官に催涙スプレーをかけられ…驚きの写真をアップした渡辺容疑者 逮捕のきっかけは今年3月以降、2人の男性が女子大学生(20)に合計1065万円だまし取られた事件。その際に渡辺容疑者が販売していたマニュアルが利用されたことが判明したことで今回の逮捕に至った。渡辺容疑者は、《マニュアルを作って売ったこと、助言したことは間違いない。詐欺になることも分かっていました》 と容疑を認めているという。 マニュアルの実態について知る女性によれば、渡辺容疑者は3年ほど前から“頂き女子”として活動していたという。 「信頼関係構築」「お金を頂くための会話」「アフターケア」「りりちゃんは3年くらい前から、頂き女子を名乗っていました。りりちゃんの販売していたマニュアルには、りりちゃんは、頂き女子を極めたおかげで、毎日ホストに通いながら毎月平均200万円を担当に貢いでいたと書かれていました」“秘伝の書”にはいったい何が書かれていたのか。「マニュアルにはいくつかバージョンがあり、頂き女子のスキームは大きく分けて3つのステップに分かれ、 信頼関係構築、お金を頂くための会話、アフターケアの段階があり、情報量は膨大でした。 テクニックの説明もスッと入ってくる簡単な言葉で書かれています。たとえば、お金の無心をするときも“金に困っている”ことは伝えつつも“金を出してくれ”とは言わず、“僕のほうで何とかするよ”と言わせるまでやりとりをする、といったような。 他にも、好きにならせた男性が“お金を出すよ”と言ってきても、一度は断ることが重要なようで、“そんなおぢ(マニュアルでのパパの呼称)に迷惑かけるぐらいなら、自分で闇金申し込むから”と、あえて間違った解決策を提示することで、相手からお金を引き出せる確率が高まるとあります。“LINEは相手が仕事中でなく家にいる時間帯にする”といった小ネタも色々とあり、納得できるものも多かった」(同・マニュアルの内容について知る女性)2年半で2億円、ターゲットは「孤独で生きる意味を見出せないモテないおじさん」 “りりちゃん”こと渡辺容疑者は、2021年7月13日、暴露系YouTuberのコレコレの動画がきっかけで若者の間で広く知られるようになった。『【拡散希望】被害者大量…おっさんを騙して3億円稼いだ『頂き女子』の悪質すぎる手口と犯罪行為を公開』 と題された動画でコレコレに“直撃取材”を受けるかたちで出演、現在までに245万回(25日時点)も再生されている。 動画で彼女は、頂き女子がお金を援助してもらうまでの流れやコツを説明。ターゲットは、「孤独で生きる意味を見出せないモテないおじさん」。相手に興味を持つ会話をして仲良くなり、信頼関係を築き、その後、相手が不安になるような嘘の理由でお金が必要なことを伝えることでお金をだまし取るという。 稼いだ金額は、2年半でなんと2億円以上にものぼるという。さらに、確定申告をしておらず贈与税の対象であることも知らないことが判明し、コレコレも《知らなかったでは済まないからね、動画出したらお前、逮捕だよ》と唖然とする一幕も。当然、コメント欄には批判も多く寄せられる結果に。──いったい、“りりちゃん”はどのような人物だったのか? 昨年9月16日に、YouTuberの『ホス狂いあおい』のチャンネルに出演したりりちゃんは、自身の壮絶な過去を語っている。子どものころは、人と関わるのが苦手で集団を嫌うタイプだったという。「幼少期から、アトピーがもう全身血まみれみたいな感じで、入院するレベルでひどくて。家庭のストレスもあったからなんだろうけど。それであまり小学校に行けてなかった。中学もあまり記憶ないけど、いるのかいないのかわからない感じ(の存在)。集団でいるのが怖くていや! って逃げ出しちゃう」 高校生のとき、相変わらず人と話すことが苦手だった彼女は、コンビニでバイトしたときにお客さんに「ありがとう」と言われて嬉しかったことがきっかけで、感謝されるようなことをやろうと思ったという。 自身の家庭環境については、「一般的に言えば複雑な家庭」とし、「父親的な人はDVだったりそういう感じの人で、母親は世間体を気にするタイプ」 小学6年生のころから、家にいたくないという強い思いから家出をし、ネットで繋がった男性の家に行くようになった。中学生のころに援助交際をはじめ、18歳のころにはソープで働きはじめた。同時に高校の先輩に誘われ、ホストの楽しさも知るようになり“ホス狂い”の仲間入りも果たしたと話す。「わたし今はどこにだって行けるんだ」 今年から始めたYouTubeでは、“風俗嬢”の日常を赤裸々に語り、X(旧ツイッター)ではフォロワーからの質問に答える活動をしていた。どちらも、『りりちゃんはホームレスです』というハンドルネームで活動しており、名前の由来については「5年前から自分のお家がありません」「身分証も家も保険証もない」という。 そんな彼女は逮捕される少し前に、Xで“現在は頂き女子”の活動をしていないと宣言していた。さらに、ホスト通いも卒業したようで、フォロワーの質問に答えるかたちでこのように綴っている。《今までホストクラブにお金使うために稼いだオマケのお金でずーーーっと自分は生活してたから、その行動源のホストクラブが抜けてしまって最近稼ぐことの大変さを知った。ホストクラブに通ってても貧乏だったけどさらに貧乏スタイル》(原文ママ)《わたしホス狂いで必死で余裕なさすぎてなにもどこにも行けなかった、わたし今はどこにだって行けるんだ》 その一方で、弱音を吐く投稿もみられた。心の闇をXで吐露することも少なくなかった。《自分の人生いらない》《痛いことも嫌なことも無だって思ったら無でしかない。すぐ無の状態に自分なんて亡くしちゃえば平気。でも女の子に戻ったら全部が嫌、涙溢れるぐらい全部嫌、守られてみたい》(原文ママ)《おなじ女の子が勉強して頑張っている姿を隣で見て、ずるいとおもった、うらやましいとおもった、わたしはバカだと思った》 男性から金を引き出すためのマニュアル。ある意味その研究に真剣に向き合ったともいえる渡辺容疑者だが、それは犯罪にほかならない。現在25歳。償った先に“どこにだって行ける”未来が開けているだろうか──。
逮捕のきっかけは今年3月以降、2人の男性が女子大学生(20)に合計1065万円だまし取られた事件。その際に渡辺容疑者が販売していたマニュアルが利用されたことが判明したことで今回の逮捕に至った。渡辺容疑者は、
《マニュアルを作って売ったこと、助言したことは間違いない。詐欺になることも分かっていました》
と容疑を認めているという。
マニュアルの実態について知る女性によれば、渡辺容疑者は3年ほど前から“頂き女子”として活動していたという。
「りりちゃんは3年くらい前から、頂き女子を名乗っていました。りりちゃんの販売していたマニュアルには、りりちゃんは、頂き女子を極めたおかげで、毎日ホストに通いながら毎月平均200万円を担当に貢いでいたと書かれていました」
“秘伝の書”にはいったい何が書かれていたのか。
「マニュアルにはいくつかバージョンがあり、頂き女子のスキームは大きく分けて3つのステップに分かれ、 信頼関係構築、お金を頂くための会話、アフターケアの段階があり、情報量は膨大でした。
テクニックの説明もスッと入ってくる簡単な言葉で書かれています。たとえば、お金の無心をするときも“金に困っている”ことは伝えつつも“金を出してくれ”とは言わず、“僕のほうで何とかするよ”と言わせるまでやりとりをする、といったような。
他にも、好きにならせた男性が“お金を出すよ”と言ってきても、一度は断ることが重要なようで、“そんなおぢ(マニュアルでのパパの呼称)に迷惑かけるぐらいなら、自分で闇金申し込むから”と、あえて間違った解決策を提示することで、相手からお金を引き出せる確率が高まるとあります。“LINEは相手が仕事中でなく家にいる時間帯にする”といった小ネタも色々とあり、納得できるものも多かった」(同・マニュアルの内容について知る女性)
“りりちゃん”こと渡辺容疑者は、2021年7月13日、暴露系YouTuberのコレコレの動画がきっかけで若者の間で広く知られるようになった。
『【拡散希望】被害者大量…おっさんを騙して3億円稼いだ『頂き女子』の悪質すぎる手口と犯罪行為を公開』
と題された動画でコレコレに“直撃取材”を受けるかたちで出演、現在までに245万回(25日時点)も再生されている。
動画で彼女は、頂き女子がお金を援助してもらうまでの流れやコツを説明。ターゲットは、「孤独で生きる意味を見出せないモテないおじさん」。相手に興味を持つ会話をして仲良くなり、信頼関係を築き、その後、相手が不安になるような嘘の理由でお金が必要なことを伝えることでお金をだまし取るという。
稼いだ金額は、2年半でなんと2億円以上にものぼるという。さらに、確定申告をしておらず贈与税の対象であることも知らないことが判明し、コレコレも《知らなかったでは済まないからね、動画出したらお前、逮捕だよ》と唖然とする一幕も。当然、コメント欄には批判も多く寄せられる結果に。
──いったい、“りりちゃん”はどのような人物だったのか?
昨年9月16日に、YouTuberの『ホス狂いあおい』のチャンネルに出演したりりちゃんは、自身の壮絶な過去を語っている。子どものころは、人と関わるのが苦手で集団を嫌うタイプだったという。
「幼少期から、アトピーがもう全身血まみれみたいな感じで、入院するレベルでひどくて。家庭のストレスもあったからなんだろうけど。それであまり小学校に行けてなかった。中学もあまり記憶ないけど、いるのかいないのかわからない感じ(の存在)。集団でいるのが怖くていや! って逃げ出しちゃう」
高校生のとき、相変わらず人と話すことが苦手だった彼女は、コンビニでバイトしたときにお客さんに「ありがとう」と言われて嬉しかったことがきっかけで、感謝されるようなことをやろうと思ったという。
自身の家庭環境については、「一般的に言えば複雑な家庭」とし、
「父親的な人はDVだったりそういう感じの人で、母親は世間体を気にするタイプ」
小学6年生のころから、家にいたくないという強い思いから家出をし、ネットで繋がった男性の家に行くようになった。中学生のころに援助交際をはじめ、18歳のころにはソープで働きはじめた。同時に高校の先輩に誘われ、ホストの楽しさも知るようになり“ホス狂い”の仲間入りも果たしたと話す。
今年から始めたYouTubeでは、“風俗嬢”の日常を赤裸々に語り、X(旧ツイッター)ではフォロワーからの質問に答える活動をしていた。どちらも、『りりちゃんはホームレスです』というハンドルネームで活動しており、名前の由来については「5年前から自分のお家がありません」「身分証も家も保険証もない」という。
そんな彼女は逮捕される少し前に、Xで“現在は頂き女子”の活動をしていないと宣言していた。さらに、ホスト通いも卒業したようで、フォロワーの質問に答えるかたちでこのように綴っている。
《今までホストクラブにお金使うために稼いだオマケのお金でずーーーっと自分は生活してたから、その行動源のホストクラブが抜けてしまって最近稼ぐことの大変さを知った。ホストクラブに通ってても貧乏だったけどさらに貧乏スタイル》(原文ママ)
《わたしホス狂いで必死で余裕なさすぎてなにもどこにも行けなかった、わたし今はどこにだって行けるんだ》
その一方で、弱音を吐く投稿もみられた。心の闇をXで吐露することも少なくなかった。
《自分の人生いらない》
《痛いことも嫌なことも無だって思ったら無でしかない。すぐ無の状態に自分なんて亡くしちゃえば平気。でも女の子に戻ったら全部が嫌、涙溢れるぐらい全部嫌、守られてみたい》(原文ママ)
《おなじ女の子が勉強して頑張っている姿を隣で見て、ずるいとおもった、うらやましいとおもった、わたしはバカだと思った》
男性から金を引き出すためのマニュアル。ある意味その研究に真剣に向き合ったともいえる渡辺容疑者だが、それは犯罪にほかならない。現在25歳。償った先に“どこにだって行ける”未来が開けているだろうか──。