保険金の不正請求が明らかになったビッグモーターについてです。経営計画書には「保険をとるために車を売る」と書かれています。また、大手損保3社がビッグモーターに出向者を出していたことが分かりました。【写真を見る】「来てないのに0点」ビッグモーター幹部らの厳しい“点検”の実態とは?経営計画書には「保険をとるために車を売る」大手損保3社からの出向者も【news23】ビッグモーター“環境整備”の実態 店長の交代も修理のために預かった車にわざと傷を付け、保険金を水増し請求していた「ビッグモーター」。“いびつな企業風土”が指摘されるなか、現役社員が厳しい環境整備点検の実態を明らかにしました。ビッグモーター現役社員「本部の役員が店舗に視察に来るんですけど、『出来ている』『出来ていない』で点数を付けられて…」
幹部らは工場や店舗を視察した際、掃除が行き届いているかなどをチェックし、点数化していたと言います。「環境整備点検」の項目(一部)・ガラスは素通しにピカピカに磨き上げられているか?・前回点検の指摘事項が改善されているか?22の項目が並んでいますが、中には「改善傾向が見られない場合は店長交代」という文言も。この点検がボーナスにも繋がる仕組みで、元社員は環境整備点検の日が近づくと、深夜まで掃除に追われていたと話します。ビッグモーター元社員「午後9時くらいからスタートして、(深夜)1時2時くらいまでやっていた。それも別に残業つけていない」しかし、点検は突然、中止になる事も…ビッグモーター現役社員「点検の時間になっても(幹部らが)来なくて、確認したら『もう行かない』って。じゃあ『何点なの?』ってなったときに『0点』って言われた」経営計画書「保険とるため車売る」損保3社から出向者も…不正の背景にあると見られる、厳しいノルマや幹部からの圧力。元店長は保険の販売をめぐっても、厳しいプレッシャーあったと証言します。ビッグモーター元店長「車を売ったら保険も一緒に売らなきゃ、何やってるんだと(怒られる)」中古車販売や車検・修理だけでなく、保険代理業務も手掛けているビッグモーター。その経営計画書には、「自動車保険を経営の柱に据える」「保険をとるために車を売る」など、保険販売に力を入れることが記されています。保険販売をめぐっては損保ジャパンが2011年以降、ビッグモーターの板金部門や営業部門に37人を出向させていたことが新たにわかりました。なかには、保険金の不正請求があった時期に修理部門の担当部長を務めた人物もいたということです。また、東京海上日動火災保険と三井住友海上火災保険も3人ずつ、ビッグモーターに出向させていたことが明らかになっています。いずれも、出向は既に終了したと言いますが、関係者によると、事故の連絡を受けた損保会社が提携先の修理工場の1つとしてビッグモーターを紹介。ビッグモーターは中古車の購入者を、その損保会社の自賠責保険に加入させるという関係も築かれていたといいます。こうした状況下で、保険代理業務を拡大していったと見られるビッグモーター。ビッグモーター元店長「(保険の)売上げの低い店舗の店長は、罰金を払う…保険での増収が大きかったというのもあるので、営業に関しては『自動車保険を売れ、売れ』というのはすごくあった」一連の不正請求問題をめぐって、金融庁が事実関係の確認を進めているほか、国交省が26日、「ビッグモーター」に聞き取り調査をする予定です。組織的・常習的な不正で隠蔽体質も“悪質” 国交省が聞き取り調査へ小川彩佳キャスター:国交省が聞き取りを行うということですが、このビッグモーターの問題を政府はどう対応するのでしょうか?TBSスペシャルコメンテーター 星浩氏:国交省の幹部によりますと、今回は組織的・常習的な不正で隠蔽体質もかなり悪質だといいます。近く立ち入り調査をするということなんですが、それ以外に、事実関係として刑事事件としての立件も必要になってくると思います。一方で、保険会社がどこまで関与してきたかというのは、金融庁が近く調べをすることになってくると思います。消費者にとっては保険料の負担という問題にも繋がっていますので、速やかに責任追及と真相解明を行ってまいりたいと思います。
保険金の不正請求が明らかになったビッグモーターについてです。経営計画書には「保険をとるために車を売る」と書かれています。また、大手損保3社がビッグモーターに出向者を出していたことが分かりました。
【写真を見る】「来てないのに0点」ビッグモーター幹部らの厳しい“点検”の実態とは?経営計画書には「保険をとるために車を売る」大手損保3社からの出向者も【news23】ビッグモーター“環境整備”の実態 店長の交代も修理のために預かった車にわざと傷を付け、保険金を水増し請求していた「ビッグモーター」。“いびつな企業風土”が指摘されるなか、現役社員が厳しい環境整備点検の実態を明らかにしました。ビッグモーター現役社員「本部の役員が店舗に視察に来るんですけど、『出来ている』『出来ていない』で点数を付けられて…」
幹部らは工場や店舗を視察した際、掃除が行き届いているかなどをチェックし、点数化していたと言います。「環境整備点検」の項目(一部)・ガラスは素通しにピカピカに磨き上げられているか?・前回点検の指摘事項が改善されているか?22の項目が並んでいますが、中には「改善傾向が見られない場合は店長交代」という文言も。この点検がボーナスにも繋がる仕組みで、元社員は環境整備点検の日が近づくと、深夜まで掃除に追われていたと話します。ビッグモーター元社員「午後9時くらいからスタートして、(深夜)1時2時くらいまでやっていた。それも別に残業つけていない」しかし、点検は突然、中止になる事も…ビッグモーター現役社員「点検の時間になっても(幹部らが)来なくて、確認したら『もう行かない』って。じゃあ『何点なの?』ってなったときに『0点』って言われた」経営計画書「保険とるため車売る」損保3社から出向者も…不正の背景にあると見られる、厳しいノルマや幹部からの圧力。元店長は保険の販売をめぐっても、厳しいプレッシャーあったと証言します。ビッグモーター元店長「車を売ったら保険も一緒に売らなきゃ、何やってるんだと(怒られる)」中古車販売や車検・修理だけでなく、保険代理業務も手掛けているビッグモーター。その経営計画書には、「自動車保険を経営の柱に据える」「保険をとるために車を売る」など、保険販売に力を入れることが記されています。保険販売をめぐっては損保ジャパンが2011年以降、ビッグモーターの板金部門や営業部門に37人を出向させていたことが新たにわかりました。なかには、保険金の不正請求があった時期に修理部門の担当部長を務めた人物もいたということです。また、東京海上日動火災保険と三井住友海上火災保険も3人ずつ、ビッグモーターに出向させていたことが明らかになっています。いずれも、出向は既に終了したと言いますが、関係者によると、事故の連絡を受けた損保会社が提携先の修理工場の1つとしてビッグモーターを紹介。ビッグモーターは中古車の購入者を、その損保会社の自賠責保険に加入させるという関係も築かれていたといいます。こうした状況下で、保険代理業務を拡大していったと見られるビッグモーター。ビッグモーター元店長「(保険の)売上げの低い店舗の店長は、罰金を払う…保険での増収が大きかったというのもあるので、営業に関しては『自動車保険を売れ、売れ』というのはすごくあった」一連の不正請求問題をめぐって、金融庁が事実関係の確認を進めているほか、国交省が26日、「ビッグモーター」に聞き取り調査をする予定です。組織的・常習的な不正で隠蔽体質も“悪質” 国交省が聞き取り調査へ小川彩佳キャスター:国交省が聞き取りを行うということですが、このビッグモーターの問題を政府はどう対応するのでしょうか?TBSスペシャルコメンテーター 星浩氏:国交省の幹部によりますと、今回は組織的・常習的な不正で隠蔽体質もかなり悪質だといいます。近く立ち入り調査をするということなんですが、それ以外に、事実関係として刑事事件としての立件も必要になってくると思います。一方で、保険会社がどこまで関与してきたかというのは、金融庁が近く調べをすることになってくると思います。消費者にとっては保険料の負担という問題にも繋がっていますので、速やかに責任追及と真相解明を行ってまいりたいと思います。
修理のために預かった車にわざと傷を付け、保険金を水増し請求していた「ビッグモーター」。“いびつな企業風土”が指摘されるなか、現役社員が厳しい環境整備点検の実態を明らかにしました。
ビッグモーター現役社員「本部の役員が店舗に視察に来るんですけど、『出来ている』『出来ていない』で点数を付けられて…」
幹部らは工場や店舗を視察した際、掃除が行き届いているかなどをチェックし、点数化していたと言います。
「環境整備点検」の項目(一部)・ガラスは素通しにピカピカに磨き上げられているか?・前回点検の指摘事項が改善されているか?
22の項目が並んでいますが、中には「改善傾向が見られない場合は店長交代」という文言も。
この点検がボーナスにも繋がる仕組みで、元社員は環境整備点検の日が近づくと、深夜まで掃除に追われていたと話します。
ビッグモーター元社員「午後9時くらいからスタートして、(深夜)1時2時くらいまでやっていた。それも別に残業つけていない」
しかし、点検は突然、中止になる事も…
ビッグモーター現役社員「点検の時間になっても(幹部らが)来なくて、確認したら『もう行かない』って。じゃあ『何点なの?』ってなったときに『0点』って言われた」
不正の背景にあると見られる、厳しいノルマや幹部からの圧力。元店長は保険の販売をめぐっても、厳しいプレッシャーあったと証言します。
ビッグモーター元店長「車を売ったら保険も一緒に売らなきゃ、何やってるんだと(怒られる)」
中古車販売や車検・修理だけでなく、保険代理業務も手掛けているビッグモーター。
その経営計画書には、「自動車保険を経営の柱に据える」「保険をとるために車を売る」など、保険販売に力を入れることが記されています。
保険販売をめぐっては損保ジャパンが2011年以降、ビッグモーターの板金部門や営業部門に37人を出向させていたことが新たにわかりました。なかには、保険金の不正請求があった時期に修理部門の担当部長を務めた人物もいたということです。
また、東京海上日動火災保険と三井住友海上火災保険も3人ずつ、ビッグモーターに出向させていたことが明らかになっています。
いずれも、出向は既に終了したと言いますが、関係者によると、事故の連絡を受けた損保会社が提携先の修理工場の1つとしてビッグモーターを紹介。ビッグモーターは中古車の購入者を、その損保会社の自賠責保険に加入させるという関係も築かれていたといいます。
こうした状況下で、保険代理業務を拡大していったと見られるビッグモーター。
ビッグモーター元店長「(保険の)売上げの低い店舗の店長は、罰金を払う…保険での増収が大きかったというのもあるので、営業に関しては『自動車保険を売れ、売れ』というのはすごくあった」
一連の不正請求問題をめぐって、金融庁が事実関係の確認を進めているほか、国交省が26日、「ビッグモーター」に聞き取り調査をする予定です。
小川彩佳キャスター:国交省が聞き取りを行うということですが、このビッグモーターの問題を政府はどう対応するのでしょうか?
TBSスペシャルコメンテーター 星浩氏:国交省の幹部によりますと、今回は組織的・常習的な不正で隠蔽体質もかなり悪質だといいます。近く立ち入り調査をするということなんですが、それ以外に、事実関係として刑事事件としての立件も必要になってくると思います。