兵庫県豊岡市日高町の日帰り温泉施設「ゆとろぎ」が、施設の定期水質検査で基準以上のレジオネラ属菌を検出したとして、自主休業していることが26日、分かった。
期間は25日から当面の間で、今のところ入浴利用者から体調不良などの報告はないという。衛生面の不備による休業はオープン以来、初めて。
同施設は、神鍋高原の道の駅「神鍋高原」のそばにあり、平成26年4月にオープンした。地元の日高振興公社が運営し、大浴場や水風呂、露天風呂などの入浴施設があり、アルカリ性単純温泉は「美肌の湯」として、地元住民や観光客らに人気がある。
同施設によると、浴場の定期水質検査は毎年6月に実施。今月5日の検査の結果報告が24日にあり、大浴場で公衆浴場の水質基準の38倍、露天風呂で2倍のレジオネラ属菌が検出されたことが分かった。水風呂はゼロだった。
同施設は26日朝に保健所と豊岡市に報告。今のところ、レジオネラ属菌発生の原因は不明だが、浴槽や清掃具など消毒を業者に依頼することを決め、衛生基準が改善されるまで自主休業を続けるという。
担当者は「施設の消毒・清掃後に再度、水質検査を行い、基準適合が確認できしだい営業を再開しますが、利用者のみなさんにご迷惑をかけて申し訳ありません。今後は再発防止に努めます」としている。
レジオネラ属菌でレジオネラ症を発症すると、発熱や頭痛などの症状がみられる。
最近では、福岡県の老舗の温泉旅館で基準値の3700倍のレジオネラ属菌が検出されながら、保健所に虚偽の申告をしていたことが今年2月、発覚した。