おととしのハロウィーンの夜に、京王線の車内で乗客13人を殺害しようとした罪などに問われている被告の裁判で、乗客の男性が「焼け死ぬんだと思った。社会的なテロだと思います」と証言し、被告の処罰を求めました。
服部恭太被告(26)はおととし10月のハロウィーンの日の夜に、東京・調布市内を走っていた京王線の車内で70代の男性を刃物で刺したほか、ライター用のオイルをまき散らしたうえで火を放って、合わせて13人を殺害しようとした殺人未遂の罪などに問われています。
28日の裁判では、オイルが額に掛かった乗客の男性が出廷し、検察側から当時の車内の様子を聞かれると「被告が2リットルのペットボトルを下から上に突き上げながら、(電車の連結部に)たまっている人の頭の上から掛けようとしていました」「火を付けて焼け死ぬんだなと思いました」などと証言しました。
また、「たまたま状況が重なって着火しなかっただけで、京都アニメーション事件みたいになったかもしれない。社会的なテロだと思います」と放火による殺人未遂罪での処罰を求めました。
26日の初公判で服部被告は、放火した行為について「殺人未遂の対象になるか分かりません」と一部否認していて、刺した男性以外に対して殺意を持っていたかどうかが争点となっています。