「ゼルダの伝説」シリーズの最新作「ティアーズ オブ ザ キングダム」が発売された5月12日、世間ではゲームをプレイするために仕事を休む“ゼルダ休暇”という言葉が生まれ、ネット上でトレンド入りした。そして、3日間であっという間に世界販売本数が1000万本を突破。前作から約6年ぶりとなる続編タイトルの発売に多くのファンが期待を寄せていたことがうかがえる。
【画像】高額で転売される定価1980円のゼルダのamiibo そんななか、待望の新作を我先に手に入れようとAmazonの配送業者に潜り込み、“内引き”を犯したうえに、自ら“ゼルダ休暇”を取得する不届き者が出たという――。

神奈川県内にあるamazonの倉庫◆◆◆肝心の発売日が近づくと出勤しなくなり、連絡が取れなくなる「“内引き”とは、お客さんに届けるはずの商品を配達前に従業員が盗んでしまう事です。特に今回のような注目度の高い商品や、高額で取引されるモノを狙って“転売”目的で犯行に及ぶ人がいるのです。ありえませんよね……」 そう語るのは、自身もAmazonの下請けとして配達員をするAさんだ。Amazonの2次、3次下請け業者には、短期で働きにくるアルバイトが多くを占めているといい、こういった責任を問われにくい状況下にある配達員が“内引き”を犯すのだという。「今回、“内引き”したのは21歳と24歳のアルバイト配達員でした。彼らは発売日の1カ月ほど前に面接を受け、採用されています。私の担当地域は注文数が多かったため、彼らが応援に入ることになっていました。ですが、肝心の“ゼルダ発売日”が近づくと出勤しなくなり、連絡が取れなくなってしまったんです」(同前) Aさんから相談を受けた現場責任者が21歳配達員の実家に電話したところ、対応した母親からは驚きの返事が返ってきたという。Aさんが続ける。アルバイトに応募した理由は「ゼルダを1秒でも早く入手するため」「現場責任者が、息子さんは何をしているんだと問うと、『ゲームをしている』と答えたそうです。後からわかったのですが、そのゲームはゼルダの新作でした。電話したのは5月11日の午前で、ダウンロード版ですら発売前でした」 21歳配達員は「一刻も早くゲームをプレイしたかった」と“内引き”したことを認め、アルバイトに応募した理由も「ゼルダを1秒でも早く入手するため」と計画的な犯行であったことを白状したという。「商品はだいたい発売の3日前には倉庫に入ります。そして、2日前に我々配達員が数の確認や、配達車両近くまで運ぶ業務をするんです。21歳の彼は10日に盗んだのでしょうね。その後、彼は会社にゲームソフトの返却と代金の弁償をして、退職処分になりました。この件は、現場責任者より上には伝わっていません……」(同前)「バレなければこのまま仕事を飛ぶつもりだった」 さらに、Aさんの会社では他にも無断欠勤していた24歳の配達員がおり、その人物も「ゼルダを“内引き”したのではないか」という疑惑が浮上した。本人に連絡を試みたところ、“犯行”を自白したという。「彼はゼルダのゲームソフトの他にも、専用のProコントローラーやAmazon特典のスプーン、ゲーム内で使えるフィギュアのamiiboなど計10点ほど、ゼルダ関連の商品を“内引き”していました。彼は転売で生計を立てていたようで、盗品をメルカリやラクマに出品していました。彼は、まだ売れていない未開封の商品は返却し、その他は定価の代金で弁償したようです」 24歳の配達員も同様に退職処分となっている。しかし、この件もAmazonへの報告はされていないという。「バレなければこのまま仕事を飛ぶつもりだった」と話した24歳配達員。フリマアプリの販売履歴には入手困難な商品が並んでおり、「“前科”があるに違いない」とAさんは憤りを感じた。「“内引き”があった事をAmazonに報告してしまうと、今後仕事がもらえなくなる」「ゲームソフトで言えば『ポケモンSV』や『ホグワーツ・レガシー』などが何本も出品されていて、定価で売っていたとしても、他の会社でも“内引き”していたのならお金はかかっていないので儲かることになります。 彼の入社前ではありますが、うちの配送会社でも両タイトルの発売時に40本以上の在庫が消失していて、未だに詳細不明の事案があります。ビッグタイトルの発売日には、かなりの数の配達員が動員されて、倉庫には在庫が豊富にあるので、誰が盗んだのかわからないうえに、 “内引き”があったことすらバレにくいのが現状です。しかも、いざ犯人を捕まえる事ができても、処分が甘いので再犯に繋がっているんです……」 Aさんは、「“内引き”があった事をAmazonに報告してしまうと、今後仕事がもらえなくなるので、会社は犯罪事実を隠している」と嘆く。さらに、「若者の間で一種の“闇バイト”として配達員が利用されているのでは」とも危惧した。 この配送業者に電話で問い合わせると、代表者と現場責任者に話が聞く事ができた。だが、代表者は「ゲームソフトの配送に問題は起きてないと聞いてます」と答え、現場責任者は「5月に退職した人物はいますが……」と言葉を濁すのみだった。 若者2人が、私利私欲のためだけに入社し、配達業界のモラルを侵した事件。あまりにも悪質な休暇を過ごした彼らを待ち受けていたのは“ゼルダ退職”だった。(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
そんななか、待望の新作を我先に手に入れようとAmazonの配送業者に潜り込み、“内引き”を犯したうえに、自ら“ゼルダ休暇”を取得する不届き者が出たという――。
神奈川県内にあるamazonの倉庫
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「“内引き”とは、お客さんに届けるはずの商品を配達前に従業員が盗んでしまう事です。特に今回のような注目度の高い商品や、高額で取引されるモノを狙って“転売”目的で犯行に及ぶ人がいるのです。ありえませんよね……」
そう語るのは、自身もAmazonの下請けとして配達員をするAさんだ。Amazonの2次、3次下請け業者には、短期で働きにくるアルバイトが多くを占めているといい、こういった責任を問われにくい状況下にある配達員が“内引き”を犯すのだという。
「今回、“内引き”したのは21歳と24歳のアルバイト配達員でした。彼らは発売日の1カ月ほど前に面接を受け、採用されています。私の担当地域は注文数が多かったため、彼らが応援に入ることになっていました。ですが、肝心の“ゼルダ発売日”が近づくと出勤しなくなり、連絡が取れなくなってしまったんです」(同前) Aさんから相談を受けた現場責任者が21歳配達員の実家に電話したところ、対応した母親からは驚きの返事が返ってきたという。Aさんが続ける。アルバイトに応募した理由は「ゼルダを1秒でも早く入手するため」「現場責任者が、息子さんは何をしているんだと問うと、『ゲームをしている』と答えたそうです。後からわかったのですが、そのゲームはゼルダの新作でした。電話したのは5月11日の午前で、ダウンロード版ですら発売前でした」 21歳配達員は「一刻も早くゲームをプレイしたかった」と“内引き”したことを認め、アルバイトに応募した理由も「ゼルダを1秒でも早く入手するため」と計画的な犯行であったことを白状したという。「商品はだいたい発売の3日前には倉庫に入ります。そして、2日前に我々配達員が数の確認や、配達車両近くまで運ぶ業務をするんです。21歳の彼は10日に盗んだのでしょうね。その後、彼は会社にゲームソフトの返却と代金の弁償をして、退職処分になりました。この件は、現場責任者より上には伝わっていません……」(同前)「バレなければこのまま仕事を飛ぶつもりだった」 さらに、Aさんの会社では他にも無断欠勤していた24歳の配達員がおり、その人物も「ゼルダを“内引き”したのではないか」という疑惑が浮上した。本人に連絡を試みたところ、“犯行”を自白したという。「彼はゼルダのゲームソフトの他にも、専用のProコントローラーやAmazon特典のスプーン、ゲーム内で使えるフィギュアのamiiboなど計10点ほど、ゼルダ関連の商品を“内引き”していました。彼は転売で生計を立てていたようで、盗品をメルカリやラクマに出品していました。彼は、まだ売れていない未開封の商品は返却し、その他は定価の代金で弁償したようです」 24歳の配達員も同様に退職処分となっている。しかし、この件もAmazonへの報告はされていないという。「バレなければこのまま仕事を飛ぶつもりだった」と話した24歳配達員。フリマアプリの販売履歴には入手困難な商品が並んでおり、「“前科”があるに違いない」とAさんは憤りを感じた。「“内引き”があった事をAmazonに報告してしまうと、今後仕事がもらえなくなる」「ゲームソフトで言えば『ポケモンSV』や『ホグワーツ・レガシー』などが何本も出品されていて、定価で売っていたとしても、他の会社でも“内引き”していたのならお金はかかっていないので儲かることになります。 彼の入社前ではありますが、うちの配送会社でも両タイトルの発売時に40本以上の在庫が消失していて、未だに詳細不明の事案があります。ビッグタイトルの発売日には、かなりの数の配達員が動員されて、倉庫には在庫が豊富にあるので、誰が盗んだのかわからないうえに、 “内引き”があったことすらバレにくいのが現状です。しかも、いざ犯人を捕まえる事ができても、処分が甘いので再犯に繋がっているんです……」 Aさんは、「“内引き”があった事をAmazonに報告してしまうと、今後仕事がもらえなくなるので、会社は犯罪事実を隠している」と嘆く。さらに、「若者の間で一種の“闇バイト”として配達員が利用されているのでは」とも危惧した。 この配送業者に電話で問い合わせると、代表者と現場責任者に話が聞く事ができた。だが、代表者は「ゲームソフトの配送に問題は起きてないと聞いてます」と答え、現場責任者は「5月に退職した人物はいますが……」と言葉を濁すのみだった。 若者2人が、私利私欲のためだけに入社し、配達業界のモラルを侵した事件。あまりにも悪質な休暇を過ごした彼らを待ち受けていたのは“ゼルダ退職”だった。(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
「今回、“内引き”したのは21歳と24歳のアルバイト配達員でした。彼らは発売日の1カ月ほど前に面接を受け、採用されています。私の担当地域は注文数が多かったため、彼らが応援に入ることになっていました。ですが、肝心の“ゼルダ発売日”が近づくと出勤しなくなり、連絡が取れなくなってしまったんです」(同前)
Aさんから相談を受けた現場責任者が21歳配達員の実家に電話したところ、対応した母親からは驚きの返事が返ってきたという。Aさんが続ける。
「現場責任者が、息子さんは何をしているんだと問うと、『ゲームをしている』と答えたそうです。後からわかったのですが、そのゲームはゼルダの新作でした。電話したのは5月11日の午前で、ダウンロード版ですら発売前でした」
21歳配達員は「一刻も早くゲームをプレイしたかった」と“内引き”したことを認め、アルバイトに応募した理由も「ゼルダを1秒でも早く入手するため」と計画的な犯行であったことを白状したという。
「商品はだいたい発売の3日前には倉庫に入ります。そして、2日前に我々配達員が数の確認や、配達車両近くまで運ぶ業務をするんです。21歳の彼は10日に盗んだのでしょうね。その後、彼は会社にゲームソフトの返却と代金の弁償をして、退職処分になりました。この件は、現場責任者より上には伝わっていません……」(同前)「バレなければこのまま仕事を飛ぶつもりだった」 さらに、Aさんの会社では他にも無断欠勤していた24歳の配達員がおり、その人物も「ゼルダを“内引き”したのではないか」という疑惑が浮上した。本人に連絡を試みたところ、“犯行”を自白したという。「彼はゼルダのゲームソフトの他にも、専用のProコントローラーやAmazon特典のスプーン、ゲーム内で使えるフィギュアのamiiboなど計10点ほど、ゼルダ関連の商品を“内引き”していました。彼は転売で生計を立てていたようで、盗品をメルカリやラクマに出品していました。彼は、まだ売れていない未開封の商品は返却し、その他は定価の代金で弁償したようです」 24歳の配達員も同様に退職処分となっている。しかし、この件もAmazonへの報告はされていないという。「バレなければこのまま仕事を飛ぶつもりだった」と話した24歳配達員。フリマアプリの販売履歴には入手困難な商品が並んでおり、「“前科”があるに違いない」とAさんは憤りを感じた。「“内引き”があった事をAmazonに報告してしまうと、今後仕事がもらえなくなる」「ゲームソフトで言えば『ポケモンSV』や『ホグワーツ・レガシー』などが何本も出品されていて、定価で売っていたとしても、他の会社でも“内引き”していたのならお金はかかっていないので儲かることになります。 彼の入社前ではありますが、うちの配送会社でも両タイトルの発売時に40本以上の在庫が消失していて、未だに詳細不明の事案があります。ビッグタイトルの発売日には、かなりの数の配達員が動員されて、倉庫には在庫が豊富にあるので、誰が盗んだのかわからないうえに、 “内引き”があったことすらバレにくいのが現状です。しかも、いざ犯人を捕まえる事ができても、処分が甘いので再犯に繋がっているんです……」 Aさんは、「“内引き”があった事をAmazonに報告してしまうと、今後仕事がもらえなくなるので、会社は犯罪事実を隠している」と嘆く。さらに、「若者の間で一種の“闇バイト”として配達員が利用されているのでは」とも危惧した。 この配送業者に電話で問い合わせると、代表者と現場責任者に話が聞く事ができた。だが、代表者は「ゲームソフトの配送に問題は起きてないと聞いてます」と答え、現場責任者は「5月に退職した人物はいますが……」と言葉を濁すのみだった。 若者2人が、私利私欲のためだけに入社し、配達業界のモラルを侵した事件。あまりにも悪質な休暇を過ごした彼らを待ち受けていたのは“ゼルダ退職”だった。(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
「商品はだいたい発売の3日前には倉庫に入ります。そして、2日前に我々配達員が数の確認や、配達車両近くまで運ぶ業務をするんです。21歳の彼は10日に盗んだのでしょうね。その後、彼は会社にゲームソフトの返却と代金の弁償をして、退職処分になりました。この件は、現場責任者より上には伝わっていません……」(同前)
さらに、Aさんの会社では他にも無断欠勤していた24歳の配達員がおり、その人物も「ゼルダを“内引き”したのではないか」という疑惑が浮上した。本人に連絡を試みたところ、“犯行”を自白したという。
「彼はゼルダのゲームソフトの他にも、専用のProコントローラーやAmazon特典のスプーン、ゲーム内で使えるフィギュアのamiiboなど計10点ほど、ゼルダ関連の商品を“内引き”していました。彼は転売で生計を立てていたようで、盗品をメルカリやラクマに出品していました。彼は、まだ売れていない未開封の商品は返却し、その他は定価の代金で弁償したようです」 24歳の配達員も同様に退職処分となっている。しかし、この件もAmazonへの報告はされていないという。「バレなければこのまま仕事を飛ぶつもりだった」と話した24歳配達員。フリマアプリの販売履歴には入手困難な商品が並んでおり、「“前科”があるに違いない」とAさんは憤りを感じた。「“内引き”があった事をAmazonに報告してしまうと、今後仕事がもらえなくなる」「ゲームソフトで言えば『ポケモンSV』や『ホグワーツ・レガシー』などが何本も出品されていて、定価で売っていたとしても、他の会社でも“内引き”していたのならお金はかかっていないので儲かることになります。 彼の入社前ではありますが、うちの配送会社でも両タイトルの発売時に40本以上の在庫が消失していて、未だに詳細不明の事案があります。ビッグタイトルの発売日には、かなりの数の配達員が動員されて、倉庫には在庫が豊富にあるので、誰が盗んだのかわからないうえに、 “内引き”があったことすらバレにくいのが現状です。しかも、いざ犯人を捕まえる事ができても、処分が甘いので再犯に繋がっているんです……」 Aさんは、「“内引き”があった事をAmazonに報告してしまうと、今後仕事がもらえなくなるので、会社は犯罪事実を隠している」と嘆く。さらに、「若者の間で一種の“闇バイト”として配達員が利用されているのでは」とも危惧した。 この配送業者に電話で問い合わせると、代表者と現場責任者に話が聞く事ができた。だが、代表者は「ゲームソフトの配送に問題は起きてないと聞いてます」と答え、現場責任者は「5月に退職した人物はいますが……」と言葉を濁すのみだった。 若者2人が、私利私欲のためだけに入社し、配達業界のモラルを侵した事件。あまりにも悪質な休暇を過ごした彼らを待ち受けていたのは“ゼルダ退職”だった。(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
「彼はゼルダのゲームソフトの他にも、専用のProコントローラーやAmazon特典のスプーン、ゲーム内で使えるフィギュアのamiiboなど計10点ほど、ゼルダ関連の商品を“内引き”していました。彼は転売で生計を立てていたようで、盗品をメルカリやラクマに出品していました。彼は、まだ売れていない未開封の商品は返却し、その他は定価の代金で弁償したようです」
24歳の配達員も同様に退職処分となっている。しかし、この件もAmazonへの報告はされていないという。「バレなければこのまま仕事を飛ぶつもりだった」と話した24歳配達員。フリマアプリの販売履歴には入手困難な商品が並んでおり、「“前科”があるに違いない」とAさんは憤りを感じた。
「ゲームソフトで言えば『ポケモンSV』や『ホグワーツ・レガシー』などが何本も出品されていて、定価で売っていたとしても、他の会社でも“内引き”していたのならお金はかかっていないので儲かることになります。
彼の入社前ではありますが、うちの配送会社でも両タイトルの発売時に40本以上の在庫が消失していて、未だに詳細不明の事案があります。ビッグタイトルの発売日には、かなりの数の配達員が動員されて、倉庫には在庫が豊富にあるので、誰が盗んだのかわからないうえに、 “内引き”があったことすらバレにくいのが現状です。しかも、いざ犯人を捕まえる事ができても、処分が甘いので再犯に繋がっているんです……」 Aさんは、「“内引き”があった事をAmazonに報告してしまうと、今後仕事がもらえなくなるので、会社は犯罪事実を隠している」と嘆く。さらに、「若者の間で一種の“闇バイト”として配達員が利用されているのでは」とも危惧した。 この配送業者に電話で問い合わせると、代表者と現場責任者に話が聞く事ができた。だが、代表者は「ゲームソフトの配送に問題は起きてないと聞いてます」と答え、現場責任者は「5月に退職した人物はいますが……」と言葉を濁すのみだった。 若者2人が、私利私欲のためだけに入社し、配達業界のモラルを侵した事件。あまりにも悪質な休暇を過ごした彼らを待ち受けていたのは“ゼルダ退職”だった。(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
彼の入社前ではありますが、うちの配送会社でも両タイトルの発売時に40本以上の在庫が消失していて、未だに詳細不明の事案があります。ビッグタイトルの発売日には、かなりの数の配達員が動員されて、倉庫には在庫が豊富にあるので、誰が盗んだのかわからないうえに、 “内引き”があったことすらバレにくいのが現状です。しかも、いざ犯人を捕まえる事ができても、処分が甘いので再犯に繋がっているんです……」
Aさんは、「“内引き”があった事をAmazonに報告してしまうと、今後仕事がもらえなくなるので、会社は犯罪事実を隠している」と嘆く。さらに、「若者の間で一種の“闇バイト”として配達員が利用されているのでは」とも危惧した。
この配送業者に電話で問い合わせると、代表者と現場責任者に話が聞く事ができた。だが、代表者は「ゲームソフトの配送に問題は起きてないと聞いてます」と答え、現場責任者は「5月に退職した人物はいますが……」と言葉を濁すのみだった。 若者2人が、私利私欲のためだけに入社し、配達業界のモラルを侵した事件。あまりにも悪質な休暇を過ごした彼らを待ち受けていたのは“ゼルダ退職”だった。(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
この配送業者に電話で問い合わせると、代表者と現場責任者に話が聞く事ができた。だが、代表者は「ゲームソフトの配送に問題は起きてないと聞いてます」と答え、現場責任者は「5月に退職した人物はいますが……」と言葉を濁すのみだった。
若者2人が、私利私欲のためだけに入社し、配達業界のモラルを侵した事件。あまりにも悪質な休暇を過ごした彼らを待ち受けていたのは“ゼルダ退職”だった。
(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))