「なんで、自宅で作業時に動画を観ていたことが会社にバレたの?」。“ちょっとサボっても…”は意外にバレる様子。松井剛弁護士にテレワークと労働事情を聞きました。
【漫画】リモートワークで化粧や服装も興味が薄れ、誰かと会うのも億劫に テレワークならではの労働問題が… ── 社内連絡ツールとして、LINEを使う企業も増えていますが、LINEでの欠勤連絡は法律的には問題ないですか? 松井さん:会社の取り決め次第です。メール、LINE、その他のデジタルアプリなどについても同じです。

── LINEやメールを通して、業務時間外に業務連絡をするケースについてはどうですか?休日に上司からのメール対応をせず、人事考課がマイナスになることはありませんか。 松井さん:そうした理由での人事考課のマイナスは認められません。そもそも休日に業務対応する義務はありません。雇用契約などで決められていれば状況は異なりますが。 ── コロナ禍でのフルリモート化に関連した、労働トラブルはどんなものがありますか? 松井さん:在宅での勤務時間内にYouTubeを観まくっていたのがバレたケースがありましたね。 ── え!どうしてバレたんでしょうか? 松井さん:YouTubeを観まくること自体が大きく問題化したのではなく、情報漏洩についてその人のPCの過去ログを調べたところ、たまたま勤務時間中の行動がわかってしまったパターンです。 テレワークではなく、オフィス勤務で勤務時間中に私用のスマホでゲームをずっとしていたことがバレた人もいます。これは防犯カメラに映っていて発覚しました。 勤務時間中の私的行動や、会社貸与のパソコンなどデジタル機器の私用は、このように別件での調査などでおおやけになることがあります。 こういった問題が露見すると、会社から懲戒処分をされたり、場合によっては解雇になることもあります。 コロナ禍で途中入社した社員に起きた悲劇 ── ほかに、フルリモート勤務が進んで増えた問題はありますか? 松井さん:増えたかどうかは定かではありませんが、コロナ禍のフルリモートならではだなと感じた事例はあります。 即戦力として期待され途中入社した男性が、ほとんどオフィスに出社する機会もないまま、結果を出せなかったと判断され解雇。 しかし、仕事の流れも把握できず、同僚とも直接会う機会なく、質問もしづらい環境で結果を出せるものなのか、といま現在争われています。 PROFILE 松井剛さん 弁護士(ベリーベスト法律事務所)。労働問題を得意とし、誠実な人柄と親身でわかりやすい説明に定評がある。依頼者の希望に沿った解決を導くべく日々研鑽を積んでいる。メディア出演多数。 取材・文/岡本聡子 ※画像はイメージです
── 社内連絡ツールとして、LINEを使う企業も増えていますが、LINEでの欠勤連絡は法律的には問題ないですか?
松井さん:会社の取り決め次第です。メール、LINE、その他のデジタルアプリなどについても同じです。
── LINEやメールを通して、業務時間外に業務連絡をするケースについてはどうですか?休日に上司からのメール対応をせず、人事考課がマイナスになることはありませんか。
松井さん:そうした理由での人事考課のマイナスは認められません。そもそも休日に業務対応する義務はありません。雇用契約などで決められていれば状況は異なりますが。
── コロナ禍でのフルリモート化に関連した、労働トラブルはどんなものがありますか?
松井さん:在宅での勤務時間内にYouTubeを観まくっていたのがバレたケースがありましたね。
── え!どうしてバレたんでしょうか?
松井さん:YouTubeを観まくること自体が大きく問題化したのではなく、情報漏洩についてその人のPCの過去ログを調べたところ、たまたま勤務時間中の行動がわかってしまったパターンです。
テレワークではなく、オフィス勤務で勤務時間中に私用のスマホでゲームをずっとしていたことがバレた人もいます。これは防犯カメラに映っていて発覚しました。
勤務時間中の私的行動や、会社貸与のパソコンなどデジタル機器の私用は、このように別件での調査などでおおやけになることがあります。
こういった問題が露見すると、会社から懲戒処分をされたり、場合によっては解雇になることもあります。
── ほかに、フルリモート勤務が進んで増えた問題はありますか?
松井さん:増えたかどうかは定かではありませんが、コロナ禍のフルリモートならではだなと感じた事例はあります。
即戦力として期待され途中入社した男性が、ほとんどオフィスに出社する機会もないまま、結果を出せなかったと判断され解雇。
しかし、仕事の流れも把握できず、同僚とも直接会う機会なく、質問もしづらい環境で結果を出せるものなのか、といま現在争われています。
PROFILE 松井剛さん
弁護士(ベリーベスト法律事務所)。労働問題を得意とし、誠実な人柄と親身でわかりやすい説明に定評がある。依頼者の希望に沿った解決を導くべく日々研鑽を積んでいる。メディア出演多数。
取材・文/岡本聡子 ※画像はイメージです