取り調べ中に男性警察官から暴言を受けて精神的苦痛を被ったとして、和歌山市の40歳代男性が和歌山県警に176万円の損害賠償を求めた訴訟は7日、地裁で和解が成立した。
県警が違法な取り調べを認めて謝罪し、慰謝料など30万円を支払うことで合意した。
訴状などによると、原告の男性は2020年8月、和歌山北署(当時)の30歳代の巡査部長から暴力行為等処罰法違反容疑で取り調べを受けた際、「泣かすぞ。お前」「どつき殺すぞ」などと暴言を浴びせられた。
男性は同法違反罪で有罪判決を受けたが、取り調べの様子は録音・録画されており、巡査部長も今年3月、脅迫罪で略式起訴され、和歌山簡裁に罰金20万円を納付した。
県警監察課は巡査部長の処分について「訴訟の結果を踏まえ、手続きを進めている」としている。