北海道・札幌市のアパートで小樽市の大学生の瀬川結菜さん(22)の遺体が見つかった事件で、死体遺棄容疑で再逮捕された無職小野勇容疑者(53)が、SNSに複数人を手にかけたと示唆する投稿が判明し、事件の闇が広がっている。
瀬川さんは今月3日から行方が分からなくなり、交友関係から小野容疑者が浮上。8日に同容疑者が札幌市内にあるアパートから出てきたところを調べたところ、ナイフを所持していたために銃刀法違反の疑いで現行犯逮捕。室内を捜索したところ、瀬川さんの遺体が見つかった。
司法解剖の結果、瀬川さんは首の圧迫による窒息死で、行方不明となった翌4日には亡くなっていたとみられる。同容疑者は瀬川さんの殺害を認め、交流サイトで知り合ったと供述している。事前に連絡を取り合っていた可能性があり、道警は経緯を調べている。
同容疑者のものとみられるツイッターには犯行をほのめかすような書き込みもある。10月7日には「人の道ってどこだったっけ? また踏み外しちまったな でも役には立てた…のかな?」と投稿。
さらに不気味なのは8日、午前2時10分の書き込みだ。「3人目かぁ…」とツイートした。その10分後には「Twitterで知り合った人が本人の希望通りに亡くなった… 複雑な気持ち これで良かったのか分からない」と記した。
つまり、被害者が3人いる可能性があるわけだ。しかも、数々のツイートには「#死にたい人と繋がりたい」というハッシュタグ。つまり、ツイッターで「死にたい人」を探していた可能性がある。
これらのツイートの信ぴょう性は分からず、デッチ上げた可能性もある。一方、殺害を認めているとあって、投稿も本当だったとすれば殺人ではなく、被害者が同容疑者に殺害を依頼した嘱託殺人や自殺ほう助を装った可能性もある。
法曹関係者は「3人を殺害したと認められれば死刑の可能性が高いですが、『殺害を頼まれた』という嘱託殺人、『殺害していいか?』という承諾殺人、死因が窒息死ということで『ロープを用意しただけ』などの自殺幇助では、いずれも7年以下の懲役か禁錮刑。また『自殺した遺体を処理しただけ』で、死体損壊・遺棄しか認められなければ3年以下の懲役。併合罪でも10年前後となる可能性がある」と指摘。
それだけに押収した瀬川さんの携帯データの解析が重要となってくる。