「コードを束ねる部品の代金を」。そんな変わったウソで、高齢者から現金をだまし取ったとして逮捕されたのは、85歳の男でした。
25日、愛知県警西枇杷島署が公開した詐欺事件の押収品。自転車に乗ったマネキンや、両側に何かを挟むための緑色の部品もあります。
(リポート)
「こちらのコードを束ねる道具で犯行に及んだということです」
詐欺の疑いで逮捕されたのは、愛知県豊山町の無職・日比野敬司容疑者(85)。
警察によりますと、日比野容疑者は23日夜、清須市に住む81歳の女性の自宅を訪れ、こう話しかけたといいます。
<日比野容疑者>
「(女性の)息子がコードを束ねるやつを頼んだ。その代金の4万円を立て替えてほしい」
そして、部品代として女性から現金4万3000円をだまし取ったといいます。
自転車に乗りながら、庭先などに出ている高齢者を見つけては、犯行を繰り返していたとみられる日比野容疑者。行く先々で帽子を取り換え、変装していたといいます。
愛知県内では、7年前から携帯電話の充電コードなどの代金名目で、高齢の男から現金を騙し取られる被害が100件以上相次ぎ、被害総額は500万円以上にのぼるとみられ、日比野容疑者は警戒していた警察官に現行犯逮捕されました。
日比野容疑者は容疑を認めていて、警察は余罪を追及する方針です。