お台場のシンボルとして人気を集めた商業施設「パレットタウン」(東京都江東区)の大観覧車が31日、営業を終了した。1999年3月の開業から23年、多くの家族連れや恋人たちが1周約16分の空の旅を楽しんできた。最後の日もたくさんの人が足を運び、思い出のランドマークとの別れを惜しんだ。
トヨタ、お台場に大型複合アリーナ建設 「MEGA WEB」跡地 この日、最後の乗車を終えた杉並区の女性(35)は「なくなってしまうのはもったいない」と寂しそうな表情を浮かべた。小学生のころ、親と一緒に観覧車に乗った。115メートルの高さは開業当時、「世界一」と話題で、都心のビル群や東京湾の景色に興奮した。

大学で夫(37)と知り合い、「自分が楽しかったものを共有したい」とデートで再び乗った。生まれたばかりの子供にも観覧車を見せようと、夫と3人で訪れた。「やっぱり今日も楽しかった」と振り返った。 韓国から来日して10年以上がたつ権容旭(クォン・ヨングク)さん(38)は、妻の阿久津愛美(めぐみ)さん(31)、5カ月の長男と訪れた。2011年に都内の大学院に留学、休みの日は自転車で1時間かけてお台場まで遊びに来ていたが、「1人で乗るのは寂しい」と乗車をためらった。 2年前に阿久津さんと出会い、2人で観覧車に乗った。お台場は思い出の場所になり、今では近くに住居を構える。「最後の観覧車からは自分たちが住んでいる街も見えた。これからもここで家族みんなと良い思い出を作っていきたい」 観覧車の開業にも携わった運営会社サノヤス・ライド(大阪市)の竹内啓祐理事(52)は最終日の盛況を見て「いろんな方が観覧車を記憶に残してくれて感慨深い」と話した。観覧車は夜からパレットタウンを連想させる特別なイルミネーションを実施し、23年の歴史に幕を下ろした。 隣接する美術館「森ビル デジタルアート ミュージアム:チームラボボーダレス」も同日閉館。パレットタウンは31日で全施設が営業を終えた。跡地には多目的アリーナなどが建設される予定。【加藤昌平】
この日、最後の乗車を終えた杉並区の女性(35)は「なくなってしまうのはもったいない」と寂しそうな表情を浮かべた。小学生のころ、親と一緒に観覧車に乗った。115メートルの高さは開業当時、「世界一」と話題で、都心のビル群や東京湾の景色に興奮した。
大学で夫(37)と知り合い、「自分が楽しかったものを共有したい」とデートで再び乗った。生まれたばかりの子供にも観覧車を見せようと、夫と3人で訪れた。「やっぱり今日も楽しかった」と振り返った。
韓国から来日して10年以上がたつ権容旭(クォン・ヨングク)さん(38)は、妻の阿久津愛美(めぐみ)さん(31)、5カ月の長男と訪れた。2011年に都内の大学院に留学、休みの日は自転車で1時間かけてお台場まで遊びに来ていたが、「1人で乗るのは寂しい」と乗車をためらった。
2年前に阿久津さんと出会い、2人で観覧車に乗った。お台場は思い出の場所になり、今では近くに住居を構える。「最後の観覧車からは自分たちが住んでいる街も見えた。これからもここで家族みんなと良い思い出を作っていきたい」
観覧車の開業にも携わった運営会社サノヤス・ライド(大阪市)の竹内啓祐理事(52)は最終日の盛況を見て「いろんな方が観覧車を記憶に残してくれて感慨深い」と話した。観覧車は夜からパレットタウンを連想させる特別なイルミネーションを実施し、23年の歴史に幕を下ろした。
隣接する美術館「森ビル デジタルアート ミュージアム:チームラボボーダレス」も同日閉館。パレットタウンは31日で全施設が営業を終えた。跡地には多目的アリーナなどが建設される予定。【加藤昌平】