マンションのエントランスで、女性にわいせつな行為をした疑いで、63歳の男が逮捕された。男は、別の女性を狙って、現場のマンションまで尾行したものの、目的を遂げず。ところが、そこに、たまたま被害女性が現れたため、犯行に及んだという。
会社員の波々伯部正規(ほほかべ・まさのり)容疑者・63歳は、今年8月21日深夜ごろ、東京・大田区の京浜急行の某駅にいた。近所に住む波々伯部容疑者は、そこで、帰宅途中のある女性を見かけたという。そして、あとをつけ始めたそうだ。
”動機”は、わいせつ目的。翌22日の午前0時20分ごろ、女性は、同じ大田区内の自宅マンションに到着した。波々伯部容疑者も、女性と一緒に中に入ろうとしたが、目の前で、扉のカギが閉まったという。この女性は、間一髪で、難を逃れた。
目的を遂げることができず、あきらめて建物を出ようとした波々伯部容疑者。ところが、そこに、たまたま40代の女性が現れたそうだ。この女性が、現場マンションの住人なのかどうかは明らかにされていない。
「自分の好みだ」と思った波々伯部容疑者は、突然、女性に襲いかかったという。場所は、マンションのエントランス。女性の腰のあたりをつかむと、「殺すぞ」などと脅しながら、胸などを触り始めたとのこと。
深夜のため、マンションの出入りもなかったのだろう。わいせつ行為は、およそ1時間半にも及んだという。被害に遭いながらも女性は、「誰か助けに来てくれないか」と様子をうかがっていたそうだ。
そこに、配達員が現れたことで、女性は、とっさに逃げ出した。すると、波々伯部容疑者は、住人のフリをして、そそくさと現場を立ち去ったという。被害者の女性は、配達員をそこに待たせたままで、110番通報をしたそうだ。
警視庁大森警察署は、所要の捜査の末、事件から11日後の今月2日、強制わいせつ容疑で、波々伯部容疑者を逮捕した。容疑者として浮上した経緯は明らかにされていないが、そもそも、波々伯部容疑者は、これまでにも、同じようなの性犯罪事件を起こし、服役した過去があるという。
性犯罪者の再犯は後を絶たない。大森署の調べに対して波々伯部容疑者は「自分の好みの女性を見つけたので、やってしまった」などと話しているとのこと。供述の真意は不明だが、あきれるばかりだ。
さらに、波々伯部容疑者は、犯行当時の状況については、「首のあたりをつかんで、抵抗を抑えて、服の上から胸を触ったことに間違いありません」と説明しているという。