日本で初めてセクハラという言葉が登場してから30年以上。すでに多くの企業で、女性の立場を守るための社内規則の整備や遵守を進めているそうですが、今もなお、そのルールが行き届いていない企業もあるようです。今回は被害を受けたという、大阪の中小企業に勤めるUさん(28歳)に話を聞きました。
【写真】職場だけではなくLINEでも性的な内容が送られてくることは日常茶飯事だったとか 高校卒業後、フリーターとして数年を過ごし、中途採用で就職したというUさん。念願の正社員として働ける喜びから、精一杯がんばろうとの思いで新たなスタートを切りましたが、彼女にとってはその気持ちを失いかけてしまうほどの壮絶な職場だったと言います。

「入社直後から、男性の社員たちから『彼氏いるの?』『好きなタイプは?』といった質問をされることがたくさんありました。用事がある度に指でツンツンしてくる人も……。びっくりするし、気持ちが悪かったのですが、きっと悪気があるワケではないのだろうという気持ちと、そもそも気が弱い私は声を挙げることができませんでした」 そんなUさんの思いとは裏腹に男性社員たちは仲良くなったと思い込んだのか、セクハラ行為がエスカレートしていったそうです。「しばらくすると、『まだ、彼氏はいないの?』『彼氏いないと寂しいでしょ?』という質問を平然とされるようになりました。ひどい時は『初体験はいつだったの?』と完全に『セクハラじゃん!』と思うような質問や、いつも挨拶の度に肩をトントンと叩いてくるオジサン上司もいます。最近では、『30歳を超えて結婚できなかったら女として終わるよ』なんてことまで言われるようになり、気が滅入りそうです」 いっそのこと退職を申し出ようと思ったUさん。しかし、男性社員が大半で相談できる相手もいない。一方で、仕事で成果を出したことで役職も付き、「居心地は悪いけれど、これからのキャリアを考えると話を大きくしたくない」という気持ちもあるとか。 「他の企業に勤める女友達に相談すると『どこの会社にもあるもんだよ』と言われ、ときどき『馴染めない、私がいけないのかな?』と思ってしまうんです。本当は、しっかりと対処する必要があることはわかっているのですが……。ただ、このまま終わりたくはないので、必ず仕返しはしようと思っていますよ」 今も日本のどこかでUさんのように人知れず、声を挙げられずに苦しんでいる女性が多くいるはずです。そんな女性たちのためにも、被害を受けた本人だけではなく、まわりの人達も見て見ぬ振りをせず、少しでも改善できるように働きかけ、過ごしやすい社会に変わってほしい。 (よろず~ニュース特約・こずえ)
高校卒業後、フリーターとして数年を過ごし、中途採用で就職したというUさん。念願の正社員として働ける喜びから、精一杯がんばろうとの思いで新たなスタートを切りましたが、彼女にとってはその気持ちを失いかけてしまうほどの壮絶な職場だったと言います。
「入社直後から、男性の社員たちから『彼氏いるの?』『好きなタイプは?』といった質問をされることがたくさんありました。用事がある度に指でツンツンしてくる人も……。びっくりするし、気持ちが悪かったのですが、きっと悪気があるワケではないのだろうという気持ちと、そもそも気が弱い私は声を挙げることができませんでした」
そんなUさんの思いとは裏腹に男性社員たちは仲良くなったと思い込んだのか、セクハラ行為がエスカレートしていったそうです。「しばらくすると、『まだ、彼氏はいないの?』『彼氏いないと寂しいでしょ?』という質問を平然とされるようになりました。ひどい時は『初体験はいつだったの?』と完全に『セクハラじゃん!』と思うような質問や、いつも挨拶の度に肩をトントンと叩いてくるオジサン上司もいます。最近では、『30歳を超えて結婚できなかったら女として終わるよ』なんてことまで言われるようになり、気が滅入りそうです」
いっそのこと退職を申し出ようと思ったUさん。しかし、男性社員が大半で相談できる相手もいない。一方で、仕事で成果を出したことで役職も付き、「居心地は悪いけれど、これからのキャリアを考えると話を大きくしたくない」という気持ちもあるとか。
「他の企業に勤める女友達に相談すると『どこの会社にもあるもんだよ』と言われ、ときどき『馴染めない、私がいけないのかな?』と思ってしまうんです。本当は、しっかりと対処する必要があることはわかっているのですが……。ただ、このまま終わりたくはないので、必ず仕返しはしようと思っていますよ」
今も日本のどこかでUさんのように人知れず、声を挙げられずに苦しんでいる女性が多くいるはずです。そんな女性たちのためにも、被害を受けた本人だけではなく、まわりの人達も見て見ぬ振りをせず、少しでも改善できるように働きかけ、過ごしやすい社会に変わってほしい。
(よろず~ニュース特約・こずえ)