―[腕時計投資家・斉藤由貴生]―
◆美味しいチェーン店舗を探すのは楽しい! 腕時計投資家の斉藤由貴生です。 私はチェーン店が好きで、よくマクドナルドに行くのですが、以前から思っているのは「店舗によって味が違う」という点です。これ、私にとっては“当たり前”なことなのですが、人に「美味しいマックがあるから行こう」といったら不思議な顔をされました。その人いわく、「マクドナルドなんて、どの店舗でも味がかわらない」とのこと。しかし、マクドナルドを食べ慣れている私からすると、店舗によってものすごく大きな違いがあることは「紛れもない事実」であるのです。
チェーン店は、その名の通り、同じ品質の商品を多店舗展開しているわけですから、本来「どの店舗でも味が変わらない」はず。実際、調理は効率化されているわけで、計算されたシステムによって“誰が作っても変わらない味”を提供できるはずであります。
では、なぜそういったシステムが存在するのに、店舗によって味が違うのでしょう。その答えは簡単で、システムとシステムの間には「人」が関わるからです。この「人」が指定されたしたオペレーションを実施しなければ、当然、計算されたはずの仕上がり=味が狂ってしまいます。チェーン店の店舗によって「味が違う」という私の意見は、一見、気にしすぎのようにも思えるかもしれませんが、わずかなオペレーションの差によって、大きな味の違いが生じるのです。
というわけで、ここからは自称・チェーン店通の私からみた、各店舗の傾向と対策をお伝えしたいと思います。
◆店舗によって味の差がほぼ無いと感じられるお店
まずはじめに、店舗ごとの「味の違い」が少ないお店を上げてみたいと思います。それらは、モスバーガー、すき家、松屋。また、ファミレス系は全般的に店舗ごとの「味の違い」が少ないといえます。
モスバーガーは、注文されてからの都度調理を基本としているため、提供スピードよりも味を重視。そのため、店舗ごとの味の違いが少ないのだと思います。とはいえ、私個人的には、たまにハズレと思う商品を提供されることがあるため、100%ブレがないとはいえません。
それに対して、すき家、松屋は提供スピードを重視する業態でありながら、味のブレがほぼ100%ないといえます。私個人的には、すき家のブレのなさは100%だと思っています。その反面、松屋は焼肉定食のブレが若干存在。たまに、明らかに焼きすぎな肉が提供されることがあります。 そして、興味深いのは、ファミレス系全般は、味のブレがほぼ無いという点。なぜか、ファミレス業態のチェーン店は、どこも味が安定している傾向があるといえます。ただ、ドリンクバーのコップの綺麗さは、店舗によって「差」がある部分でもあります。
◆マクドナルド“店舗ごとの味の格差”は明確
マクドナルドは、店舗によって味が異なる傾向がかなり強いといえます。私は、深夜の時間帯にマクドナルドを利用することが多いのですが、近所のお店はあまり美味しくないため、わざわざ少し遠いマクドナルドに行っています。 では、美味しい店舗とそうでない店舗との差は何なのか。私は、その答えは「マニュアルを守っているか否か」だと思います。
まずい店舗の特徴は、「肉はパサパサ」、「ポテトはふにゃふにゃ」です。ちなみに、深夜帯は、客が少ないために商品の作り置き自体をしていない傾向があるのですが、その時間帯に「揚げたて」で提供されたポテトにも差があります。

◆美味しい店舗は足で見つける
油は、時間が経つと劣化しますから、一定時間が経過したら交換する必要があります。例えば、1日に2回油を交換する必要があるとするならば、おそらくまずい店舗は、1日1回の交換に省略している可能性があります。また、塩のディスペンサーも定期的に清掃しないと、塩が固まって、塩の出口穴が詰まってしまいます。そうすると、意図しなくても減塩されたポテトが提供されることになるわけです。
そして、そのようにきちんとしたオペレーションを実施しない店舗では、焼いてから規定時間を経過したパティ(お肉)も提供するようになるのでしょう。その結果、「肉はパサパサ」、「ポテトはふにゃふにゃ」という最悪の商品が提供されるのだと思います。 普段マクドナルドにいかない人が、そういったマズイ店舗に当たってしまった場合、「マクドナルドは美味しくない」という印象になることでしょう。
美味しくない商品を提供しても立地の良い店舗は売上が下がらないからといって、まずい商品を提供する店舗は、マクドナルド全体に悪影響を及ぼしているといえます。
では、美味しいマクドナルドの見分け方はというと、これといった対策はないため、近所の複数店舗を回ってみて、美味しい商品を提供してくれるお店を探すしかありません。個人的には、都市部の店舗よりも、郊外のロードサイド店のほうが美味しい店舗に当たる確率が高いと思います。
ちなみに私は、アプリのKODOを使って、美味しいお店には感謝の気持を送っています。なお、KODOのアンケートに答えると、クーポン券がもらえるのでかなりお得でもあります。
◆スターバックスのラテにも味の格差が
私は、スターバックスラテが好きで、ほぼ毎日飲んでいるのですが、ここ最近「美味しくないラテ」を提供される率が上がっていると感じます。
マクドナルドに味の違いがあるわけないといった知人に、スターバックスも店舗によって味が違うといったところ、「そんなわけはない」と言われたため、一緒にスターバックスを2店舗飲み比べ。見事に、1店舗目で「美味しくないラテ」が提供されたため、2店舗との「差」を確認でき、知人も納得した次第であります。
私が推定するに、スターバックスで提供されるラテの品質に差が生じている理由は、フラペチーノを頼む客が大半だから、ということだと思います。
スターバックスが日本に上陸した頃、スターバックスの看板メニューは「ラテ」だったわけですが、今や多くの人が頼むのは「フラペチーノ」。冬でもフラペチーノを頼んでいる若い人は多数派だといえます。
そうなると、ラテの注文比率は減り、結果的にきちんとラテを作れるバリスタさんが減ったのでしょう。私は、スターバックスラテを毎日飲んでいるため、提供されるラテが美味しいかどうかは、店員さんのミルクの注ぎ方で判断しています。
◆美味しいラテはバリスタさんで見分ける
きちんとした作り方は、スプーンで抑えながらカップ8.5分目ぐらいまでミルクを注ぐ。その後、残ったフォームミルクを注ぐ、ということだと思います。そうなると、フォームミルクがぴったりカップ上部にまで達した状態となるわけです。しかし、美味しくないラテの場合、エクプレッソなの?というぐらいフォームミルクが多め。また、フォームの位置がカップ上部よりもだいぶ下であるわけです。そして、そういったミルクの注ぎ方をするお店は、マニュアルが徹底されていないのか、コーヒーも酸化している感じがして、びっくりするぐらい美味しくないラテを渡されてしまうわけです。

なお、私の個人的な判断基準としては、都市部の店舗が美味しい傾向があります。また、黒エプロンをつけたバリスタさんがいる店舗も美味しい傾向があるといえます。
今回は、これらチェーン店を例として挙げましたが、おそらく他にも「店舗による味の違い」があるチェーンはあると思います。実際、ラーメンチェーンの天下一品は店舗による味の違いがあるらしく、ネットを検索すると「天下一品ランキング」や「直営店が美味しい」といった意見が出てきます。
昨今は、食べログやミシュランガイドなどによって、なかなか予約の取れない人気店めぐりが、グルメの王道といった風潮がありますが、私は、それよりも、チェーン店の美味しい店舗を探す方が安上がりで、楽しいと思います。
同じブランドでも、家の近くと隣町の店舗とでは、味が違う可能性があるため、ぜひチェーン店の美味しい店舗探しをすることをおすすめします。
―[腕時計投資家・斉藤由貴生]―