医師が新型コロナウイルスのワクチン接種を偽装し、業務委託料をだまし取った事件で、警視庁は25日、詐欺と公電磁的記録不正作出・同供用の疑いで、東京都北区の「王子北口内科クリニック」の院長、船木威徳被告(51)=詐欺罪で起訴=を再逮捕した。
黙秘している。
再逮捕容疑は昨年9~12月、広島県東広島市の40代の父親ら家族2人、知人女性の子供2人の計4人にワクチンを接種したとする虚偽の予診票を作成。東広島市から業務委託料約1万8千円をだまし取り、市職員に虚偽情報を国のワクチン接種記録システムに登録させたなどとしている。
警視庁捜査2課によると、父親は船木容疑者と投資セミナーで知り合い、 交流サイト(SNS)で偽装接種を依頼。父親は「ワクチンを打つのは危険だと思った」などと説明しているという。
捜査2課は札幌市と愛知県稲沢市の親子へのワクチン接種を偽装し、業務委託料を詐取したなどとして、船木容疑者を2度逮捕していた。クリニックでは令和3年7月以降、約230人に接種した記録があり、同様の不正がなかったか慎重に調べる。