バラエティーの“お約束”が、いたいけな動物たちに通じないのは当然のことだろう。お笑い芸人たちがこぞって擁護に回っても、皇室とゆかりの深い場所で起こした騒動の余波は計り知れない。
【写真】静かに真っ直ぐ見つめられる秋篠宮さま。他、動物園のペンギン、麗しいセットアップコーデの佳子さま、眞子さまのデートも 朝の情報番組『スッキリ』(日本テレビ系)で、栃木県の那須どうぶつ王国を訪れたオードリーの春日俊彰(44才)が、ペンギンがいる池に落ち、ネットを中心に大きな批判を呼んだ一連の騒動。本誌『女性セブン』の取材で、春日が誰よりも早く、直筆の手紙を持って同園を訪れ、謝罪していたことが明らかになった。
しかし、春日が謝罪してもなお、騒動は長引いた。その背景には、、公益財団法人「日本動物園水族館協会」(以下、日動水)の存在がある。 日動水とは、教育活動の充実や動物福祉の推進などを目的に、日本国内の動物園や水族館が数多く加盟する組織だ。日動水は27日に次のような声明を出した。《動物に対する敬いの気持ちを忘れて単に笑いの対象とするような行為は日動水として認められない》《動物への多様な配慮がなされていない番組制作に積極的な協力を行う意思は、これまでも今後も日動水ならびに日動水加盟園館にありません》 那須どうぶつ王国は放送直後、公式ツイッターで《事前打合せには無かった状況で、タレントの方が、ペンギンのいる池に入るシーンが放映されました。当園としては誠に遺憾であり、テレビ局側に厳重に抗議いたしました》とツイートしたが、それよりも強い抗議の意がくみ取れる。日動水の総裁を務めるのは、秋篠宮さまだ。「天皇陛下や皇族方は、各団体の名誉総裁などをお務めですが、日動水での秋篠宮さまのお立場は『総裁』です。名誉と付かない分、団体への関与の度合いは大きいと言っていいでしょう。実際、英オックスフォード大学への留学時は動物学を専攻され、帰国後には『野鶏の家禽化』に関する論文で国立総合研究大学院大学で理学博士号も取得されています。言うなれば、“動物のエキスパート”なのです。 秋篠宮さまは昨年5月に同園を視察されてもいます。総裁の活動に泥をぬるような行為に対し、日動水としては、毅然とした対応を取らなければならないと判断したのでしょう」(皇室ジャーナリスト) 秋篠宮さまのみならず、那須どうぶつ王国は、皇室とゆかりの深い特別な場所だ。2006年以降、天皇ご一家は那須御用邸(栃木県)での静養時に同園に足を運ばれてきた。「幼少期の愛子さまはうさぎが大好きで、うさぎの耳がついた帽子をかぶり、にんじんをあげたりなでたりしながら、1時間以上触れ合われたことがありました。また別のときには、ラクダの騎乗体験などもされました。そのとき、陛下は愛子さまや雅子さまを、熱心にカメラで撮影されていました」(前出・皇室ジャーナリスト) 愛子さまが学習院初等科に入学されてから、お友達家族と訪れることもあった。「愛子さまは陛下と雅子さまの元を離れ、お友達との会話を楽しまれるシーンも増えていきました。当時、陛下はそのお姿を優しい表情で見つめておられました」(皇室記者) ご一家の思い出がたくさん詰まった特別な場所なのだ。また、上皇さまと美智子さまは、2015年7月の那須御用邸での静養時に足を運ばれた。「その頃、美智子さまはお膝の具合が悪く、御用邸でゆっくり過ごされると思われていたのですが、“那須どうぶつ王国に行ってみたい”というご希望があり、来園が実現したといいます。美智子さまは陛下や愛子さまが満喫されていた同園を、母として祖母として訪れてみたかったようです。 来園当日はあいにくの雨模様でしたが、上皇ご夫妻は相合傘で腕を組まれながら、仲睦まじく園内の動物たちを見て回られました」(前出・皇室ジャーナリスト) バラエティーの“お約束”がもたらした今回の騒動は、今後にも大きな影響をおよぼす可能性がある。「天皇ご一家は新型コロナの影響で、2019年8月を最後にご静養を見送ってこられました。それが4月、約3年半ぶりに静養に入られる運びとなりました。滞在されているのは栃木県内の御料牧場で、少し距離はありますが、久しぶりにご一家で那須どうぶつ王国へ足を延ばされてもおかしくなかった。しかし、騒動が沈静化しない状況での訪問は難しいかもしれません」(前出・皇室ジャーナリスト) 配慮に欠けた笑いの代償は、あまりにも大きい。※女性セブン2023年4月20日号
朝の情報番組『スッキリ』(日本テレビ系)で、栃木県の那須どうぶつ王国を訪れたオードリーの春日俊彰(44才)が、ペンギンがいる池に落ち、ネットを中心に大きな批判を呼んだ一連の騒動。本誌『女性セブン』の取材で、春日が誰よりも早く、直筆の手紙を持って同園を訪れ、謝罪していたことが明らかになった。
しかし、春日が謝罪してもなお、騒動は長引いた。その背景には、、公益財団法人「日本動物園水族館協会」(以下、日動水)の存在がある。
日動水とは、教育活動の充実や動物福祉の推進などを目的に、日本国内の動物園や水族館が数多く加盟する組織だ。日動水は27日に次のような声明を出した。
《動物に対する敬いの気持ちを忘れて単に笑いの対象とするような行為は日動水として認められない》
《動物への多様な配慮がなされていない番組制作に積極的な協力を行う意思は、これまでも今後も日動水ならびに日動水加盟園館にありません》
那須どうぶつ王国は放送直後、公式ツイッターで《事前打合せには無かった状況で、タレントの方が、ペンギンのいる池に入るシーンが放映されました。当園としては誠に遺憾であり、テレビ局側に厳重に抗議いたしました》とツイートしたが、それよりも強い抗議の意がくみ取れる。日動水の総裁を務めるのは、秋篠宮さまだ。
「天皇陛下や皇族方は、各団体の名誉総裁などをお務めですが、日動水での秋篠宮さまのお立場は『総裁』です。名誉と付かない分、団体への関与の度合いは大きいと言っていいでしょう。実際、英オックスフォード大学への留学時は動物学を専攻され、帰国後には『野鶏の家禽化』に関する論文で国立総合研究大学院大学で理学博士号も取得されています。言うなれば、“動物のエキスパート”なのです。
秋篠宮さまは昨年5月に同園を視察されてもいます。総裁の活動に泥をぬるような行為に対し、日動水としては、毅然とした対応を取らなければならないと判断したのでしょう」(皇室ジャーナリスト)
秋篠宮さまのみならず、那須どうぶつ王国は、皇室とゆかりの深い特別な場所だ。2006年以降、天皇ご一家は那須御用邸(栃木県)での静養時に同園に足を運ばれてきた。
「幼少期の愛子さまはうさぎが大好きで、うさぎの耳がついた帽子をかぶり、にんじんをあげたりなでたりしながら、1時間以上触れ合われたことがありました。また別のときには、ラクダの騎乗体験などもされました。そのとき、陛下は愛子さまや雅子さまを、熱心にカメラで撮影されていました」(前出・皇室ジャーナリスト)
愛子さまが学習院初等科に入学されてから、お友達家族と訪れることもあった。
「愛子さまは陛下と雅子さまの元を離れ、お友達との会話を楽しまれるシーンも増えていきました。当時、陛下はそのお姿を優しい表情で見つめておられました」(皇室記者)
ご一家の思い出がたくさん詰まった特別な場所なのだ。また、上皇さまと美智子さまは、2015年7月の那須御用邸での静養時に足を運ばれた。
「その頃、美智子さまはお膝の具合が悪く、御用邸でゆっくり過ごされると思われていたのですが、“那須どうぶつ王国に行ってみたい”というご希望があり、来園が実現したといいます。美智子さまは陛下や愛子さまが満喫されていた同園を、母として祖母として訪れてみたかったようです。
来園当日はあいにくの雨模様でしたが、上皇ご夫妻は相合傘で腕を組まれながら、仲睦まじく園内の動物たちを見て回られました」(前出・皇室ジャーナリスト)
バラエティーの“お約束”がもたらした今回の騒動は、今後にも大きな影響をおよぼす可能性がある。
「天皇ご一家は新型コロナの影響で、2019年8月を最後にご静養を見送ってこられました。それが4月、約3年半ぶりに静養に入られる運びとなりました。滞在されているのは栃木県内の御料牧場で、少し距離はありますが、久しぶりにご一家で那須どうぶつ王国へ足を延ばされてもおかしくなかった。しかし、騒動が沈静化しない状況での訪問は難しいかもしれません」(前出・皇室ジャーナリスト)
配慮に欠けた笑いの代償は、あまりにも大きい。
※女性セブン2023年4月20日号