北海道・富良野市がふるさと納税で制作費を集めて、7~9月期に放送された人気アニメ「邪神ちゃんドロップキックX」富良野編の内容をめぐり、決算審査特別委員会が「富良野市のイメージを落とす」として不認定したことが波紋を呼んでいる。
「邪神ちゃん――」は神保町に住む女子大生が魔界から召喚した悪魔の邪神ちゃんが、召喚者の女子大生を殺せば魔界に帰れることを知っているため、何度もドロップキックで女子大生を殺そうとするが返り討ちに遭うストーリー。2012年から「COMICメテオ」で連載され、作品内には過激なシーンも数多く登場するコメディー漫画だ。
富良野市は町おこしのためにふるさと納税でアニメ制作費を募ったが、15日に開かれた決算審査特別委員会が放送内容について、「邪神ちゃんに借金があるため臓器売買を提案するなど、社会通念上、許されない行為が多くあり、富良野のイメージを落としかねない」として、制作委託費3300万円を2021年度の一般会計決算で不認定としてしまったのだ。
これを受けて、ネットでは「アニメを見て富良野は最低だなんて誰も思わん」、「あくまでアニメの中の話で誰も富良野のイメージが悪くならない」など、富良野市の対応を疑問視する声が上がっていた。
そんななか、「邪神ちゃん――」の公式ツイッターは16日、富良野編の1週間無料配信開始を発表。そのうえで「富良野の魅力をたくさん詰め込んだ映像をご覧いただいて富良野のイメージが上がったか下がったかご回答ください! 結果は公表します」と、ツイッターアンケートを行うと発表した。
公式ツイッターはアンケート開始1時間後に66%が「とても上がった」と回答したことを公表。逆に「とても下がった」と回答した人は8%にとどまっている。