ドリル優子が初の女性総理候補に急浮上――。岸田内閣の支持率低迷を受けて取り沙汰される内閣改造・自民党の役員人事で、小渕優子元経産相(49)の要職任用が現実味を帯びている。
【写真】「岸田文雄」を料理屋に呼びつけた大物政治家の“息子” ロン毛、高級車でお出まし 11月21日夜、岸田文雄総理(65)は母校・早稲田大学の大隈庭園内で、同窓生の森喜朗元総理(85)や青木幹雄元自民党参院議員会長(88)、そして小渕氏と2時間半にわたって会食した。 四人は今年8月3日にも、東京・虎ノ門のホテルオークラ内にある日本料理店で顔をそろえている。岸田総理はこのわずか3日後に、もともと9月上旬の実施が見込まれていた内閣改造の前倒しを発表した。今回の会食についても、党関係者は「次の内閣改造について意見交換があったそうですよ」と明かす。

マスコミ嫌いでも有名「いまも青木さんは平成研(茂木派)の、森さんは清和会(安倍派)の実質的なオーナー。青木さんの“推し”は小渕氏で、森氏は萩生田光一政調会長(59)。それぞれ自身のお気に入りの登用を求めたワケです」“幹事長は目立ちたがり過ぎだ” 小渕氏の父・小渕恵三元総理(故人)は生前、平成研の第3代会長を務めた。青木氏は小渕内閣で官房長官を務めており、恵三氏の次女に当たる優子氏にはことさら目をかけてきた。「青木さんはかねて岸田総理に小渕さんの入閣を求めてきましたが、派閥会長を務める茂木敏充幹事長(67)の横やりで実現しなかった。茂木さんと折り合いの悪い青木さんは、“今回こそ”と小渕さんを強烈にプッシュしたそうです」青木幹雄元自民党参院議員会長 前回の改造では、茂木氏と良好な関係にある麻生太郎副総裁(82)が首を縦に振らず、小渕氏の抜てきは見送りに。だが、今回は事情が異なるという。 政治部デスクが解説する。「旧統一教会の被害者救済に向けた新法の策定を巡り、岸田総理は“幹事長は目立ちたがり過ぎだ”と不満を漏らしている。党所属議員と旧統一教会との接点調査に関する不手際もあり、総理は真剣に幹事長の交代を検討し始めています」“ジジ殺し” 茂木氏の“後ろ盾”の麻生氏も、総理の意向に理解を示しつつあるという。「以前は茂木幹事長の悪評を聞かされても多少は擁護していた麻生が、最近はダンマリ気味。それで“更迭もやむなし”との判断に傾きつつあるとみられている。しかも、小渕は立民など野党を支持する連合の芳野友子会長(56)を麻生に紹介し、会食の場を設けるなどの配慮も忘れていない。当の麻生も“あの女性二人は酒が強いな”とご満悦。小渕の“ジジ殺し”ぶりに磨きがかかってきたんです」 前出の関係者も指摘する。「11月の会食では“萩生田幹事長、小渕官房長官”という構想や、麻生さんが推す鈴木俊一財務相(69)を幹事長に抜てきする“萩生田官房長官、小渕政調会長”との案も示されています」 2014年、本誌(「週刊新潮」)は経産相だった小渕氏の公職選挙法違反疑惑を報じた。それらを受けて「議員として、政治家としての説明責任を果たしていきたい」と大臣の職を辞した小渕氏だが、その後も地元関係者が電動ドリルでパソコンのハードディスクに穴を開けて証拠隠滅を図っていたことが明るみに。明言したはずの説明責任は、いまも全うされないままにある。 先の政治部デスクが言う。「青木と森という重鎮が背後におり、さらに麻生の覚えもめでたいという事実は政治的に大きい。小渕が要職に就けば、小池百合子東京都知事(70)や、高市早苗経済安保担当相(61)を出し抜く形で初の女性総理に近づくことになる」 総理に登りつめた父の“気遣い”DNAは健在――。「週刊新潮」2022年12月15日号 掲載
11月21日夜、岸田文雄総理(65)は母校・早稲田大学の大隈庭園内で、同窓生の森喜朗元総理(85)や青木幹雄元自民党参院議員会長(88)、そして小渕氏と2時間半にわたって会食した。
四人は今年8月3日にも、東京・虎ノ門のホテルオークラ内にある日本料理店で顔をそろえている。岸田総理はこのわずか3日後に、もともと9月上旬の実施が見込まれていた内閣改造の前倒しを発表した。今回の会食についても、党関係者は「次の内閣改造について意見交換があったそうですよ」と明かす。
「いまも青木さんは平成研(茂木派)の、森さんは清和会(安倍派)の実質的なオーナー。青木さんの“推し”は小渕氏で、森氏は萩生田光一政調会長(59)。それぞれ自身のお気に入りの登用を求めたワケです」
小渕氏の父・小渕恵三元総理(故人)は生前、平成研の第3代会長を務めた。青木氏は小渕内閣で官房長官を務めており、恵三氏の次女に当たる優子氏にはことさら目をかけてきた。
「青木さんはかねて岸田総理に小渕さんの入閣を求めてきましたが、派閥会長を務める茂木敏充幹事長(67)の横やりで実現しなかった。茂木さんと折り合いの悪い青木さんは、“今回こそ”と小渕さんを強烈にプッシュしたそうです」
前回の改造では、茂木氏と良好な関係にある麻生太郎副総裁(82)が首を縦に振らず、小渕氏の抜てきは見送りに。だが、今回は事情が異なるという。
政治部デスクが解説する。
「旧統一教会の被害者救済に向けた新法の策定を巡り、岸田総理は“幹事長は目立ちたがり過ぎだ”と不満を漏らしている。党所属議員と旧統一教会との接点調査に関する不手際もあり、総理は真剣に幹事長の交代を検討し始めています」
茂木氏の“後ろ盾”の麻生氏も、総理の意向に理解を示しつつあるという。
「以前は茂木幹事長の悪評を聞かされても多少は擁護していた麻生が、最近はダンマリ気味。それで“更迭もやむなし”との判断に傾きつつあるとみられている。しかも、小渕は立民など野党を支持する連合の芳野友子会長(56)を麻生に紹介し、会食の場を設けるなどの配慮も忘れていない。当の麻生も“あの女性二人は酒が強いな”とご満悦。小渕の“ジジ殺し”ぶりに磨きがかかってきたんです」
前出の関係者も指摘する。
「11月の会食では“萩生田幹事長、小渕官房長官”という構想や、麻生さんが推す鈴木俊一財務相(69)を幹事長に抜てきする“萩生田官房長官、小渕政調会長”との案も示されています」
2014年、本誌(「週刊新潮」)は経産相だった小渕氏の公職選挙法違反疑惑を報じた。それらを受けて「議員として、政治家としての説明責任を果たしていきたい」と大臣の職を辞した小渕氏だが、その後も地元関係者が電動ドリルでパソコンのハードディスクに穴を開けて証拠隠滅を図っていたことが明るみに。明言したはずの説明責任は、いまも全うされないままにある。
先の政治部デスクが言う。
「青木と森という重鎮が背後におり、さらに麻生の覚えもめでたいという事実は政治的に大きい。小渕が要職に就けば、小池百合子東京都知事(70)や、高市早苗経済安保担当相(61)を出し抜く形で初の女性総理に近づくことになる」
総理に登りつめた父の“気遣い”DNAは健在――。
「週刊新潮」2022年12月15日号 掲載