保育士の労働環境には、いわゆる「女の職場」としての辛さもあることを、秋田県に住む40代前半の女性(医療・福祉・介護/年収300万円)が語ってくれた。女性は知人に誘われて「人手不足の保育園」で働きだしたものの、
「なんでわざわざここの園にきたの?ここじゃなくてもよかったんじゃない?」
などと勤務初日に言われ驚いたという。そこは「長くいる人が新しい人を受け入れない」という、やっかいな空気に満ちた園だった。(文:okei)
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女性は「子どもを保育園に預けられることになったので社会復帰しようと思っていた時に、知り合いの保育園の園長と銀行でばったり会って話をすると『働きに来ない?』と言ってくれたので行くことにしました」と当時を振り返る。そこは「職員の異動がない保育園」で、そのため「長い保育士さんは何十年もそこにいる方々ばかり」だったという。驚くことは初日から起こった。「入った瞬間からとても疎外感を感じました。まず、0歳児クラスに配属になったのですが、リーダーの先生はハッキリ、スバっと仰る方で『なんでわざわざここの園にきたの?ここじゃなくてもよかったんじゃない?』と初日に言われア然としました」人手不足で歓迎されるかと思いきや、いきなり拒絶されたようなかっこうだ。「それでも、子どもを受け入れるためには保育士の数が必要なので辞められては困るという雰囲気でしたが、それは経営側の問題で、現場の保育士たちはとても意地悪でした」「若い人はほとんどいませんでした。何人かいましたがだいたいが卒園児で、わたしはまさに新参者でした」長く勤務している保育士どうしで、内輪の結束を固めていたのだろう。女性には働きづらい環境だった。しかも「子どもが熱を出して休まなければ行けなくなった時、休むのはいいのですが次出勤する時に必ず菓子折りを皆さん持ってきていました」とかなり気を遣う空気が広がっていたようだ。「それでも中には優しいパートさんや給食さんがいてなんとか働いていました」と耐え忍んでいた女性だが、あるとき退職を決意する壮絶な出来事が起こった。「パートさんと話をしているのが気に入らなかったらしく、1か月くらいして、リーダーに保育中に突然怒鳴られました。何もしてないのですが『あなたのことはみんな嫌っている。子どももほかの先生たちも』と1時間位説教されました」保育中に怒鳴るということは、子どもたちも怒声を聞くのだから劣悪な保育環境だ。女性は「その日はどうやって帰ってきたか分かりません。とにかく悔しいのとリーダーの声が耳から離れない」「何もしてないのに理不尽に怒鳴られなければいけないのだろうと涙が止まりませんでした」と悲回想する。辞めようと思うのも当然だが、簡単に職場を去ることは許されなかった。【後編はこちら 関連記事からも飛べます】
女性は「子どもを保育園に預けられることになったので社会復帰しようと思っていた時に、知り合いの保育園の園長と銀行でばったり会って話をすると『働きに来ない?』と言ってくれたので行くことにしました」と当時を振り返る。
そこは「職員の異動がない保育園」で、そのため「長い保育士さんは何十年もそこにいる方々ばかり」だったという。驚くことは初日から起こった。
「入った瞬間からとても疎外感を感じました。まず、0歳児クラスに配属になったのですが、リーダーの先生はハッキリ、スバっと仰る方で『なんでわざわざここの園にきたの?ここじゃなくてもよかったんじゃない?』と初日に言われア然としました」
人手不足で歓迎されるかと思いきや、いきなり拒絶されたようなかっこうだ。
「それでも、子どもを受け入れるためには保育士の数が必要なので辞められては困るという雰囲気でしたが、それは経営側の問題で、現場の保育士たちはとても意地悪でした」
「若い人はほとんどいませんでした。何人かいましたがだいたいが卒園児で、わたしはまさに新参者でした」
長く勤務している保育士どうしで、内輪の結束を固めていたのだろう。女性には働きづらい環境だった。しかも
「子どもが熱を出して休まなければ行けなくなった時、休むのはいいのですが次出勤する時に必ず菓子折りを皆さん持ってきていました」
とかなり気を遣う空気が広がっていたようだ。「それでも中には優しいパートさんや給食さんがいてなんとか働いていました」と耐え忍んでいた女性だが、あるとき退職を決意する壮絶な出来事が起こった。
「パートさんと話をしているのが気に入らなかったらしく、1か月くらいして、リーダーに保育中に突然怒鳴られました。何もしてないのですが『あなたのことはみんな嫌っている。子どももほかの先生たちも』と1時間位説教されました」
保育中に怒鳴るということは、子どもたちも怒声を聞くのだから劣悪な保育環境だ。女性は
「その日はどうやって帰ってきたか分かりません。とにかく悔しいのとリーダーの声が耳から離れない」「何もしてないのに理不尽に怒鳴られなければいけないのだろうと涙が止まりませんでした」
と悲回想する。辞めようと思うのも当然だが、簡単に職場を去ることは許されなかった。【後編はこちら 関連記事からも飛べます】