18日午後1時頃、東海道新幹線の豊橋―名古屋間で停電が起き、東京―新大阪間の上下線で一時運転を見合わせ、計74本が運休した。
順次運転を再開するまで約4時間を要した上、再開後もダイヤの乱れが続き、午後11時現在、上下線11本が最大4時間半遅れて約11万人に影響している。
JR東海によると、停電は豊橋―名古屋の上下線で発生し、上り線は午後1時20分頃にいったん運転を再開した。しかし、愛知県安城市の下り線の架線に異常があるとして、午後1時40分頃から再び上下線で運転を見合わせた。
車両に電力を供給するトロリ線をつり下げる「吊架(ちょうか)線」が切れているのが見つかったためで、同社では切断された原因を調べている。
この影響で、運転の見合わせの区間は、豊橋―名古屋駅間から東京―新大阪駅間まで拡大した。
東海道新幹線では2010年1月にも「補助吊架線」が切れて停電し、約14万9000人に影響が出るトラブルが起きた。この時は、パンタグラフの部品交換でボルトを締め忘れた人為ミスが原因とされた。
師走の各地の駅は足止めされた利用者が夜遅くまであふれ、JR東海は東京、名古屋、新大阪の各駅に車両を宿泊用に開放する「列車ホテル」を用意した。
JR東京駅では、観光に訪れていた大阪府岸和田市の会社員(23)が「明日も仕事なので遅くなってもなんとか帰りたいのですが……」と疲れた表情で話した。