【清水 芽々】地元に残る”猥褻な風習”に大ショック…!「都会育ちの妻」を連れて地方移住した夫が大後悔した「本当の理由」

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どうしたら失敗しないマイホーム選びができるのか。栃木県佐野市の不動産会社「つなぐ不動産(株)」の代表で、宅地建物取引士の塚田真美さんがアドバイスをする。
「重視すべきなのは引っ越し先の地域性です。とくに地方の場合はその地域ならではの慣習や人間関係が色濃く残っている場合があるので、地域性が自分の性格にあうか、事前リサーチは欠かせません。たとえば下見の際に近所を歩き回って、地域の方の生活ぶりをチェックしてみることが必要です」
実際に、情報収集の必要性を軽んじていたことで、せっかくのマイホーム生活が「苦痛の日々になってしまった」という人がいる。
夫の実家近くにマイホームを購入した相田芽衣さん(仮名・44歳)。新居は新興住宅地であったが、周囲の地元住民はマイルドヤンキー風の若い世帯が多く、未成年が堂々と飲酒喫煙をするような地域だった。
風紀の乱れを気にする芽衣さんに対し、夫の潤さん(仮名・48歳)は「昔からこういう感じ」と意に介さない。「こんな環境で子供たちが健全に育つはずがない」という芽衣さんの疑念はその後、「猥褻な文化を目の当たりにして」確信へと変わって行ったという。
前編「「てめぇ、根性いれろや」マイルドヤンキーの文化に、地方移住した「都会育ちの妻」が大ショック…思わず驚愕した「衝撃の光景」」に続き、清水芽々氏がリポートする。
その日、芽衣さん一家は地元のお祭りに足を運んだという。
芽衣さんは「地元の人がたくさんいるところにはあまり出かけたくない」と気が進まなかったというが、家に引きこもろうとする彼女を、夫が「御神輿も山車も出て賑やかで楽しいよ」と強引に連れ出したのだった。
「コロナ明けの久しぶりの開催だったこともあって、メインストリートはすごい人手だったのですが、夫はその混雑の中から次々に幼馴染や知り合いを見つけて、私や子供たちに紹介していきました。ただ、夫には申し訳ないけど、正直どん引きしました」
祭りの最中ということもあり、紹介される知り合いたちはみなハイテンションで、初対面の芽衣さんや子供たちにグイグイと絡んできたからだという。
「『奥さんはどこの出身?』『どこかで働いてるの?』と無遠慮に個人情報を聞き出してくるくらいはまぁ仕方がないのかも知れませんが、『奥さん巨乳だね! もしかして潤っておっぱい星人? おっぱい目当てで結婚したんじゃないの?』と、卑猥な言葉を口にしながら、私や子供たちにスキンシップを取ってくるんです。私にとってはとても耐えがたいものでした」
恐れをなした芽衣さんをさらに驚かせたのが、山車や神輿が通った後、メインストリートに陣取る若者たちの姿だった。
「暴走族のような子たちが、派手な刺繍入りの特攻服を着て、10人くらいで横並びになって『俺たちのパレードだ』と言わんばかりに歩きはじめるんです。伝統的な催しの余韻は台無しになっているのに、誰も咎める人はいなくて、それどころか老若男女問わず歓声が上がっていました」
暴走族ですら市民権が得られている――。
そんな地域性を反映するかのように、平日の深夜や休日には、芽衣さんの自宅近くでも暴走族が爆音と共に走り回っていた。
「騒音も迷惑ですが、平気で信号無視をしたり、蛇行運転をするので危ないんです」
実際、芽衣さんは運転中に何度も暴走族に遭遇し、彼らに煽り運転を受けてハンドル操作を誤りそうになったという。
「暴走族がコンビニの駐車場に集まって、ブンブブブンブンと、バイクを吹かして遊び始めたので、お店に電話をしたこともありました。どうなるのか様子を覗いていると、オーナーらしき男性と暴走族の子たちは顔見知りになっているようで、声をかけて、注意するそぶりもみせず、談笑をはじめ、それで終わりです」
地域の人間関係に失望した芽衣さんがさらに頭を抱えたのが、地元の花火大会の夜だった。
花火の打ち上げが終わった午後9時。祭りのときのように夫の知り合いに絡まれることもなく、ホッとしながら土手沿いを歩いて家に戻っていると、土手の下から、あるいは木の陰から、なまめかしい声が聞こえてきたのだという。
「みんな若いカップルたちで、何をしているのかはあきらかでした。半裸姿で重なっている姿が道路から丸見えになっている男女までいました」
「なにこれ?」と夫に小声で聞くと、
「見ないフリ! 見ないフリ! こういうのはそっとしておくのがルールなんだよ」と、逆に“大人のマナー”を解説されたという。
「私たち以外にもたくさんの通行人がいたのですが、カップルたちは見られることを気にせずイチャイチャしていました。子供に見せられたものではないので、私は必死に子供たちにいろいろ話しかけて、誤魔化して歩きました」
夫によると、こうした光景は「花火大会にはつきものの風物詩」らしい。
「何でも、この地域は戦後しばらくするまで夜這いの風習が残っていたそうで、その影響で、代々性的にオープンな土地柄なのだそうです。夫の時代も中学生にもなれば、放課後に誰もいない教室でイチャついたり、夜の部室で密会するのは当たり前だったようです。夫が昔を懐かしがりながら『トイレや校庭の隅っこにコンドームが落ちてることも珍しくなかったなぁ』と言ったときには鳥肌が立ちました」
この花火大会の出来事で、すっかり「地域アレルギーになってしまった」という芽衣さんだったが、子供がいる以上、地域との繋がりは不可欠である。仕方なく自治会やPTAの集まりには参加していたものの、やはり居心地は悪かったそうだ。
「まず陰口や噂話ばかりなのに閉口しました。どこのダンナが誰と浮気して嫁さんが出て行ったとか、どこの息子が大学受験に失敗して引きこもりになっているとか、他人の事情を意気揚々と話して楽しんでいるんです。
誇るように『地方の人間の辞書に守秘義務という言葉はないからね!』と言われたこともあります。顧客のプライバシーをも平気で話しだし、店主が常連の秘密をネタにしたり、看護師が患者さんの話を笑って話したり、先生が生徒の、聞かれたら傷ついてしまうような情報までもが、PTAでも自治会の会議でも、当たり前のように飛び交っていました」
その中でも、陰口や噂話以上に受け入れられなかったのが、派手めのママたちによる「子供の武勇伝自慢」だったという。
「『あそこのガードレールに落書きをしたのは私の息子』とか、『部屋にこもったからゲームでもしているかと思ったら、スマホでアダルト動画ばかりみてやがった』とか…。
『イジメで呼び出しをくらった』などと、まるで武勇伝のように話しだし、『子供ってほんとしょうがないよね』って、わかったような口ぶりで“自慢”しながら同調を求めてくるんです。私とは根本的なところで考え方が違っているので、話の輪に入らないように黙っていましたが…」
そうは言っても、黙る芽衣さんに話を振ってくるママもいるようで、そうなると芽衣さんに注目が集まり、結果、質問攻めに遭うことになるという。
「適当にかわしたり、曖昧な返事をして濁そうとするのですが、『はいはい。アタシたちには言えないってか?』とか『他人行儀だねぇ』と冷たい目を向けられ、身の置き所はありませんでした」
引っ越しから 8ヵ月、芽衣さんの子供たちは子供ならではの順応性で地域に溶け込んでいったが、芽衣さんは地域の中でも、浮いた存在になりつつあるという。
芽衣さんは心を閉ざした生活を余儀なく続けている。夫の潤さんはどう思っているのか聞いてみた。
「そもそも妻は都会のど真ん中で育ったお嬢さんなんです。もの静かなご両親に育てられ、厳格な学校に通っていました。なので、地方独特の人間関係とかヤンキー文化に戸惑うのは当たり前のことだと思っています。

ただ、妻のことを考えれば、今の状況で良いとは決して思っていません。子供たちも自分の母親がよそのお母さんと会話をすることがほとんどなかったり、近所の商店街では買い物をしていないなど、地元の人を避けていることが何となくわかっているようですし…。元をたどれば、僕がリストラされたのが原因でこうなっているので、申し訳ないという気持ちはあります」
夫婦で話し合いを重ねた結果、一時は真剣に引っ越しを考えたこともあるという。結局、
「両親が買ってくれた家を手離すような恩知らずなマネはできない」と2人で思い直したそうだが、芽衣さんのご両親の立場で愛娘の状態を思えば複雑なところではある。
「家を買う前にもっと地域のことを妻に理解してもらうべきでした」と夫は肩を落として反省しきりで、
「一度住んでしまったらなかなか引っ越せないというリスクをもっと真剣に考えれば良かった」と後悔を口にした。
「後戻りできないからこそ、マイホームの購入に際しては、地域性の事前リサーチが不可欠なのです」と話すのは、冒頭でも登場した、栃木県佐野市の不動産会社「つなぐ不動産(株)」の代表で、宅地建物取引士の塚田真美さんだ。
「マイホームを買う前に、この地域にはどんな人が住んでいて、どんな地域のルールがあるのか、暮らしていくうえで注意しなければいけないその土地ならではの風習はないか、近隣の方に思いきって聞いてみることが大切です。ネガティブな話は聞きづらいのであれば、不動産会社や業者の方に代わりに聞いてみてもらってもいいと思います」
何事も準備が大切だということだろう。
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