静岡・川勝知事「出直しなんてとんでもない」 知事選出馬は否定

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6月県議会で辞職する意向を表明した静岡県の川勝平太知事は3日午後、県庁で記者会見を開き、辞職決断の理由としてJR東海がリニア中央新幹線の2027年開業を断念したことを挙げて「事業計画の根本的な見直しになる。大きな区切りを迎えた」と述べた。辞職後の知事選については「出直しなんてとんでもない」と立候補しない考えを示した。
【図表】川勝知事の問題発言 過去の7件
川勝氏はリニア中央新幹線の事業計画に対し、南アルプスの環境への悪影響が懸念されるとして静岡工区の着工に反対してきた。
新規採用職員への訓示で職業差別と受け取られかねない発言をしたことについては「第1次産業の方たちの心を傷つけたとすれば誠に申し訳なく、心からおわびする」と改めて陳謝。発言に傷ついた人がいるという指摘には「直接行って謝りたいくらい。傷つけたことについては私の心も傷ついている」と釈明した。ただし、発言の撤回については否定した。
また、自身の不適切な発言が度々県議会の反発を招いたことに触れ「4期目は議会との関係が厳しかった。辞めることが県民のためになると思う」と述べた。
一方、立憲民主党の渡辺周衆院議員(比例東海)は毎日新聞の取材に、川勝氏から2日の辞意表明直前に「あなたのような方にぜひ」と電話があったことを明らかにした。渡辺氏は「唐突な話で面食らった」と話した。
この点について川勝氏は3日の会見で「出ない時は連絡するという約束を果たしただけ」と述べ、後継打診の意図を否定した。【最上和喜、丹野恒一、石川宏】

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