4月1日から新たに、ソーセージやハム・ベーコンなどの加工食品や、菓子類、調味料など食品2806品目が値上げとなります。
半年ぶりの“値上げラッシュ”に、値上げ前、最後の日となったきのう、都内のスーパーには多くの人が訪れていました。
――何日分の買い物をしたんですか?買い物客:これで1週間かな、1週間から10日ぐらい。安いところで買いだめして、あまりちょこちょこ買わないように。
買い物客:ウインナーもお弁当とかに使いますし。安いときに買うって感じでしょうね…。
値上げの波はこれだけではありません。牛丼チェーン店「すき家」は、4月3日の午前9時からメニューの約3割の商品を、10円から50円の値上げ。さらに、午後10時から午前5時の間は、深夜料金として商品の合計金額に7%加算すると発表しました。
日用品であるティッシュやトイレットペーパーも値上げ。原材料費の高止まりや「物流2024年問題」に伴うコスト上昇などが背景にあるとして、大王製紙は4月1日納品分から10%以上、王子ネピアと日本製紙クレシアも4月22日の出荷分から、5~10%の値上げをするとしています。
三千里薬局二子玉川店 主任:駆け込み需要じゃないですけど、買われていく方は増えていますね。きょうに関しては、1.5倍から2倍ぐらいは売れているかなと。
買い物客:少しでも安いうちに。10%以上、上がるっていうんで。まだ家にもあるんですけど、どうせ使うものなので。
相次ぐ値上げで気になるのは「家計への負担」。第一生命経済研究所・首席エコノミストの永濱利廣氏によると、2024年度は食費・光熱費などで約6万円増加するといいます。
しかし、2024年6月以降に実施される定額減税により、1人あたり約4万円ほど減税されることや、春闘賃上げ率が33年ぶりの5%超えと、明るい兆しも。
――小室さんは買っておけば良かった物はありますか?小室瑛莉子アナウンサー:ありますよ~、ハム、ベーコン。お肉がね~、スープとかによく入れたりするので、量とか抑えていくのか、別の物を入れていくのか。ちょっと頭の中で計算したいと思います。
村上佳菜子さん:オリーブオイルなしでは生きていけないので…絶対にお料理にオリーブオイルなので。ケチャップも!
では、この値上げはいつまで続くのでしょうか?永濱氏によると、「値上げは永久的に続きます。今まで物価が上昇しない日本が異常だった」と話します。物が売れることで、企業の利益が上がり、給料も上がるという“経済の好循環”の為には「値上げは必要」だというのです。
MC谷原章介:今回春闘でもって、大企業はどこも軒並み満額回答が多かったですけども、日本は99%が中小企業で、労働者の7割くらいがそこで働いているわけじゃないですか。大企業が中小企業にきちんと利益を還元していかないことには、中小企業も人件費をあげられないですし、自分たちの製品の値上げもできないじゃないですか。そこはどうかなと。
橋下徹弁護士:おっしゃるとおりで、今まで政治家はみんな財政の予算をばらまいて、これで賃金を上げようとしていたんですけども、本来は価格転嫁ですよね。資本主義経済の場合には。中小企業が大企業にある意味でいじめられているような所にメスを入れるということが、政治の役割で。これは「下請けGメン」とか作ってやるみたいですから、中小企業がしっかり価格を大企業に転嫁できるように、政治行政が頑張ってほしいと思います。価格が上がるというのはこわいような気がするけれども、資本主義を取っている以上は、徐々に価格は上がっていかなくてはいけない。賃金も上がって、いろんな商品やサービスも生み出してと、そういう経済を目指していかなくてはいけないのでは。
村上佳菜子さん:循環して給料が上がるまで、どのくらいの時間がかかるのかなと。やはり消費する側はそこも来てほしいじゃないですか。
橋下徹弁護士:今年の春は5%以上上がるから、これが来年も再来年も続いていかないといけないですよね。これが物価だけ上がるのは絶対にやってはいけないので。
フジテレビ解説委員 風間晋氏:うまい循環というのが本当に必要だと思うんですけど、ひとつだけ期待したいのが、賃金アップが内部留保の取り崩しで行われているわけではないのだというところだけ気になっていて。失われた30年の間に、着々と右肩上がりになってきたのは、企業の内部留保ですよ。だから、それって限りがあるわけじゃないですか?本当にそういうものだけで、賃上げが支えられている環境じゃなければいいんだけどと。
MC谷原章介:今回の値上げみたいなものが、単に企業努力もしくは内部留保の切り崩しでもって賃金であったり、価格の据え置きにあてるのではなくて、単なる値上げの理由に使われているとなると、消費者としては困ってしまいますよね。(「めざまし8」4月1日放送)