繰り返す事故、「またか」=米軍に不信の声―沖縄

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墜落した米空軍オスプレイは嘉手納基地(沖縄県)に向かっていた。
在日米軍基地の7割が集中する同県では、米軍機が民家の上空をかすめるように飛行する光景が日常的だ。繰り返される事故に、住民からは不信の声が上がった。
宜野湾市では2017年、普天間飛行場の滑走路の延長線上に位置する緑が丘保育園で、米軍ヘリの部品が発見された。当時、同園に子どもを通わせていた与那城千恵美さん(50)は、今回の事故について「またかと思った。あんな危険なものが学校や住宅の上を飛ぶ危険を改めて感じ、怖い」と語った。
米海兵隊のオスプレイは16年、名護市沖の浅瀬に不時着して大破した。今年も沖縄、鹿児島両県の民間空港に緊急着陸を繰り返しているが、米軍は再発防止を掲げて飛行を再開させてきた。与那城さんはこの点にも不信感を持ち、「事故が多い機体。飛行禁止してほしい」と求めた。県は、オスプレイの県内配備に一貫して反対している。
普天間飛行場に隣接する沖縄国際大で04年、米軍ヘリが墜落した事故の爆音を耳にしたという女性(30)は「米軍機の低空飛行や騒音を普段から感じている。沖縄でもまた同じような事故が起きるのではないか」と不安を口にした。
一方、那覇市の男性会社員(46)は、「危険だからこそ政府は辺野古移設を進めている」と国の方針に理解を示しつつ、「県内移設では結局危険が巡るだけだとも思う」と指摘した。

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