ヒグマ追いかけ写真撮る観光客ら、人慣れすると「事故の危険性」…30m未満の接近など禁じる規制

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環境省釧路自然環境事務所は今月、北海道の知床国立公園内でヒグマに30メートル未満の距離で接近することと、50メートル未満でつきまとうことを禁じる規制を始めた。
知床半島では、観光客らがヒグマを追いかけて写真を撮る行為などが問題となっていた。家入勝次・首席国立公園保護管理企画官は「ヒグマが人慣れすると事故の危険性が高まる」と警告している。
2022年4月に施行された改正自然公園法では、国立公園内での野生動物への餌付けや接近などが規制対象となった。接近禁止の距離など具体的な数値基準を設けたのは全国初という。
規制は、改定した「知床国立公園管理計画書」に盛り込まれ、今月13日から適用。違反者を見つけたら中止を指示した上で、従わないと同法違反で刑事告発し、30万円以下の罰金が科される場合がある。
知床半島では、ヒグマに接近してカメラ撮影したり、餌を与えたりする事例が確認されている。環境省職員らが注意してもやめない悪質なケースも相次ぐ。餌付けによりヒグマが人間に近づくようになり、人命を守るために捕殺せざるを得ない事態も生じている。
家入保護管理企画官は「ルールを守って一定の距離を保って見てほしい」と呼びかけている。

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