岸田総理の長男・翔太郎氏が父の外遊先パリ、ロンドンで“観光三昧” 異例の親バカに元首相秘書官は「観光に行く暇などない」と一喝

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子を愛する余り判断を誤る父。甘えて愚かな振る舞いをする子。世間に「親バカ」「子バカ」の例は山のようにあるが、岸田文雄総理(65)も例外ではなかった。批判に抗して長男に秘書官の重責を担わせてみたものの、その任に堪えず。悪評が漏れ出ているという。【前後編の前編/後編を読む】
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【写真を見る】外遊先で“観光三昧”だった岸田総理の息子・翔太郎氏(32) ジリ貧の岸田政権にとって剣が峰となる通常国会が1月23日、開幕した。 防衛増税に「異次元の少子化対策」、賃上げ……。総理は厳しい論戦の矢面に立ち、ここでの失敗は命取りになりかねない。

赤じゅうたんの外に目を転じれば、4月には3選挙区で衆院補欠選挙があり、統一地方選挙も行われる。結果によっては、解散や「岸田降ろし」を巡る声も喧(かまびす)しくなる。総理にとって極めて重要な150日がスタートしたのだ。岸田文雄総理 支持率は低迷。野党は攻勢を強めるばかりか、防衛増税を巡っては自民党内からも異論が噴出している。政権の寿命を左右するポジション そんな中、手負いの総理を支えるのは、身の回り、すなわち“側近”たちの仕事。そこが盤石であればこの難局は乗り切れるはず。 ところが、だ。「今、政府に関わるスタッフたちの間で“大丈夫か?”と話題になっている“側近”がいるんです」 と声を潜めるのは、さる政府関係者。「それというのが、首相秘書官の岸田翔太郎さん(32)のこと。言わずと知れた総理のご長男ですよね。昨秋に秘書官に就いたばかりですが、早くもその言動に疑問符が付いているのです」 首相秘書官とは、正確には内閣総理大臣秘書官といい、文字通り総理を秘書、つまり黒子として支える役職だ。 総理が任ずる「政務担当秘書官」と、各省庁から選ばれた「事務担当秘書官」とに分かれ、現在、前者は嶋田隆・元経産省事務次官と翔太郎氏の2名、後者は財務省や警察庁などからの6名の出向者が務めている。 歴代の長期政権には、大物の政務担当秘書官が付き物であった。約5年続いた小泉政権には飯島勲氏が控え、「官邸のラスプーチン」の異名でにらみを利かせていたし、約8年続いた第2次安倍政権時の経産省出身、今井尚哉氏は「総理の分身」と言われるほど信頼が厚かった。その人の資質や能力が政権の寿命を左右すると言っても過言ではない。「翔太郎氏の振る舞いが…」「岸田総理は1月の初旬から中旬にかけて、欧米5カ国を訪問しています」 と言うのは、先の政府関係者。 総理一行は1月9日に日本を出国、その後フランス、イタリア、イギリス、カナダ、アメリカでそれぞれのトップと会談を開き、内外記者会見を終えた後、15日に帰国している。 しかし、「そこに同行していた翔太郎さんの振る舞いがあまりに物見遊山めいていたことが話題になっているんです」(同)観光地を巡りたいという要請 今回の外遊の目的は5月に行うサミットの地ならし。自国、しかも総理の地元・広島で開催するだけに、その成否は支持率に直結するから、G7中5カ国の首脳と会談する意味は極めて重大であった。「まず、フランスで最初の問題が発生しました」 と先の政府関係者。 岸田総理が同国に到着したのは現地時間の1月9日。到着後、ユネスコ事務局長の表敬を受けた後、憲法院の院長と懇談、国際エネルギー機関の事務局長の表敬も。マクロン大統領とノートルダム大聖堂を訪れた後、共同記者会見、夕食会、会談に臨むという分刻みのスケジュールだ。その間、「現地の大使館には翔太郎さんから、パリ市内の観光地を巡りたいとの要請があったそうです。大使館は車を回し、彼はお望みの名所を訪れている。それだけでなく、夕食はビストロを、とのことで、現地のアテンドで気心の知れたスタッフと舌鼓を打ったそうです」 翔太郎氏はパリが初めてだったとか。カジュアルなレストランでさぞ楽しい宴を開いたことであろう。ちなみに、その時間、岸田総理は大統領と膝を突き合わせて話し合っていた。「その次の訪問先、イタリアでは滞在時間も短く、翔太郎さんも大人しくしていたのでは」 と政府関係者が続ける。「が、続いて訪れたイギリスでは、また“ご要望”が。いわく、ロンドン市内を“見学”したいとのことで、やはり大使館が回した車で、ビッグベンやバッキンガム宮殿を訪れ、ハロッズにも寄っています」カナダで“事件”が 老舗超高級百貨店でお買い物を楽しんだわけだが、やはりその日の岸田総理は多忙で、シンクタンク所長の表敬を受け、スナク首相と会談、ロンドン塔を訪れた後は会見にも臨んでいる。親の心子知らずとはこのことか。 翔太郎氏の「諸国漫遊」はこれにとどまらない。この後、一行は大西洋を越え、カナダに到着するが、ここでも周囲のひんしゅくを買う“事件”を起こしたという。 同国で岸田総理は、トルドー首相との会談を行い、その後、首相主催の経済関係者を交えた昼食会に出席した。その場に翔太郎氏も同席していたが、「彼は首脳たちとは別テーブルだったそうです」 と政府関係者。「そこで、トルドー首相と写真を撮りたいと言い出した。そんな予定はなかったのでスタッフはあたふたしていたとか。結局ゴネ得で、会の終了後、別室でトルドーと総理と三人で写真に納まることができた。慌てた現場からは“いい気なもんだ”と文句の声が上がっていたそうです」 むろん総理の息子でなければ実現しなかったはず。大使館員も観光に同行 おまけに、海を越えても観光気分は抜けていなかったようで、「オタワ市内のマーケットに出向き、酒屋でワイン、土産物屋でお土産購入に勤しんでいた、とのこと」(同) 首相との記者会見に臨むパパを横目に、心は日本の友人知人に向かっていたということだろうか。「その後、岸田総理はアメリカへ向かい、ワシントンでバイデン大統領などと会談して外遊を終えます」 と政府関係者が続ける。「この旅程の間、翔太郎さんにはリエゾンと呼ばれる、現地での調整・連絡係の大使館員が常に付いていました。ですから、こうしたスタッフも“ご観光”に同行させられることになったんです。また、観光地巡りの度に大使館の公用車を出す必要があったため、それにも手間がかかる。各国の大使館員にとって大きな負担となっていました」“親バカ人事” 翔太郎氏は1991年、広島生まれの32歳。地元の名門・修道中高から慶應義塾大に進み、卒業後は三井物産に就職したエリートだ。6年間勤務した後、2020年に岸田事務所で公設第2秘書となる。岸田家は現総理のみならず先代も先々代も衆議院議員を務めているから、「政治一家」の4代目に当たる。 父の総理就任1年後の昨年10月、首相秘書官に就くも、「縁故採用」と批判されたのは記憶に新しい。「就任時から岸田総理は、翔太郎さんを秘書官にするつもりでいました」 と解説するのは、政治ジャーナリストの泉宏氏だ。「しかし、岸田事務所には総理が政界入りした時から傍に仕える生え抜きのベテラン秘書がいた。苦労に報いる意味もあり、まずは彼を付け、その後1年経った際に翔太郎さんに交代させた。総理にとっては既定方針でしたが、臨時国会召集翌日のタイミングになったために、“親バカ人事”との批判を招いたわけです」 とはいえ、前述のように、翔太郎氏はまだ32歳で、永田町歴も2年とキャリア不足は否めない。「総理はそう遠くない将来、跡継ぎとして翔太郎さんの政界入りを想定しているはず。総理自身も翔太郎さんと同じ31歳の年に父上の秘書になり、政界でのキャリアをスタートさせていますから、それと同じ道を歩ませているように見えます」 箔付けの感が強い人事だったというわけである。朝食も一緒 その翔太郎氏がどんな仕事をしているかといえば、「首席秘書官である嶋田さんは、元経産次官であることからわかるように政策の人。一方の翔太郎さんは総理の身近に控え、意向や体調を見つつ、細かい日程管理や調整をするのが仕事です」 と解説するのは、政治ジャーナリストの青山和弘氏。「総理の細かな変化に配慮することが職務。もうひとつの仕事としてSNS対策があります。岸田総理はSNSを全く見ませんので、それを補うのが若い彼。総理の言動や政策がSNS上でどう見られているかをチェックし、報告しています」 もともと総理のご長男への溺愛ぶりはつとに知られていて、地元・広島の政界関係者によれば、「岸田さんの事務所の会報のタイトルは『翔』。息子さんの名前から取ったものでしょう。総理になる前は議員宿舎、総理になった今は公邸で一緒に暮らしています。総理就任後は毎朝、4~5時に起き、一緒に朝食を取りながらコミュニケーションを図っているそうです」 自民党関係者も言う。「翔太郎さんは首相秘書官になる前から、複数回、総理の外遊に同行し、政府専用機にも乗せてもらっていました。将来に向けて経験を積ませるためでしょうが、政府専用機とは文字通り、政府のスタッフが乗るためのもの。息子とはいえ、立場としては衆議院議員の事務所スタッフに過ぎない翔太郎さんが乗っていたのには、違和感を禁じ得ません」「とても観光に行く暇などなかった」 内閣府によれば、政府専用機はその都度の外遊で必要と判断されたメンバーが搭乗可能で、使用者に特段の規定はないという。 しかし、「話を聞いて驚きました」 とは、過去の内閣で首相秘書官を務めたさる人物。「少なくとも自分が秘書官の時は総理の事務所の秘書を政府専用機に同乗させたことはありません。彼らは基本的に外交とは関係がありませんし、身の回りの世話なら、外務省のスタッフで可能。外遊に連れて行くという発想すらありませんでした」 と言うから、やはり「特別扱い」の感ありあり。 物見遊山についても、「よくそんな暇があったなという印象です。自分は現地で業務に追われ、とても観光に行く暇などなかったですから……」 失礼ながら、翔太郎氏のキャリア不足は否めず、外交現場に行っても役割がなく暇を持て余していたのだろうが、それにしても真剣味に欠けていることだけは間違いない。【外遊中の写真で「失礼だ」と批判された木原誠二官房副長官の、報じられていない更なる失礼行動について後編を読む】「週刊新潮」2023年2月2日号 掲載
ジリ貧の岸田政権にとって剣が峰となる通常国会が1月23日、開幕した。
防衛増税に「異次元の少子化対策」、賃上げ……。総理は厳しい論戦の矢面に立ち、ここでの失敗は命取りになりかねない。
赤じゅうたんの外に目を転じれば、4月には3選挙区で衆院補欠選挙があり、統一地方選挙も行われる。結果によっては、解散や「岸田降ろし」を巡る声も喧(かまびす)しくなる。総理にとって極めて重要な150日がスタートしたのだ。
支持率は低迷。野党は攻勢を強めるばかりか、防衛増税を巡っては自民党内からも異論が噴出している。
そんな中、手負いの総理を支えるのは、身の回り、すなわち“側近”たちの仕事。そこが盤石であればこの難局は乗り切れるはず。
ところが、だ。
「今、政府に関わるスタッフたちの間で“大丈夫か?”と話題になっている“側近”がいるんです」
と声を潜めるのは、さる政府関係者。
「それというのが、首相秘書官の岸田翔太郎さん(32)のこと。言わずと知れた総理のご長男ですよね。昨秋に秘書官に就いたばかりですが、早くもその言動に疑問符が付いているのです」
首相秘書官とは、正確には内閣総理大臣秘書官といい、文字通り総理を秘書、つまり黒子として支える役職だ。
総理が任ずる「政務担当秘書官」と、各省庁から選ばれた「事務担当秘書官」とに分かれ、現在、前者は嶋田隆・元経産省事務次官と翔太郎氏の2名、後者は財務省や警察庁などからの6名の出向者が務めている。
歴代の長期政権には、大物の政務担当秘書官が付き物であった。約5年続いた小泉政権には飯島勲氏が控え、「官邸のラスプーチン」の異名でにらみを利かせていたし、約8年続いた第2次安倍政権時の経産省出身、今井尚哉氏は「総理の分身」と言われるほど信頼が厚かった。その人の資質や能力が政権の寿命を左右すると言っても過言ではない。
「岸田総理は1月の初旬から中旬にかけて、欧米5カ国を訪問しています」
と言うのは、先の政府関係者。
総理一行は1月9日に日本を出国、その後フランス、イタリア、イギリス、カナダ、アメリカでそれぞれのトップと会談を開き、内外記者会見を終えた後、15日に帰国している。
しかし、
「そこに同行していた翔太郎さんの振る舞いがあまりに物見遊山めいていたことが話題になっているんです」(同)
今回の外遊の目的は5月に行うサミットの地ならし。自国、しかも総理の地元・広島で開催するだけに、その成否は支持率に直結するから、G7中5カ国の首脳と会談する意味は極めて重大であった。
「まず、フランスで最初の問題が発生しました」
と先の政府関係者。
岸田総理が同国に到着したのは現地時間の1月9日。到着後、ユネスコ事務局長の表敬を受けた後、憲法院の院長と懇談、国際エネルギー機関の事務局長の表敬も。マクロン大統領とノートルダム大聖堂を訪れた後、共同記者会見、夕食会、会談に臨むという分刻みのスケジュールだ。その間、
「現地の大使館には翔太郎さんから、パリ市内の観光地を巡りたいとの要請があったそうです。大使館は車を回し、彼はお望みの名所を訪れている。それだけでなく、夕食はビストロを、とのことで、現地のアテンドで気心の知れたスタッフと舌鼓を打ったそうです」
翔太郎氏はパリが初めてだったとか。カジュアルなレストランでさぞ楽しい宴を開いたことであろう。ちなみに、その時間、岸田総理は大統領と膝を突き合わせて話し合っていた。
「その次の訪問先、イタリアでは滞在時間も短く、翔太郎さんも大人しくしていたのでは」
と政府関係者が続ける。
「が、続いて訪れたイギリスでは、また“ご要望”が。いわく、ロンドン市内を“見学”したいとのことで、やはり大使館が回した車で、ビッグベンやバッキンガム宮殿を訪れ、ハロッズにも寄っています」
老舗超高級百貨店でお買い物を楽しんだわけだが、やはりその日の岸田総理は多忙で、シンクタンク所長の表敬を受け、スナク首相と会談、ロンドン塔を訪れた後は会見にも臨んでいる。親の心子知らずとはこのことか。
翔太郎氏の「諸国漫遊」はこれにとどまらない。この後、一行は大西洋を越え、カナダに到着するが、ここでも周囲のひんしゅくを買う“事件”を起こしたという。
同国で岸田総理は、トルドー首相との会談を行い、その後、首相主催の経済関係者を交えた昼食会に出席した。その場に翔太郎氏も同席していたが、
「彼は首脳たちとは別テーブルだったそうです」
と政府関係者。
「そこで、トルドー首相と写真を撮りたいと言い出した。そんな予定はなかったのでスタッフはあたふたしていたとか。結局ゴネ得で、会の終了後、別室でトルドーと総理と三人で写真に納まることができた。慌てた現場からは“いい気なもんだ”と文句の声が上がっていたそうです」
むろん総理の息子でなければ実現しなかったはず。
おまけに、海を越えても観光気分は抜けていなかったようで、
「オタワ市内のマーケットに出向き、酒屋でワイン、土産物屋でお土産購入に勤しんでいた、とのこと」(同)
首相との記者会見に臨むパパを横目に、心は日本の友人知人に向かっていたということだろうか。
「その後、岸田総理はアメリカへ向かい、ワシントンでバイデン大統領などと会談して外遊を終えます」
と政府関係者が続ける。
「この旅程の間、翔太郎さんにはリエゾンと呼ばれる、現地での調整・連絡係の大使館員が常に付いていました。ですから、こうしたスタッフも“ご観光”に同行させられることになったんです。また、観光地巡りの度に大使館の公用車を出す必要があったため、それにも手間がかかる。各国の大使館員にとって大きな負担となっていました」
翔太郎氏は1991年、広島生まれの32歳。地元の名門・修道中高から慶應義塾大に進み、卒業後は三井物産に就職したエリートだ。6年間勤務した後、2020年に岸田事務所で公設第2秘書となる。岸田家は現総理のみならず先代も先々代も衆議院議員を務めているから、「政治一家」の4代目に当たる。
父の総理就任1年後の昨年10月、首相秘書官に就くも、「縁故採用」と批判されたのは記憶に新しい。
「就任時から岸田総理は、翔太郎さんを秘書官にするつもりでいました」
と解説するのは、政治ジャーナリストの泉宏氏だ。
「しかし、岸田事務所には総理が政界入りした時から傍に仕える生え抜きのベテラン秘書がいた。苦労に報いる意味もあり、まずは彼を付け、その後1年経った際に翔太郎さんに交代させた。総理にとっては既定方針でしたが、臨時国会召集翌日のタイミングになったために、“親バカ人事”との批判を招いたわけです」
とはいえ、前述のように、翔太郎氏はまだ32歳で、永田町歴も2年とキャリア不足は否めない。
「総理はそう遠くない将来、跡継ぎとして翔太郎さんの政界入りを想定しているはず。総理自身も翔太郎さんと同じ31歳の年に父上の秘書になり、政界でのキャリアをスタートさせていますから、それと同じ道を歩ませているように見えます」
箔付けの感が強い人事だったというわけである。
その翔太郎氏がどんな仕事をしているかといえば、
「首席秘書官である嶋田さんは、元経産次官であることからわかるように政策の人。一方の翔太郎さんは総理の身近に控え、意向や体調を見つつ、細かい日程管理や調整をするのが仕事です」
と解説するのは、政治ジャーナリストの青山和弘氏。
「総理の細かな変化に配慮することが職務。もうひとつの仕事としてSNS対策があります。岸田総理はSNSを全く見ませんので、それを補うのが若い彼。総理の言動や政策がSNS上でどう見られているかをチェックし、報告しています」
もともと総理のご長男への溺愛ぶりはつとに知られていて、地元・広島の政界関係者によれば、
「岸田さんの事務所の会報のタイトルは『翔』。息子さんの名前から取ったものでしょう。総理になる前は議員宿舎、総理になった今は公邸で一緒に暮らしています。総理就任後は毎朝、4~5時に起き、一緒に朝食を取りながらコミュニケーションを図っているそうです」
自民党関係者も言う。
「翔太郎さんは首相秘書官になる前から、複数回、総理の外遊に同行し、政府専用機にも乗せてもらっていました。将来に向けて経験を積ませるためでしょうが、政府専用機とは文字通り、政府のスタッフが乗るためのもの。息子とはいえ、立場としては衆議院議員の事務所スタッフに過ぎない翔太郎さんが乗っていたのには、違和感を禁じ得ません」
内閣府によれば、政府専用機はその都度の外遊で必要と判断されたメンバーが搭乗可能で、使用者に特段の規定はないという。
しかし、
「話を聞いて驚きました」
とは、過去の内閣で首相秘書官を務めたさる人物。
「少なくとも自分が秘書官の時は総理の事務所の秘書を政府専用機に同乗させたことはありません。彼らは基本的に外交とは関係がありませんし、身の回りの世話なら、外務省のスタッフで可能。外遊に連れて行くという発想すらありませんでした」
と言うから、やはり「特別扱い」の感ありあり。
物見遊山についても、
「よくそんな暇があったなという印象です。自分は現地で業務に追われ、とても観光に行く暇などなかったですから……」
失礼ながら、翔太郎氏のキャリア不足は否めず、外交現場に行っても役割がなく暇を持て余していたのだろうが、それにしても真剣味に欠けていることだけは間違いない。
【外遊中の写真で「失礼だ」と批判された木原誠二官房副長官の、報じられていない更なる失礼行動について後編を読む】
「週刊新潮」2023年2月2日号 掲載

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