国宝に等しい価値を持つ、国指定の特別史跡・埼玉(さきたま)古墳群のひとつ、「二子山古墳」に、1月26日、2つの大きな穴が掘られていることが明らかになりました。どのような状況なのか、めざまし8は現地を取材。
めざまし8が現地に向かうと、二子山古墳の周りには生け垣が植えられていて、立ち入り禁止となっています。
しかし、生け垣が途切れている場所が10カ所以上あり、中に入ることができてしまう状況です。
古墳の周囲から見る限りでは、古墳内に大きな穴は確認できませんでしたが、一体どこに掘られたのでしょうか。
埼玉古墳群を管理している、埼玉県立さきたま史跡の博物館・栗岡眞理子館長によると、2カ所の穴が掘られていたのは、前方後円墳の円形になっている部分の墳頂部だといいます。
その1つは丸い穴で、直径90cm・深さ2.5m。またその東側には縦1.2m・横60cmの長方形の穴が掘られていたといいます。こちらは深さが1.9mあったといい、いずれも大人がすっぽりと入ってしまうほどの大きさです。誰が何のために穴を掘ったのでしょうか。
埼玉県立さきたま史跡の博物館 栗岡眞理子 館長:通常の前方後円墳ですと、この後円部に亡くなった方を埋葬する場所を作ることが多いので、副葬品などを目的にしていた可能性はあるかもしれません。ただここの古墳の場合は、埋葬施設を確認していませんので、詳細は分からない。
国宝級の古墳で起きたまさかの被害に、古墳がある地域に長年暮らしている人々は「大変残念に思うとともに、苦々しく腹立たしい」「意味が分からない」と怒りの言葉を口にしました。埼玉県は今後、被害届を出す予定だということです。
(めざまし8「#NewsTag」1月31日放送)