市バス運転手、車いす男性に「この後すいているバス来る」と乗車拒否…市は公表せず

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川崎市バスが昨年、車いす利用者の乗車を拒否したとして、国土交通省関東運輸局は30日、市交通局に対し、このバス1台を道路運送法に基づく使用停止30日間の行政処分とした。
使用停止は9月5日から。
市の発表によると、昨年11月20日午前6時45分頃、同市川崎区のバス停留所で、近くに住む男性が路線バスに車いすで乗ろうとしたところ、男性運転手(61)が「この後、すいているバスが来るから」と断った。男性から国交省などに苦情が寄せられ問題が発覚。正当な理由なく乗車を拒否してはならないとする同法違反にあたるとされた。
市に対し、運転手は「車いすを固定するスペースの(跳ね上げ式)座席で他の客が寝ていて起こすのが忍びなかった」と釈明。次のバスが数分後に到着すると認識し、15人ほど乗っていた車内状況も踏まえて乗車させなかったという。だが、この日は土曜でバスの本数は少なく、男性は10分余り待たされた。
市は今年3月に運転手を訓戒処分としたが、公表基準に達していないとして発表しなかった。市交通局は「車いすのお客さまや市民にご心配をかけ、誠に申し訳ありません」と謝罪し、全運転手に再発防止を徹底するとした。

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