漫画誌編集部が「トリックが他作品と酷似」疑惑に声明「作者に剽窃意図ない」も「編集業務の不備」とし謝罪

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出版大手「KADOKAWA」が発行する漫画誌「ハルタ」の公式X(旧ツイッター)が13日に更新され、ハルタ編集部名義で2022年7月に掲載された作品に関する声明を発表した。同作品については読者から「作中トリックが先行作品と酷似している」との指摘が寄せられていた。
ハルタ編集部は「2022年7月24日にX (Twitter) のハルタ公式アカウントで公開した佐藤宮氏の読切 『鬼はよく燃えているか』につきまして、作中トリックが先行作品と酷似している旨のご指摘をいただきました。先行作品の著者様ならびにファンの皆様、関係各位に多大なご迷惑をおかけいたしましたことを深くお詫び申し上げます」として謝罪。そして、経緯説明をした。
「当該作品の著者である佐藤宮氏は、酷似していると指摘された先行作品は未読の状態でした。作中で必要となる「自分の死を偽装する方法」を考えた結果、該当のトリックに辿り着いたとのことです」とし、作者に剽窃などの意図はなかったと説明した。
続けて「その後、トリックの重複使用が問題視された過去の事例を知り、当編集部に相談いただきましたが、担当編集者より問題ないとの回答を受け、そのまま執筆完了に至りました」とし、「当編集部では佐藤氏より相談いただいた際、「一般的なものとなっているトリック」であると判断いたしました。先行作品の存在およびトリック重複使用にまつわる過去の事例を把握することができず、当該作品をそのまま発表した次第となります」と経緯を明かした。
そして「佐藤氏には先行作品からの剽窃意図はなく、本件はひとえに当編集部の認識不足ならびに編集業務の不備に起因するものです。当編集部が適切なサポートを怠ったことで、新人漫画家である著者に多くの批判が寄せられる結果となり、深く反省しております」として謝罪した。
再発防止策として「当編集部は再発防止に向け部内のチェック体制を見直し、著作権および表現の確認を徹底するようにいたしました」と説明。「トリックやアイディアは著作権の対象外ですが、今回問われている「先行作品への敬意やモラル」を持ち漫画家へのサポートを丁寧に行っていきます。佐藤宮氏につきましては弊誌にて新たな作品を描いていただきたいと思っております。本件に関連する調査ならびに、先行作品の著者様含む関係各所へのご説明に時間を要し、ご報告が遅れ誠に申し訳ございません。重ねてお詫び申し上げます」とお詫びした。

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