【菜花 明芽】重い「生理」で会社を休んだ20代女性…翌日、同僚が放った「衝撃のひとこと」

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

女性が生理による体調不良で就業が困難な場合、雇用主に休暇を請求できる制度を「生理休暇」と呼ぶ。厚生労働省の令和2年度雇用均等基本調査によると、生理休暇を請求した者の割合はわずか0.9%で100人に1人未満にとどまっている。また、令和3年に日本医労連女性協議会が行った調査では、取得対象者のうち「生理休暇を取っていない」と答えたのは全体の64.9%と約6割に達したことが判明。生理休暇が取りづらい理由として「人員不足・多忙で取りにくい」35.2%、「恥ずかしい、知られたくない」8.3%、「制度があるのを知らなかった」7.1%と回答があった。この結果から、働く女性は増えているものの、気軽に生理休暇を取れる状況ではないと言える。そんな中、生理が重く仕事を休みがちになったせいで、周りから厳しい目を向けられた女性もいるようだ。
東京都在住の茜さん(仮名・27歳)は、仕事をする上で生理休暇を取得したものの、それが原因で嫌な思いをした経験があると語る。彼女は透き通るような瞳が印象的で、今田美桜に似ている。
「少し前まで、医療事務の仕事をしていました。しかし、昔から生理が重く、腹痛はもちろん、吐き気やめまいに襲われることも少なくなくて。ひどい時は貧血で倒れそうになることも……。その影響で、休みをもらうことが多くなったせいで、職場に居づらくなり、結局退職を余儀なくされました」
茜さんは仕事を辞めた後、会社に生理休暇があったことを知ったという。誰も取得していなかったので、制度の存在に気づかなかったのだとか。
「今回は医療事務の仕事を探すにあたり、生理休暇があるところをピックアップしました。そして面接を受ける際に、あらかじめ『生理が重いので、月に数日休みをもらうことがあると思います』と伝えると『ぜひ、生理休暇を取得してください』と言ってもらって。このやり取りから、生理で休むことに理解がある会社に違いないと確信しました」
入社して初めての生理を迎えた茜さん。朝からめまいがひどく、ベッドから起き上がることができなかったそう。そこで上司(大輔さん・仮名・40歳)に休みの連絡を入れたという。
「事情を説明して、生理休暇の取得を願い出ました。すると、上司から了承を得られたものの『生理休暇は無給だから』と告げられたのです。てっきり有給だと思っていたので、かなりがっかりして。どうやら生理休暇が有給か無給かはその会社に委ねられている様子。たとえ無給だとしても、今の状態では生理休暇を取らざるを得ませんでした」
鎮痛剤が効かず、夜も眠れなかったこともあり、翌朝再度休みの連絡を上司に入れたという。そしたら「生理ってそんなにキツいの? 」「病気じゃないでしょ」と冷たくあしらわれたのだとか。
「翌朝、出社して『急に休みをいただいてすみませんでした』とみんなに謝罪して回りました。でも、休憩時間にトイレに入っていたら、洗面所で同僚の里奈さん(仮名・30歳)が『茜さんって仕事が月末月初めにレセプト請求で忙しいのが嫌で休んでいるだけじゃないの? 』と陰口を叩いているのを聞いてしまったのです。あまりにも悲しくて個室から出られず、その場をやり過ごすしかありませんでした」
デスクに戻ると里奈さんから直接「休んで何をしていたの?」と聞かれたそう。彼女は明らかに不満げな顔をしていたという。
「すぐに『家で安静にしていました』と答えると『病院に行っていないの? 本当に体調が悪いなら、きちんと会社に診断書でも出したら? 』と嫌味を言ってきたのです。すかさず『そこまでする義務はありません』と反撃すると『生理休暇を毎月休める権利だと勘違いしている』と文句をつけられてしまいました」
会社で認められている生理休暇を利用しただけなのに、周りからの理解を得られなかった茜さん。しかし、この後思わぬ救世主が現れて事態は好転していく。
記事後編は【毎月「生理」で会社を休む20代女性が思わず号泣…職場でかけられた「予想外の言葉」】から。
毎月「生理」で会社を休む20代女性が思わず号泣…職場でかけられた「予想外の言葉」

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。