《ウーバーイーツ最悪…。 19時→19時半→20時と到着が延びた挙句、勝手にキャンセルされた。 こっちは体調悪くてどうしようもなく頼んだのに、頑張って待ってた子供はガン泣きだし、店に電話したらモノはできてるって言うし。 何なん?!解約してやったわ。》
今年1月6日、Xに投稿されたこちらのUber Eatsへの不満ポストが話題となり、5.2万もの“いいね”が集まる事態となっていた。最近このようなUber Eatsについてのトラブルを報告する投稿が増えているのだ。
一方で、Uber Eatsの配達員からは「単価の大幅引き下げで配達員が減り、配達が滞るケースが多発している」といった内情を暴露する声も寄せられている。
とくに昨年から今年にかけての年末年始でトラブルが多発していたようだが、いったいUber Eatsになにが起こっているのか。今回は現役Uber Eats配達員の男性3名に実情を語ってもらう。
配達員の報酬引き下げは本当か
まずUber Eats配達員の報酬の仕組みを説明しておこう。
公式サイトの情報によると、配達員の報酬体系は配達距離や時間、需要などに応じて変動する『基本料金』と、天候や交通状況など特定の条件下で加算される『配達調整金』が、“予定配送料”として設定されている。そして顧客が任意で支払う“チップ”が上乗せされ、報酬金として『配送料』が算出される報酬体系である。
最初に話を聞いたのは、都内でUber Eatsの配達員をしている配達員歴6年のAさん(36歳・男性)。Aさんによると、昨年末から現在にかけて配達員の報酬単価の著しい減少を実感しているそうだ。
「昨年の12月中旬頃から急に、長距離輸送や配達時間がかかるものに関しての『配送料』の報酬単価が、1件あたり300円前後も下がっているんです。平均すると1件当たり100~200円程度の減少でしょうか。配達距離が長く配達までに時間がかかるものほど、『基本料金』が良かったのでかなりの痛手です」(Aさん)
では年末年始の期間に配達遅延はあったのだろうか。
「年末年始は個人的にあまり稼働したくなかったので、好条件の案件を週に1、2件程度受けただけでしたが、アプリを稼働状態にしていたので、空いた時間にチラチラ確認していたところ、同じ案件の配達依頼が何度も繰り返されていたんです。これは配達員がなかなか決まらない案件が多かったことを示していると思います。
割に合わない単価の案件だと、配達員は誰も受けたがらない傾向があります。その結果、配達が遅れたり、注文がキャンセルされたりするケースが増えるようです。特に年末年始は配達員の稼働数が減る時期なので、こうした問題が顕著だったのではないでしょうか」(Aさん)
続いて配達員歴4年、東京駅付近で活動しているというBさん(34歳・男性)の話。Bさんは年末年始に『配送料』の単価が下がった印象を受けたという。
「距離に応じた『基本料金』の単価が下がっている印象を受けました。例えば、配達依頼を受けた場所から店舗まで料理を取りに行き、注文者に届けるまでの合計距離が3kmだった場合、昨年12月上旬頃までは400円だった案件が、年末年始期間中は350円に下がっているように感じました。ただし、現在は以前の相場に戻ったようです。
配達遅延などの情報は配達員に共有されない仕組みになっているので、その依頼の配達が遅れているかどうかという情報は、基本的に私たちはわかりません。でも、単価が通常よりも高い案件を見ると、『この案件は配達者が不足していて決まらずに注文からけっこう時間が経っているのだろう』と、なんとなくの予想はできます」(Bさん)
年末年始の配達状況についても、普段とは異なる点が見受けられたそうだ。
「通常は1時間に4件程度配達が可能ですが、年末年始はタワーマンションへの配達が多かったり、店舗での待ち時間が長くなったりするため、1時間に平均3件ほどしかこなせませんでした。ただ運が良ければ1時間に5、6件配達できたこともありましたのでケース・バイ・ケースですね」(Bさん)
3人目は配達員歴2年、愛知県で活動するCさん(22歳・男性)。
「私は愛知で配達していますが、話題となっていた年末年始の期間での報酬単価の減少は感じなかったですね。年末年始で配達遅延らしき高単価の案件は1日に2件ほどありました」(Cさん)
上記の声はあくまで一例に過ぎないが、配達エリアによって報酬単価の変動に差があるのかもしれない。
記事後編は【「炎上」で注文数が激減したUber Eats…配達員のあいだで広がっている「疑念」】から。
【つづきを読む】「炎上」で注文数が激減したUber Eats…配達員のあいだで広がっている「疑念」